決戦は月曜日 (2018.03.12)

どうも。僕です。

口笛を吹いていたら酸欠になった事があります。

まあ、それはさておき。

いやー。来ますね。

 

誰が。

 

Stone Temple Pilotsが。

 

そう。新ヴォーカリストを迎えて復活を果たしたプルパイことStone Temple Pilotsが早くもやってまいります。

わたくしは残念ながらスコット・ウェイランドが歌うプルパイを観る事は叶わなかったのですが、2013年に秋の黒シャツ祭りことLoud Parkのヘッドライナーとして来日した時のライヴは観ております。

その時のシンガーはLinkin Parkのヴォーカリストだった故 チェスター・ベニントン

皮肉な事に、わたくしがチェスターを観たのはこの一回こっきり。Linkin Parkのフロントマンとしての彼の姿を観る事は叶いませんでした。

同様に、わたくしが生前のスコットを観る事ができたのはVelvet Revolverで来日した時だけ。

本来の居場所で輝く彼らの姿を観られなかったのが残念でなりません。

 

前回の来日では、メタルの祭典Loud Parkという事もあり、なんちゅーブッキングなんだと文句のひとつも言いたくなるようなどアウェーぶり。

準ヘッドライナーだったEuropeが最後に“Final Countdown”をやって帰ったものだから、ほとんどのメタラーが大満足して帰宅。

文字通りLoud Park  2013のファイナルカウントダウンになってしまった訳です。

我々プルパイ待機組は怖くて後ろを振り返る事ができないほどの閑散とした状態に。

ステージを挟んで我々と対峙している屈強なセキュリティ達も「これ…僕ら要りますかね?」などと言い出す始末。

まあ、そのくらい集客がアレだったという事です。

 

そんな中、バンドは不貞腐れる様子ひとつ見せず見事なパフォーマンスを披露してくれました。

特にヴォーカルのチェスターは前任者が残した楽曲に対して本当に真摯に取り組んでおり、「あなたみたいな大物がこの客入りでそんな…」と観ているこちらが申し訳なく思えてしまう熱演。

バンドも少ないながらも自分達を目当てに来てくれたお客さんがいる事に気付いたみたいで、ロバートかディーンか失念したのだけれど、とにかく兄弟のどちらかが、前方のお客さんだけに聞こえるようにマイクを通さずに

 

 俺達を観に来てくれてありがとう。

 長いこと来れなくて悪かったね。

 

みたいな事を言ってくれたんですよ。

あれは本当に感動しました。

今年9月は単独公演なので、彼らが驚くような盛り上がりになる事を期待しております。

また来たいと思わせるような一夜になりますように。

(まずはチケット当たりますように)

 

 

プルパイについて柄にもなく熱く語ってしまいましたが、本題はここからです。

ええ。あの話題です。

 

3月12日の夜、Guns N' Roses(以下、ガンズ)のトリビュートバンドGuns Love Roses(以下、ガンラヴ)のライヴを観てまいりました。

会場は渋谷のホテル街に鎮座するduo MUSIC EXCHANGE

今年1月のニューイヤーイベントも含め、この会場のステージには何度も立っているガンラヴの面々ですが、今回はなんとワンマン。

渋谷のduoでワンマンですよ、奥さん。

 

今回の公演はLegend Of Rock主催で、音楽関連書籍でお馴染みの老舗出版社シンコーミュージック・エンタテインメントとロックの殿堂ことRoll & Roll Hall Of Fame Japanが強力バックアップ。

さらにはスペシャルゲストとして、音楽ライターの増田勇一氏が開演前のDJを務める事も決定。同氏が責任編集を務めるロック雑誌『MASSIVE』にインタビューが掲載されるなど、過去最大規模のワンマンライヴに向け、これ以上無いほどのお膳立てが整っていました。

メンバーも「自分たちにとってのマイルストーンになるライヴ」と語っており、今までやってきた事の集大成を披露しようと気合い充分。

否が応でも高まる期待。

公演日が近づくにつれ、音楽サイトなどのアカウントからも宣伝ツイートが流れるようになり、「ガンラヴさん、すごいところまで来たナー」と見ているこちらの方が緊張する始末でした。

 

そして迎えたライヴ当日。

チーマーに狩られないように姿勢を低くして忍者のように渋谷の街を疾走するわたくし。

魑魅魍魎が跋扈するホテル街を通り抜け、ついに会場へたどり着きました。

そこでわたくしが目にした光景は…

 

うら若き娘さん達の群れ!!!!

