サマソニック終了から約1週間。
いまだに疲れが抜けないのは気のせいでしょうか。
浴衣姿の美人にマッサージをされたい今日この頃であります。
あれほど楽しかったサマソニックですが、さすがに1週間も経つと記憶が薄れてまいります。
忘れないうちに一気に書き上げてしまいましょう。
それではいきますよ!
サマソニック最終日にズームインっ!(空元気)
昨年末にサマソニック開催が発表された直後に予約した幕張メッセ近辺のホテル。
その一室で死んだように眠るわたくしを叩き起すiPhoneのアラーム。
昨日の疲れが澱のように堆積してはおりますが、いよいよサマソニック最終日の開幕であります。
メッセ側に面した部屋のカーテンを開けると外は快晴。
元々の予定では日曜日が雨天と聞いておりましたが、この様子ではどうやら大丈夫そうです。
前日のArctic Monkey終わりにコンビニで買った朝食を死んだ魚の目で食べていると、くり子さんから「今日は早めにおいでよ!」とメールが着信。
チェックアウトの時間よりも幾分早めにホテルを出発し、メッセ駐車場で合流する事に。
昨年はホテルのチェックアウトの際、Zebraheadのステージに飛び入りする予定だった岡本夏生さんと遭遇したのですが、今年はそのようなサプライズは皆無。
ごく普通に宿泊代を支払ってホテルを後にしました。
メッセ駐車場でくり子さん夫妻と合流し、最終日の充実と無事を祈念して乾杯。
と祈念したのはいいのですが、前日とはうって変わってメタル色の薄いラインナップに戸惑い気味の我々。
タイムテーブルとにらめっこしても愛読誌『Burrn!』に載っているようなバンドの名前は見つかりません。
記念すべき最終日の幕開けをどうするべきか。
決められないまま時間だけがいたずらに過ぎていきます。
そんな焦りと苛立ちの中、我々はついにひとつの結論を得ました。
観るのは別にバンドじゃなくたっていい。
それはまさに天啓でした。
漆黒の闇を切り裂く一筋の光。
万有引力の法則に気付いた時のニュートンも同じような感覚を覚えていた事でしょう。
一気に気持ちが軽やかになった我々。
どこまでも晴れ渡る空の下、欽ちゃん走りで幕張メッセへ移動するのでした。
〇 ゴー☆ジャス
サマソニック2014年の最終日、その幕開けはお笑いSHOW TIME。
イジリー岡田さん司会でおなじみのサマソニック憩いの場であります。
大勢の芸人さんが登場する中、我々のお目当ては宇宙海賊ことゴー☆ジャス。
キッスのメンバーを彷彿とさせるメイクと地球儀を使ったネタで有名な芸人さんです。
彼の「マダガスカル!」というネタをどうしても観たいがためにやってまいりました。
数組の芸人さんがネタを披露した後、ついに満を持してゴー☆ジャス登場。
果たして念願の「マダガスカル」を観る事は出来るのでしょうか。
最初のネタは雪山で遭難したという設定のもの。
寒さで死にそうな相方を必死で励ますゴー☆ジャス。
「まだ助かる!まだ助かる!」
その強引なフリに騒然となる我々一同。
「キター!キター!」という言葉が自然と口をついて出ます。
そしてついに訪れた歓喜の瞬間。
「はい!ここ!マダガスカル!」
ありがとうございます。
始まって20秒で目標達成です。
ちなみにサマソニックでのマダガスカル体験は、2002年サマソニックのおける伝説のGuns N' RosesのセットでMadagascarを聴いた時以来、実に12年ぶりでございます。
次のマダガスカル体験はいつになるのでしょうか。
ネタを披露するゴー☆ジャス氏(写真はチリを指しています)
出来ればイジリー岡田さんの高速ベロも観たかったのですが、朝イチという事もあり「まだ舌の準備が出来ていない」と披露してくれませんでした。
残念ですが、無理に披露して舌を断裂などという惨事を招いてもアレですので、また来年にでも観せていただく事としましょう。
念願のマダガスカルに大満足した我々。
くり子姉さんの盟友ハヤサカ氏(なでしこ)と合流し、メッセ内でお昼ご飯を。
各自思い思いのソニ飯を食べながら作戦会議。
やはりこういう作戦会議もサマソニックの醍醐味のひとつ。
自然とビールも進みます。
メッセ内にいる美人売り子さんと記念撮影などしてご満悦の俺&くり子さんの旦那。
この記念撮影システムによって売り上げは相当伸びている事でしょう。
来年は浴衣姿の売り子さんもいたらいいと思った。
〇 木村カエラ
幕張メッセというセーフティーゾーンを飛び出して炎天下のマリンへ。
たしかに暑いが去年ほどの酷暑ではない。
去年がいかに暑かったか察して頂けるようなエピソードを幾つかご紹介しましょう。
・俺氏、バンドをひとつも観ないうちに死亡。ホテルへ戻って身体を休め、トリのMetallicaだけをなんとか観る。
