来てますね。
なにが。
台風が。
毎回書き出しに困っておりまして、前回と同じ手法を採用してみました。
なんのひねりもない男でございます。
台風でスラッシュが来日できなくなると非常に困りますので、どうにか空の便に影響が無いような方向で手打ちにできないか考えております。
台風、ダメ、ゼッタイ。
こんな愚にもつかないブログを書いて人生を浪費しているわたくしですが、いま猛烈な首の痛みと格闘しております。
泣きながら七転八倒し、「疼痛コントロール!疼痛コントロール!」などと喚き散らしている有様であります。
それはなぜか?
それは昨日10月4日、Guns N' Roses祭なる宴に参加して来たからであります。
会場はかの有名な目黒鹿鳴館。
ガンズのトリビュートバンドが5組も出演する一大イベント。
これはもう喜び勇んで観に行かせていただくしかないでしょう。
観たことがあるのはTwitter等でもお世話になっているGunmen Showersさんだけですが、他のバンドもガンズナンバーだけを演奏する訳ですから、これが楽しめないはずがないので、期待に胸膨らませて会場へ向かいました。
ガンズ関連のライヴではほぼ100%相棒になってくれるくりこさんと目黒駅で合流。
人見知りかつ方向音痴のふたりなのでお約束のように道に迷ったりしましたが、地図を頼りになんとか会場へ。
ちなみにくりこさんも当ブログを読んでくださっており、「ブログで自分を登場させる時は、もっと人格者であるように記述するように」という半ば恫喝に近いような要求をされましたが、ブログに嘘偽りを書きたくないので丁重にお断りいたしました。
真実を追求するブログ『セックス、ドラッグ、うがい、手洗い、ロックンロール』を今後ともご愛顧くださいませ。
会場前にいらっしゃったTwitterのフォロワーさん数名にご挨拶をして、いよいよ会場へ潜入。
ドリンクは350mlの缶ビールをチョイス。
これが600円っていうのは普通に考えると明らかに高いのだけれど、ライヴ会場に入った途端、なぜか金銭感覚が麻痺してバカスカ購入してしまうから不思議ですよね。
誰か科学的に説明してください。
なぜかヌンチャクを振り回しているお客さんなどを眺めながらビールを飲んでいると、ほどなくして場内暗転。
いよいよ世紀の大イベントGuns N' Roses祭開幕であります。
はじめにお断りしておきますが、バンドとバンドの合間に必ずビールをおかわりしていたため、記憶がかなり曖昧になっている部分がございます。
事実誤認等がございましたらご容赦ください。
ビールが止まらなくなるような空間を提供したGuns N' Roses祭が悪いのさ。
責任転嫁。まさに社会の屑。
それではしばしライヴレポートにお付き合いください。
〇 Hooligan's Holiday
トップバッターは女性ドラマーを擁するHooligan's Holidayさん。
バンド名からお察しになった方もいらっしゃると思いますが、普段はMotley Crueのコピーバンドとして活動しているそうです。
たしかにギターの方はミックみたいだし(アンディ・マッコイも入ってる)、ベースの方はニッキーみたいだった。
そんな彼らがGuns N' Roses祭のオープニングナンバーとして演奏し始めたのは…
Since I Don't Have You!!!!!!