 

なんという事でしょう。

わたくしの知らぬうちにガンラヴはアイドル的人気を博するバンドになっていたのです。

これは嬉しい誤算。

去年の本家ガンズの来日公演で一気にファンが増えたのでしょうか。

若い娘さん達に混じってライヴを観られるなんて素敵ですね。

 

と思ったのもつかの間、その娘さん達はO-EASTで開催される韓流アイドルのライヴを観に来たお客さんだという事が判明。

ここ数年で一番意気消沈いたしました。

その後もduo MUSIC EXCHANGEの受付に訪ねて来ては「違ったー!向こうだー!」とO-EASTに向かって猛ダッシュして行く若い娘さんが続出。

ひとりくらい間違って入場してそのままガンズファンになりなさいよっ!とわたくしの中のお局様が叫びました。

若い娘さん達がヴォーカルのNaxlさんを観たら大変な騒ぎになるだろうに…。

 

そうこうするうちに入場開始時刻。

いつの間にか値上がりしていたドリンク代600円を支払って場内に。

そのまま小走りで向かった先は物販コーナー。

ガンラヴの公式パンフレットが100部限定で販売されるとの事で、まずはそれを確保しない事には始まりません。

まさか自分がヅラをかぶったおじさん達のパンフレットを喜び勇んで購入する日が来るとは思いもよりませんでしたが、前述の『MASSIVE』に掲載されたインタビューのノーカット版が読めるという事ですし、何よりもこのどこかで見たような秀逸なデザインがファン心理をくすぐります。

友人のくりこさん(恫喝で生計を立てている偉人)から「わたしの分も買っておくように」という断ってはいけない指令を受けていたので2部購入。

その後、会場に姿を現したくりこさんに「買っておいたよ!」と伝えたところ、「え?わたしも買ったよ」と不審そうな顔で言われ、「なんだこの使えない女はくりこさんはおっちょこちょいだナー」と思いました。

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(限定100部の特製パンフレット)


このパンフレットの制作を手がけたのが、昨年夏に開催されたガンズファンイベントGunners Circusの実行委員会。

今回のワンマンライヴに華を添えるべく、場内にはファンアートも展示されていました。

そして、同じくアートを出展していたのが、ピクセルアートアーティストとして世界に名を馳せるtakekiyoこと武田清先生。

緑のカーディガンがトレードマークの世界のキヨシと言えばおわかりでしょうか。

武田清先生はガンズはもちろんの事、メタリカAlice In Chainsなどガンズ周辺アーティストのピクセルアートも展示されていました。

その中でも個人的に最も感動したのは、ピクセルアートによるAFD5のリユニオン。

この光景を実際に目にする日はやって来るのだろうか。

それは誰にもわからない。

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(武田清先生のピクセルアート)

 

来場者に振舞われたウェルカムシャンパンを飲みながら会場をうろうろしていると、増田勇一氏のDJタイムがスタート。

1曲目はMotorheadの“Sympathy For The Devil”という心憎いチョイス。

その後もレニー・クラヴィッツの“Always On The Run”や欧州ツアーでガンズのオープニングアクトを詰める事が決定したManic Street Preachersの“You Love Us”など口ずさめる名曲のオンパレード。

久しぶりにSilvertideの“Devil's Daughter”を耳にしたけれど、なんであのバンドが売れなかったのか理解できない。ロックンロール・リヴァイヴァルみたいなのがもてはやされた時期に出て来たんだっけ。

もしもの話をしても仕方ないけれど、彼らがもう少し遅くデビューしていたら、今頃はThe Strutsあたりと一緒に未来のスター候補として人気を博していたような気がする。

 

年度末の月曜日という社会人には少し厳しい日程となった今回の公演。

しかし、演奏開始時間が20時に設定されており、それが功を奏したのか場内は大盛況。

仕事帰りに駆け付けたと思しきお客さんの姿を大勢見かけました。

開演が近付く頃には「2階席を開放しました!」という場

内アナウンスも流れ、まずは動員の面では大成功と言えるのではないでしょうか。

さあ、あとはその期待に対して演奏で応えるだけです。

 

 

ほぼ定刻通りだったでしょうか。

会場のスクリーンには往年のMusic Life誌の表紙が次々と映し出されています。

表紙は過去から現在へと向かい、80年代後半には我らがガンズの姿も。

どちらが先だったかは記憶が定かではありませんが、Legend Of Rock出演バンドの紹介VTRも流されていました。

そして、場内に鳴り響いたのはドクッ!ドクッ!という心臓の鼓動。

これはまさか…

 

 

Coma!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

なんという事でしょう。

ガンラヴがこの大舞台で、大作にして難曲として知られる名曲Comaを初披露。

まったく予想だにしなかったオープニングですよ。

もうその場で七転八倒したくなりました。

 

あまりの感動で半ば卒倒していたわたくしですが、心臓の拍動音は単なるVTRの効果音だった事が判明。

何事も無かったかのような面持ちでガンラヴの登場を待つ事にいたしました。

早とちり、ダメ、ゼッタイ。

 