・Man With A Missionの演奏中、スニーカーを履いているにも関わらず足の裏が焼けるように熱く、Fly Againを聴いた時点でマリンから退散する。
・BFMVティーシャーツに身を包んだくり子さんの旦那、あまりの暑さでBFMVが熱演を繰り広げる中、マリンのスタンド席で気絶。何を目当てに来た人なのかわからなくなる。
今年は暑いながらも正気は保てているので大丈夫そう。
こまめな水分補給とアルコールの過剰摂取に気を付ければ最後まで乗り切れるでしょう。
という訳で木村カエラですよ。
サマソニックで彼女を観るのは2007年以来かな。
あの時はギター弾きながら歌ってたけど、ひたすらに可愛かった印象しかない。
客席からの声援に応えて、「ありがとー。じゃあ、ちょっと頑張っちゃおうかな」とか言っていた姿に萌え死にしました。
あれから7年。
あの時とは違ってギターは手にしておらず、赤いワンピースのような衣装を着て、ステージ上をひらひらと歌い踊る彼女。
観客の扱いも手馴れたもの。
「簡単な振り付けだからみんなもやってね」という『OLE! OH!』は可愛かったナー。
時間が短かったのが残念だったけど、青空がよく似合う楽しいステージでした。
来月の横浜アリーナを観に行く予定なので、改めてカエラ聴いてみましょうかね。
バラードよりも『BEAT』みたいな曲が好き。
去年のミスターチルのようなJ-Pop大物枠で出演のドリカムトゥーはパスする事に。
オリジナルメンバーでの出演なら観に行ったかもしれん。
観た人が口を揃えて言っていたのは、「MCがちょっと…ネ」という事。
誰も演奏の事に触れていなかったのが気がかり。
次に観る予定のGuns N' RosesトリビュートバンドGunmen Showersまで時間があるのでメッセへ戻ってビールタイム。
ぼっちだがそれはそれでいい。
Gunmen Showersの出演時間が16:15なので16時頃にメッセを出れば十分に間に合う計算。
と思ったら、16時頃にくり子さんから「もうガンシャやってる」という衝撃的なメールが。
えー!16:15からじゃないのっ!?
知らないうちにタイムテーブルが変わってたの!?
もうマリンへ向かって泣きながら全力疾走しましたよ。
その途中、くり子さんから再度メールが。
「サウンドチェックだった」
なんだよそれっ!
反射的に「この役立たずがっ!」というメールをくり子さんに送ってしまいました。
反省。
どうやらサウンドチェック代わりにNightrainを演奏したようです。
なにはともあれガンシャさんのライヴに間に合ってよかった。
〇 Gunmen Showers
マリンスタジアム外のSIDE-SHOWに登場するのは、「Advice For Masterbation」を旗印に活動するGunmen Showers。
我らがGuns N' Rosesのトリビュートバンドであります。
以前にワンマンを観に行かせてもらった時は、定番曲はもちろんの事、Get In The RingやGarden Of Edenなどのレア曲まで披露してくれる超本格派。
ガンズが好きなら絶対に楽しめるライヴを見せてくれるバンドです。
オフィシャルバーでビールなぞを買っていると、ステージから「Gun! Men! Showers!」という絶叫が聞こえ、猛ダッシュでステージ前へ。
真昼間のSIDE-SHOWにも関わらず結構な人数が集まっておりました。
オープニングナンバーはガンズの存在を世に知らしめた名曲Welcome To The Jungle。
NaxlさんはAxl特有の高音の唸り声が本当に似ていて毎回感動する。
演奏もさすがの安定感で、一緒に歌っていて本当に心地が良い。
Welcome To The Jungleに続くのは定番のIt's So Easy。
「FUCK OFF!!」と無数の中指が突き上げられるが、実にピースフルな空間。
「やっぱり俺はガンズが好きだ!」と再確認できる幸せな時間でした。
上半身裸にサスペンダー姿のNaxlさんが歌いだしたのは…
Sail Away Sweet Sister!!!
この数時間後に大トリとして登場するQueenの楽曲ですよ。
言葉は悪いけど、SIDE-SHOWっていうのはサマソニック全体から見たら、もう場末みたいに小さなステージじゃないですか。
でも、そんな小さなステージから発信される、大トリを務める世界的大物バンドへの心のこもったトリビュートになんだかすごく感動してしまった。
そしてSail Away Sweet SisterからGrand FunkのBad Timeへ。
92年東京ドームのAxlのガラガラ声まで忠実にカバー。素晴らしい!