さすがにこれは予想できなかった。
ていうか、この曲が演奏されているのを聴くこと自体が初めてだったん。
この曲に限らず、いわゆる定番曲をあえて外したセットリストを組んでくれていて、観ててすごい楽しかったです。
Black LeatherやNew Roseといったスパゲッティ曲が嬉しかったナー。
特にBlack Leatherは大好きな曲なのでイントロが始まった瞬間、思わず叫びました。
ベースの方がNew Roseでカンペをガン見だったのはご愛嬌。
初期の隠れた名曲Shadow Of Your Loveまで披露してくださり、1組目の時点でもう大満足ですよ。楽しすぎる。
ヴォーカルの方が「またガンズバンドやろう」とおっしゃっていたので、次はさらにレア曲を披露してくださるのではないかと期待しております。
〇 Jun & 8Balls
ガンズ本家の名作ライヴビデオ『Use Your Illusion World Tour 1992 In Tokyo』のオープニング場面がスクリーンに映し出され、ビデオとシンクロするようにしてNightrainがスタート。
この演出は最高だと思ったので、次はビデオに合わせて「バンザーイ!!マザーファッカーズ!!」を絶叫したいと考えております。
初めて観るバンドだったので普段の様子は存じ上げないのですが、この日は完全に1992年の東京ドームをベースにしたライヴでした。
この画像を見れば雰囲気は察して頂けるのではないでしょうか。
ピンボケなのは当方の腕の無さによるものであります。
このバンド、どうやら単なるコピーバンドではなく、自らを「コスプレバンド」と称しているようで、衣装まで1992年東京ドームを再現しておりました。
ガンズのコピーバンドといえば普通はオリメンを想像しますが、Jun & 8Ballsさんはギルビー・クラーク、マット・ソーラム、ディジー・リードまで揃えたこだわりの編成。
マットおじさんやギルビー役がいるバンドを観れるとは思わなかったので感激しました。
ヴォーカルのJunさんは本当にアクセルが大好きのようで、表情やステージアクションまでアクセルを完コピ。
あの歌ってない時の口の開け方とかそっくりだったなー。
しかも何度も何度もお色直しをするところまで再現していて、東京ドームのビデオを観ているような気持ちになってきたん。
正直な話、歌が上手いとか声が似ているとかそういうヴォーカルじゃないんだけど、表情と動きがあまりにもアクセルで、途中からアクセルにしか見えなくなってきたんだよね。
身長150cmくらいの恐山のイタコにアクセルの生霊を憑依させてステージに送り出したらあんな感じなんだろうナーと思ったり。(褒めてます)
隣りで観ていたくりこさんも終始笑顔。
なんていうか本当に愛があるライヴで、ヴォーカルのJunさんを抱きしめたくなった。
愛が歌唱力を超える瞬間というのを初めて目の当たりにしました。
また絶対に観たいバンドがひとつ増えてしまった。
ちなみにヴォーカルのJunさんは、出番終了後はこのアクセルで会場内をウロウロ。
驚異の再現力に涙が滲みました。
〇 Gunmen Showers
今年はついにサマソニックにも出演を果たしたGunmen Showersさん。
この日はドラマーのマドラーさんが欠席ということで、アコースティックセットという初めての試みでの出演。
しかも、ヴォーカルのナクセルさんはアメリカから帰国して、本番20分前に会場に到着するという超綱渡り的なスケジュール。
間に合ってくれて本当によかった。
ライヴはLiesバージョンのYou're Crazyからスタート。
本番ギリギリに到着するという悪条件を微塵も感じさせないナクセルさんのヴォーカルには惚れ惚れしました。
この人はアクセルに似てる似てないという以前に本当に歌が上手い。
アコースティックセットというごまかしの利かない状況でそれが改めてよくわかりました。
ちょっと危うい場面もあったPatienceは、最後の「just a little patience yeah yeah」のパートが本当に心地よかった。
ベースのダッフィーさんのコーラスも温かみがあってよかったです。
イジー役のイジリーさんは本当にアコギ姿がハマっていて、そのままPatienceのPVに出演できそうなクオリティ。
個人的にもっとも感動したのは、アコースティックバージョンのCivil War。
ギターのガスラッシュさんがイントロのアルペジオを弾き始めた時は戦慄が走りました。
ナクセルさんの衣装チェンジが上手くいかなかったのは微笑ましいハプニングとして記憶に留めておきましょう。
アメリカ帰りのナクセルさん、Peace is closerパートもサラリと歌い上げる語学力の高さを披露。女子の心を鷲掴み。
まさに名演といえる演奏で、最後まで緊張の糸を途切れさせない集中力には脱帽しました。
この日の演奏の映像があったらなんとしても手に入れたいです。
そして、このアコースティックセットのあまりの素晴らしさに最前列の女性ファン3名が順繰りに泣き始めるという大ハプニング。
なんて素敵なイベントなんでしょうか。
貸して差し上げたハンカチのびしょ濡れ具合がGunmen Showersさんの演奏の素晴らしさを物語っておりました。
アコースティックセットにチャレンジ中のGunmen Showersさん。