 

本家ガンズがリユニオン後の出囃子として使用していた“Looney Tunes Intro”が場内に流れ、ヴォーカルのNaxlさんを除くメンバーがステージに登場。

舞台袖に控えたNaxlさんがバンド紹介をがなり、「Suck on Guns Love Roses!!!」のシャウトを合図に猛烈な勢いでドラムを叩き始めるMadlerさん。

そこに絡んでくる印象的なギターリフとベースリフ。

オープニングナンバーは本家ガンズのデビューEP『Live?!*@ Like a Suicide』の冒頭を飾る疾走チューン“Reckless Life”。

この記念すべきライヴの開幕を告げるにふさわしい選曲だったのはないでしょうか。

 

立て続けに“Welcome To The Jungle”“It's So Easy”というハードロックの金字塔『Appetite For Destruction』冒頭の鉄板コンビネーションを繰り出し、頭3曲で完全に場の空気を掴む事に成功。

ここで早くもこの日最初のサプライズが。

なんとリズムギターのIzzilyさんがリードヴォーカルを務める“Dust N' Bones”を初披露。

この曲のために購入したというGaslashさんのトーキングモジュレーターも併せて初披露となりました。

“Dust N' Bones”は葬式で流して欲しいくらい好きな曲なので大感激ですよ。

Naxlさん、Izzilyさん、Gaslashさんによる「Dust n' Bones!!!」「That's alright!!!」のマイクシェアもバッチリ。

帰ってから気付いたのですが、“Welcome To The Jungle”~“It's So Easy”~“Dust N' Bones”の流れは、もしかしたら『Live Era』を意識していたのかな?と思いました。

まあ、実際には『Live Era』ではWTTJとISEの位置が逆なのですが、ガンラヴのメンバーにお会いする機会があったら訊いてみる事にいたしましょう。

 

“Dust N' Bones”の後は、会場をグルーヴィーに揺さぶる“You're Crazy”のスローバージョン。

『GNR Lies』収録のアコースティックバージョンではなく、『Live Era』などで聴けるようなバンドバージョンと言ったらおわかりになるでしょうか。

ガンラヴは途中でファストバージョンに切り替わる変速Crazyもレパートリーとしているのですが、この日は最後までスローで押し通しました。

そういえば、『Live Era』収録の同曲は初来日の東京公演からのテイクだと言われています。

あのスローバージョンを選択したのは初来日トリビュートだったのだろうか。

それは誰にもわからない。

 

歌い終わったNaxlさんがステージを去り、お色直し&チューニングタイムかと思いきや、残ったメンバーに「業務連絡!業務連絡でーす!」などと叫び出すGaslashさん。

すわ!ハプニング!?

メンバーがステージ上手に集まって何やら相談しているので、Naxlさんの喉に何かあったのかと心配していると、4人がかりで大きな物体を持ち上げてステージ中央へ。

客席から「ドリフの転換か!」という声が複数上がるあたりに年齢層の高さがうっすらと透けて見えますね。

ピンク色の3人掛けくらいの可愛らしいソファでした。

ガンズのステージにソファ。

その意図を察して驚愕いたしました。

 

 

Skin n' Bonesツアーの再現やー!

 

 

約2年半に渡って世界中を回った本家ガンズのUse Your Illusion tour。

東京ドームで撮影された公式ライヴビデオでもその様子が観られる通り、ホーン隊などを含めた大所帯によるスケールの大きいスタジアムロックで世界中を魅了しました。

しかし、その反動とも言うべきか、バンドとしての本来の姿に立ち返るべく、余計な装飾をすべて削ぎ落とし、メンバー6人だけで演奏を行うというコンセプトのツアーが立案されたのです。

それが93年のSkin n' Bonesツアーであり、ライヴ中盤に設けられたアコースティックタイムが見所となっています。

余談ですが、西新宿の某店では同ツアーの未発表プロショットDVDのリリースを予定しており、すでに店頭ではフライヤーなども配布されているようです。

本当に出たら世界中のガンズファンが大騒ぎする事態になるでしょうね…

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 (阿吽の呼吸でソファを運ぶメンバー)


話が脇道に逸れましたが、そのSkin n' Bonesツアーの再現が目の前で繰り広げられようとしている訳です。

自分たちで設置したソファにぎこちなく座るガンラヴメンバー。

「ガス子に部屋!」などというこれまた年齢層の高さを感じさせる野次が飛びます。

そこへ登場したのは開演前にDJを勤めていた音楽ライター増田勇一氏。

貴重なシーンを撮影しに来たのかと思いきや、そのままソファへ着席。

 

 

えええええええ!! 増田さんも歌うの!?

