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俺、ギルビー・クラークに借りがあるんだ

9月も中旬に入り、陽もすっかり短くなった今日この頃。

みなさまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

婦人服売り場などを徘徊する日々でしょうか。

 

さて、私事ですが、すっかりブログのネタが尽きております。

ネタが尽きている時は過去のmixi日記からのリサイクルが定石。

という事で、今回は2008年に誰も気付かないうちに粛々と執り行われた元Guns N' Rosesの雇われギタリスト、ギルビー・クラークの来日公演を転載いたします。

ギルビーに興味が無いという奇特な方は、すぐにこのページを閉じて旅に出てください。

 

 

【以下、mixi日記より加筆修正の上転載】

 

2008年3月15日 土曜日。

ついに目撃しました。

ギルビー・クラーク日本ツアー’08初日を!

これでめぼしいガンズメンバーは完全制覇。

オリジナルメンバーではないとは言え、一度は観ておかねばと思ってましたよ。

だって、あの黄金期のガンズのツアーでギター弾いていた人ですよ。

あのアクセルがイジーの後任として一度は認めた人ですよ。(のちにアクセル自身の手によって解雇)

なによりもソロ作品の出来が異常に良いので、仮にガンズの楽曲をやらなかったとしても十分に楽しめるはず。


会場は高田馬場ESPホール。

音楽専門学校の校舎内にあるライヴスペースが会場となってます。

ちょうど2年前にスティーブン・アドラーを観たのと全く同じシチュエーション。

出待ちしてサインを貰ったという一生の思い出がある会場です。

まあ、あまりの音のラウドさに一発で難聴になったという苦い思い出も付いてくるのだけど。

生まれて初めて耳鼻科で聴力検査を受けて、突発性難聴という診断を頂戴しました。

無事に治って良かった。

16時半開場というロックンロールのライヴらしからぬ時間設定だったのだけど、仕事終わらせて駆け付けましたよ。

相棒はくり子さん。

ガンズ関連のライヴがある時は相棒率100%。頼りになります。

カラオケ屋の店員を恫喝するという悪癖が無ければ更に良い人なのだけれど…。


高田馬場駅で待ち合わせして一路会場へ。

…と思ったら、会場までの行き方が全く分からない我々。

2年前はどうやって行ったんだよ!って話ですが。

分からないんだから仕方ないじゃないの。

辺りを見回すと「NO MUSIC NO LIFE」とプリントされたオレンジ色のパーカーを着た若者を発見。

こいつは音楽好きに違いない。

ギルビー観に行くに違いない。

なんか地図みたいの持ってるし。

なによりもギルビーを観に行きそうな顔をしている。

これは間違いない。

即座に若者の尾行を開始する我々。

そんな我々の存在には微塵も気付かず、ずんずん高田馬場を突き進む若者。

うむ。こいつに付いて行けば迷う事なんてありえない。

…と思ったのもつかの間。

おもむろに足を止める若者。

しばし逡巡した末、牛丼の松屋へ突入。

なぬー!!

ここまで来て我々を見捨てる気なのかっ!?

この非国民がっ!

絶望的な気分になりましたが、ここで突如として2年前の記憶が甦るという奇跡が起こり、なんとか会場まで無事に到着。

まさに全米が号泣するであろうレベルの奇跡体験。

いやー。よかった。人間やれば出来る。

あまりの嬉しさに抱き合って号泣する社会の屑がふたり。



という訳で近くのコンビニでビールを調達して会場前のベンチで乾杯。

やはりライヴ前にはアルコールの補給が重要ですよ。

ほろ酔い気分でまだ見ぬギルビーに想いを馳せる。最高だ。

…と上機嫌になったのもつかの間。

会場の人に「一応学校なんでお酒は…」とやんわり注意されちゃいました。

やんわりってとこが音楽専門学校だね。

わりと寛容。

きっちり飲み干しました。

ほどなく開場しフロアへ突撃する我々。

チケットには「スタンディング」とバッチリ書かれていたのだけど、我々の眼前には椅子が並べられたフロアが…。

なんじゃこりゃ。

スタンディングじゃないのかい。

仕方なく2列目の座席に腰を下ろす。

なんだよー。ちょっと騒げると思ったのにさー。

チケットあんまり売れてなくてスタンディングにしちゃうと後ろがスカスカになっちゃうから、仕方なく椅子席にしたんじゃないかと勝手に邪推しております。


フロアの端っこには物販コーナー。

グッズを買うとギルビーのサイン会に参加できるとの事。

すわっ!これはチャンス。

ライヴ盤はちょうど持ってなかったので、これ幸いとばかりに即購入。

サインは持参したギルビーの1stアルバムに入れてもらうつもりだけれど。


今宵の前座はCheap Trickのコピーバンドで、その名もCheap Track。

内容は割愛しますが、リック・ニールセン役の方が投げたピックを頂きました。

ちゃんとCheap Trackって入ってんの。

こだわるなー。

あ。サレンダーは名曲ですね、やはり。


わりと長いインターバルの後、ついにギルビー登場。

他のメンバーはアフロな髪形のベーシストと太ったグラムロック系のドラマーだけ。

リズムもリードも一人でこなすつもりなのかギルビーは。


メンバーが定位置につき、いよいよ演奏開始!

…と思いきや、おもむろにチューニングを始めるギルビー。

微調整とかいうレベルではなく全面的にやり直してる感じ。

ステージに出る前にやっとけよ!