くりこさんから「股間中心に撮って!」という指示が飛びましたが黙殺しました。
くりこさんのちんこ好きには困ったものです。
〇 Guns N' Rise
少なくとも感涙者3名を出すという伝説的なセットを終えたGunmen Showersさんに続いて登場したのは、普段は福生を中心に活動しているというGuns N' Riseさん。
他の出演バンドと比べてかなり若い印象のバンドでした。
こんな若者がガンズのトリビュートバンドをやっているなんて日本の将来も明るいのではないでしょうか。
彼らはオリジナルラインナップの時期を下敷きにしているようで、伝説の1988年Ritz公演などで聴けるようなテンポの速い荒々しい演奏を披露してくれました。
ラウドでダイナミックなMy Michelleは死ぬほどかっこよかった。
相変わらず写真の腕前がアレですが、アクセル役の方はグラム時代を彷彿とさせるような色気のあるルックス。
スラッシュ役の方はダイエットに大成功したとのことで、その鍛え上げられた腹筋に筋肉大好き女子たちが大騒ぎ。
わたくしも絶対に腹筋を割ってやろうと決意いたしました。
ベースの方は短髪黒髪で、その見た目にダフっぽい部分はなかったのですが、Duff McKagan's Loadedのティーシャーツをしっかり着てくるあたり、筋金入りのダフファンだとお見受けしました。
日本一のダフファンであるじょのさんに引き合わせたい。
〇 (有)石井商会
Guns N' Roses祭のトリを飾るのは(有)石井商会さん。
開演前からジミー・ペイジばりの白髪の紳士が客席にいるなーと思っていたら、なんとその方がリードギタリストとしてステージに立っていて驚愕しました。
白髪のスラッシュというのも斬新ですね。
そんな(有)石井商会さん、なんとあの大作バラードNovember Rainからライヴをスタート。
この曲から始まるなんて誰が予想できたでしょうか。
あの感動的なソロを目の前で観ることができて俺は幸せであります。
またしても感涙者を出す始末。
さすがにヴォーカルの方もピアノを弾きながら…という訳にはいかず、ディジー役の可愛らしい女の子がキーボードをプレイしておられました。
ガンズ本家ではほとんど演奏されたことのないHair Of The Dogには思わずガッツポーズ。
こんなにサノバビッチと叫んだ日は今までありませんでした。
さらには複雑な展開を持つ名曲Estrangedまで披露してしまう(有)石井商会さんの驚異の演奏力。
もしかしたらガンズの楽曲すべてを持ち歌にしているのではないでしょうか。
Crash Dietとかも是非お願いしたい。
(有)石井商会さんのガンズ愛は留まるところを知らず、なんとあのバケットヘッドをステージに呼び込み、ヌンチャクパフォーマンスを披露させるという暴挙へ。
なんですかこれは。2001年Rock In Rioですか。2002年サマソニックですか。
そしてついに『Chinese Democracy』からタイトル曲を披露。
いやー!ついにチャイデモ曲をプレイしてくれバンドにめぐり合うことができました!
The BluesやRhiadもレパートリーにしているということなので、次は是非その2曲も聴いてみたいです。
せっかくバケツさんがいるならOh My Godも…と思うのは贅沢でしょうか。
ちなみにショルキーに持ち替えたディジー役の女の子がこちら。
ふとももが眩しすぎて気が付いたら激写しておりました。
このふとももだけで入場料2500円の元が取れたようなものです。
最後は出演バンドすべてのアクセル役が登場し、5アクセルという浅田真央ちゃんのような異空間がステージに誕生。(スケートのことよく知りません)
あのDon't CryのPVでアクセルが次々と登場する意味不明の場面を超えるカオスでございました。
「やはり祭りの最後はかくあるべし」と言いたくなるような大騒ぎで大団円。
最高のイベントをありがとうございました。
会場を後にする前にGunmen Showersのガスラッシュさんやダッフィーさんにご挨拶していると、見覚えのない紳士から「りょうさん」と名前を呼ばれ驚愕。
慌てて脳みそをフルスキャンしましたが、やはり見覚えがなく絶望するわたくし。
失礼を承知で「えっと…どなたでしたっけ?」と尋ねようと思った時、先方から「Gunmen Showersのマドラーです」と自己紹介してくださり、すべての謎が氷解。
ステージ用のヅラもかぶってないし、まったくわかりませんでした。
当たり前ですけど、普段はどこにでもいるような普通の方なんですよね。
マドラーさんから「Summer Sonicのブログありがとうございました。読ませていただきました」と言っていただいて大感激。
楽しいライヴを観せてもらって活力をもらってるのはこっちなのに、ブログを読んでいただいた上にお礼まで言われるなんて…。恐縮しきり。
僕は物書きでもなければ評論家でもない、ただガンズが好きなだけの男なのだけれど、自分が書いたものを読んでくださる方がいて、その感想を直接頂ける機会があるなんて本当に幸せなことだと思いました。
更新ペースの遅い当ブログですが、ライヴの翌日にこうやって更新できたのはマドラーさんのおかげです。
この場を借りてお礼を申し上げます。
次はスラッシュの来日イベント。
無事にスラッシュが来日できますように。
つるの祭りの悲劇が繰り返されませんように。