そこから世界屈指の有名なイントロリフを持つSweet Child O' Mineへ。
ギターのGaslashさんのソロが素晴らしかった。
そしてリズムギターIzzlyさんの腕回しが炸裂!
Sweet Child O' MineのPVにおけるイジーの腕回しが大好きな我々にとっては至福の時間。
くり子さんと一緒になってぐるんぐるん回しておりました。
お笑いステージのイジリー岡田さん、そしてGunmen ShowersのIzzlyさん。
ふたりのイジリーがサマソニックに華を添えてくれました。
最後はもちろんParadise City。
いつの間にかPVと同じ白いジャケットに着替えているNaxlさん。
こういうところに本家への愛を感じるよね。
いつか本家ばりに紙吹雪の噴射もよろしくお願いいたします。
4曲だけとはいえ、素晴らしい熱演に大喝采。
「あ。ガンズだ」と足を止めた人も多かったんでしょう。
最終的にはかなりの人数がSIDE-SHOW前に集まっておりました。
メンバーのみなさんはおそらく普通に仕事を持ってらっしゃる方で、いわゆる週末ミュージシャンというスタンスなんだろうけど、トリビュートの対象への果てしない愛、そして自らのたゆまぬ努力によってサマソニック出演を果たしたんだよね。
ライヴ終了後、汗だくのまま記念撮影に延々と応じる姿にも感動。
だって、次のリッチー・サンボラが終わってマリンから出て来たら、まだ記念撮影やってるんだもの。どんだけいい人なんですかっ!
Gunmen Showersのみなさん、本当にご出演おめでとうございます!
ビールを飲みながらガンシャさんの余韻に浸っていると…
トラックに乗った水着美女が放水しながら登場!
ずぶ濡れになりながらも必死にシャッターを切りまくった結果が上の画像であります。
永久保存したい素晴らしいショット。
今回のサマソニック、サマソニガールという存在意義のよくわからない募集をしていて訝しいと思っていたのですが、まさかこういう役割を与えられていたとは。
これなら大賛成であります。
来年はサマソニガールを倍増…いや、3倍増にしていただき、場内のいたるところに配置していただきたい。
それによってチケットの値段が跳ね上がるのはやむを得ないと思っております。
そんなサマソニガールのおっぱいに興奮しているわたくしの元に、「リッチー・サンボラがIt's My Lifeやってる!」との情報が入り、慌ててマリンスタジアム内へ。
まさかここまでベタな曲をやってくるとは予想外。
〇 Richie Sambora & Orianthi
今回のラインナップで浮いている感が否めないリッチー・サンボラ。
スタンドに適当な席を見つけて座る頃には、残念ながらIt's My Lifeは終わっておりました。
スタンド上段から見る感じでは、アリーナ前方はかなり埋まっている印象。
リッチーとオリアンティが並ぶと非常に見映えがいい。
スーパーギタリストふたりが並んでプレイするなんて、ギター小僧にはたまらないものがあるんだろうナー。
わたくしはギター小僧ではないのでオリアンティの胸元ばかりに大注目。
正直なところリッチーのソロはあまり詳しくないのですが、やはり彼は歌が上手い。
ギタリストにしては上手い、というレベルではなく惚れ惚れするくらいの歌いっぷり。
こんな人がバンドにいたらジョンはさぞかしやりずらかっただろうナーと同情してしまった。
ブルーズっぽい曲(Stranger In This Townかな?)は素晴らしい出来だったな。
堂々たる演奏を繰り広げるリッチー&オリアンティですが、場内が一際盛り上がるのはやはりBon Joviのヒット曲。
I'll Be There For Youで「おおっ!」と思ったのも束の間、Bon Joviの代名詞的大ヒット曲Livin' On A Prayerまで飛び出したのには悶絶。
まさかサマソニックでLivin' On A Prayerを合唱する日が来るとは思わなかった。
去年のシンディ・ローパーの時も思ったけど、こういう全人類共通の問答無用の大ヒット曲を持ってる人は強いよね。
そして待ちに待ったWanted Dead Or Alive。
リッチーの出演が発表された時から、この曲の掛け合いパートをやるのが今回のサマソニックの目標のひとつでした。
ウォンテー
ウォーンテー
デッドオラーイ
生きていて良かったと思った。
来年のサマソニックでもこの手の夢を叶えたい。
リッチーの後を受けて登場したのは、日本でも絶大な人気を誇るアヴリル・ラヴィーン。
トリ前のTBAが彼女だったのは少し意外だったけれど、オーディエンスの年齢層を若返らせるのには間違いなく一役買っているはず。