わりと間抜けなオープニングになってしまい実に残念。


気を取り直してライヴ開始。

いやー。思った以上に良いわ。

さすがに良い曲を書くね、ギルビーって男は。

バンドも上手い。

適当な人選でお茶を濁さない辺りにギルビーの誠実さを感じるね。

「歌えること」が条件なんじゃないかと思うくらい歌が上手いメンバー。

的確なバッキングヴォーカルがビシバシ決まる。

歌えるって素晴らしい。


ギルビーの「初めて日本に来た時に戻ろう」みたいなMCで始まったのは、Knockin' On Heaven's Door。

イントロで早くもテンション上がってしまう場内。

ギルビーのコードストロークをうっとりと眺めてましたよ。

やはりかっこいい。

繰り返し観たガンズの東京ドームのビデオで演奏している人が目の前にいるんだもんなあ。

だがしかし、初めて来た時はドームだったのに、いまやこんな箱でプレイしている彼。

人生って厳しい。

イントロが終わりいよいよ歌い出し。

ギルビーのバージョンはどんなだろうと期待していたら…

「Mama take this…」と歌い出したのはなんとベーシスト。

お前が歌うのかよ!

あの場にいた全員が心の中でツッコミを入れたこと間違いなし。

が、やっぱり上手い。

ふつーに感動してしまった。

お約束のコール&レスポンスもやってくれたし。

 

ちなみに翌日のライヴでSweet Child O' Mineを演奏したのですが、ギルビーのSCOMはどんな感じなんだろうという観客の期待をよそに「She's got a smile...」と歌い出したのはドラマーだったそうです。
2日連続の「ずこー!」ですね。

セットは割とカバー曲が多め。

ストーンズやらガンズやらビートルズやら。

It's So Easyってギター1本でやっちゃえるんだね。

いつ聴いても燃える。

場内「FUCK OFF!!!」の大合唱。


ライヴとは直接関係ないのだけど、我々の目の前に神がいました。

その神は、アクセルの顔写真がプリントされたTシャツを着込み、その上かParadise CityのPVでアクセルが着ているような白いライダースジャケットを羽織った青年。

最初はいたって普通のガンズファンかと思っていたのだけど、演奏が始まった瞬間に様相が一変。

いきなりアクセルばりの横揺れを繰り出してくる青年。

最初は上半身だけだったのだけど、次第に下半身も揺れ出す。

まさにスイチャイのPVで見れるようなアクセルステップですよ。

しかもすげー似てんの。

だんだんアクセルに見えてきたから怖い。

ガンズ関連のライヴがあったら彼を探してみてください。


チューニングの問題とかありつつも無事にライヴ終了。

いよいよ待望のサイン会ですよ。

ギルビーだけかと思ったら、バンド全員出席。

どうしよう。名前とか知らないけど。


何を言おうか迷ってるうちにくり子さんの番に。

一生懸命に名前のスペルを説明してる姿がキュートでした。

そんなこんなで遂にわたくしの順番に。

ドラマーと握手して「素晴らしいショーでした」とお決まりのヨイショを一発。

持参したギルビーのソロアルバムにサインを入れてもらう事に。

スペルを確認してサインしてくれるドラマー。

ありがとうありがとう。

いよいよギルビーと御対面。

名前を呼んでくれようとしたのだけど、ドラマーが書いたスペルが「TYO」に見えたらしく「トヨ?」とか言われる始末。

「R・Y・O!」と説明したら、書き直してくれました。

親切な男だ、ギルビーってヤツは。

何を言おうか迷っていたのだけど、苦し紛れに「This is one of my favorite record!」とか口走ったら喜んでくれました。

よかったよかった。

上機嫌なギルビーに「明日もここでやるから観においでよ!」って言われたけど、あいにく翌日は仕事があるので観に来れない。

本来であれば「いやー。本当は明日もすっごく来たいんだけど、残念ながら仕事があるんだ。また日本に来てくれたら次は全部行くよ!」とか言えればいいのだけれど、非常に残念な英語力しか持ち合わせていないわたくし。

もごもごした挙げ句、その口から飛び出して来たのは「ノー!」というド直球な一言。

とても悲しげなギルビーの顔が今でも忘れられません。

(※ ギルビーはこの時を最後に来日しておらず、もしかしたら自分のせいではないかと夜な夜な自分を責めております)

出てはいけない場面で出てしまったNOと言える日本人。

後でくり子さんに「嘘でもいいから行くって言いなさい」と叱責されましたよ。

本当にごめんなさい。

ていうかさ、ライヴ終了後にサイン会なんて、すげードサ回り的な空気があるよね。

演歌歌手的な。

 

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ちなみにこれがギルビーバンド一同のサイン。

シルバーでTYOと書かれたのをギルビーがゴールドでRYOに訂正してくれました。

こんなナイスガイの心を俺は…。

 

個人的には後味の悪い結末となってしまいましたが、ライヴの内容はすごく良かったので、また来日してくれたら是非観に行ってあげてください。

僕も必ず会場に足を運んで、この日の無礼を謝るつもりです。

ギルビーがいまだに覚えていて、「あれはお前だったのか!」と首を締められない事を祈るばかり。

 

【以上、mixi日記より加筆修正の上転載】

 

えー。みんな大好きなギルビー・クラークのライヴレポでございました。

あれを観た方はほんのひと握りかとは存じますが、ギルビーのソロは本当に良い曲が多いので、「どうせ雇われだろ」とか言わずに聴いてみてください。

まずはガンズメンバーがこぞって参加している『Pawnshop Guitars』がオススメです。

中古盤なら激安で手に入ると思いますので是非。