で、肝心のパフォーマンスですが…
すいません。ほとんど気絶していたのであまり覚えておりません。
What The Hellとかやっていたような…。
まあ、長丁場のフェスではこういう魔の時間帯が必ずありますよね。
それがたまたまアヴリルの出番にやって来てしまっただけという事で…。
よく眠れたという事は、それだけ心地の良い演奏だったのではないかな、と。
いつの間にか陽が落ちたマリンスタジアム。
アリーナへひっきりなしに人が流入し、スタンド席も次々と埋まっていきます。
サマソニック2014年の大トリを迎える雰囲気が段々と出来上がっていく場内。
いよいよ伝説のバンドがステージに立つ訳であります。
〇 Queen + Adam Lambert
新ヴォーカルにアダム・ランバートを迎えて活動を再会したQueen。
待望の来日はサマーソニックの大トリというバンドとしての格に相応しい大舞台。
場内には異常な期待感が充満していました。
イントロSEとしてProcessionが厳かに鳴り響き、オープニングナンバーNow I'm Hereがスタート。
フレディの後任というハードルの高すぎる仕事を堂々とこなすアダムの姿に一安心。
ブライアンとロジャーは前回ポール・ロジャースと来日した時よりもかなり老けた印象だが、その演奏に衰えは感じられず。
特にブライアンのギターは一聴しただけで彼の演奏だとわかるくらい特徴的。
あの温かみのある太いトーンとフレージングはまさに絶品。
彼が参加したというGuns N' RosesのAtlas Shrugged、早く聴きたいナーと思ってしまった。
Love Of My Lifeではスクリーンにフレディが登場し、悲鳴混じりの大歓声に包まれる場内。
スクリーンの中のフレディは、まったく違和感なくバンドの演奏に合わせて歌を披露。
実際はバンドがフレディに合わせてるんだろうけど、あまりの違和感の無さに「フレディが生き返った!」と絶叫してしまった。
まさにこの世とあの世が繋がった瞬間。なんなんだこれは。
本編最後はBohemian Rhapsody。
イギリスでは史上最高のシングル曲に選ばれるほど愛されている超名曲。
しかしながら、ポール・ロジャースとの再結成の時は、フレディの歌入り音源を流すというウルトラCを披露し、オーディエンス全員が膝から崩れ落ちるという惨事を招いたのも記憶に新しいところ。
アダム・ランバートを迎えたQueenはこの超名曲にどう向き合って行くのか。
そのような経緯もあり、固唾を呑んで見守った訳なんだが、アダムが普通に歌い出したので一安心。
堂々とした歌いっぷりで最初のパートを終えたアダム、誰かを紹介するような仕草を見せると…
再びスクリーンに登場し、アダムの後を引き継ぐように歌い出すフレディ。
この演出には本当に鳥肌立った。
もう誰が生きていて誰が死んでいるのかわからなくなるような異空間が出現。
どうせならAnother One Bites The Dustの時にジョン・ディーコンの御霊も呼び出して欲しかった。(死んでない)
志半ばにしてこの世を去ったメンバーの偉大さをファンと分かち合って、その功績を祝福出来るというのは感動的だよね。
もちろん亡くなってしまった事は悲しいのだけれど、世界各地で同じようにフレディがスクリーンの中に蘇って、その偉大な歌声を聴かせてくれているという事実は素直に嬉しい。
使い古された言い回しだけど、肉体は滅びてもその音楽は生き続ける、という事だよね。
アンコールはWe Will Rock You~We Are The Championsという超お約束ナンバーで大団円。
ロックフェスティバルの最後にこれほど相応しい終わり方があるのでしょうか。
そして打ち上がる花火。
「ああ。終わったんだなあ」という感想以外持ち得ないでしょう。
マリンスタジアムを出た後、メッセにクラフトワークを観に行ったのですが、直前に観たQueenの余韻が強すぎて、そのストイックな演奏が身体に入って来ませんでした。
もう身体が「今年のサマソニックは終わったんだヨー」と主張しているようで、数曲観ただけで退散する事に。
クラフトワークが悪いんじゃなくて、これはもうタイミングが悪かったとしか言いようが無い。
開催前は「ラインナップが弱い」と言われていたサマソニック。
が、参加してみたら例年以上に楽しめました。
好きなバンドがガチガチに詰まっているよりは、ある程度余裕のある感じの方がいいのかもしれません。
もう朝から晩までマリンで暴れていても大丈夫という年齢でもないので…。
来年のサマソニックはどのようなラインナップになるのでしょうか。
では、また来年。