 

 

まったく状況が理解できないままのわたくしに追い打ちをかけるように聞き覚えのあるカウントが。

 

 ワン ツー スリー ワン ツー スリー

 

 

ぴゃあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!

 

 

You Ain't The First!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

ここは“Patience”あたりで来るだろうという予想の斜め上。

しかも、さっきの“Dust N' Bones”に続き、2曲目の初披露曲ですよ。

Skin n' Bonesツアー再現という演出だけでも胸熱なのに、選曲に対しても攻めの姿勢を崩さないのが凄い。

イジー感の濃厚な心地よいルーズな調べに酔いしれました。

増田勇一氏はBlind Melonのシャノン・フーン(R.I.P.)のパートを歌っていたように聴こえたがいかがでしょうか。

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トークショーではありません)

 

“You Ain't The First”が締めくくられると客席からは大きな拍手が。

地味な曲だけど意外と人気あるのだナーと嬉しい発見になりました。

続いて演奏された楽曲のイントロに再び驚愕。

そう。本家ガンズが未来永劫演奏しないであろう楽曲のひとつ“One In A Million”です。

黒人や移民、同性愛者に対する差別的な単語が歌詞中に登場するとして非難の的となった事はガンズファンならご存知でしょう。

ブラジル人家族と生活を共にし、フランク・フェラーという黒人ドラマーをメンバーに迎え、同性愛者として知られるミュージシャンとも共演経験のある現在のアクセルであれば、おそらくあのような歌詞は書かなかったと想像できます。

One In A Million”で歌われているのはそのような立場の人達に対する嫌悪ではなく、むしろアメリカの田舎町出身の白人男性としての自分の了見の狭さ、自分の権利や尊厳を脅かそうとする権力への反発、理想に向かって手を伸ばし続ける姿勢など等身大のアクセルを表現しただけなのではないかな、という気がするのはわたくしだけでしょうか。

いずれにしても、アクセルにとっては自分の書いた言葉に横っ面を叩かれるという(おそらく)初めての経験をした曲ですし、もうセットリストに入れる事はなさそうです。

凄くいい曲なんですけどね…。 

 

ワンマンライヴならではのレア曲2連発が終わり、Naxlさんが黒のアコギを手に取ります。

コードを刻みながら歌い出したのは“Dead Horse”。アクセルがやっていたのと同様にあまり流暢なギターではないところが素晴らしい。

練習し過ぎて「アクセルそんなに上手くないから!」とならない事を願います。

最後の弾き語りパートまでやり遂げたNaxlさんはGaslashさんとグータッチ。

幼馴染み同士のふたり、その絆を窺い知る事ができる良いシーンでした。

 

メンバーが力を合わせてソファを舞台袖へ撤収し、Skin n' Bonesコーナー終了。

さあ、お待ちかねのDuffyさんコーナーの始まりです。

Twitterでライヴの感想を検索していたところ、「MCが日本語でびっくりした」という方がいらっしゃいましたが、Duffyさんの毒蝮三太夫風MCはガンラヴライヴ名物でございます。

時間の関係などで「はいっ。そういった訳でございまして」という名調子が聞けない日は寂しくなります。

Izzilyさんのコードストロークで始まったのは、ジョニー・サンダースの“You Can't Put Your Arms Around A Memory”。サビ前まで歌ったところでThe Damnedの“New Rose”へ突入。名曲パンクチューンに場内も熱を帯びます。

今は本家ダフ・マッケイガンと同様に“New Rose”とMisfitsの“Attitude”の二択ですが、そのうちThe Stoogesの“Raw Power”も聴けるのでは?と思っているのはわたくしだけでしょうか。

 

ここから先は『Use Your Illusion』コーナー。

まずは本家ガンズが一度もライヴで演奏した事の無い“Get In The Ring”に場内が沸きます。

わたくしも初めてガンラヴ(当時はGunmen Showersというバンド名でした)を観た時、「えっ!?これ演っちゃう?」と驚愕いたしました。

挑発的なNaxlさんのヴォーカルが最高なので、それを観るためだけでもガンラヴのライヴに足を運ぶ価値はありますよ。

ラストの「Get in the ring!!! Get in the ring!!!」を一緒に叫びましょう。

 

続く曲は同じく『Use Your Illusion 2』からの“Pretty Tied Up”。

本家ガンズでは2001年の復活後もリユニオン後も演奏されていない楽曲ですが、ガンラヴだけでなく他のトリビュートバンドのライヴでも絶対に盛り上がる鉄板曲です。

“Bad Obsession”もそうですが、ガンズで演奏されないのはイジー色が強いせいでしょうか。

もしも今年の欧州ツアーにイジーが飛び入りするような事があれば、リユニオン後にガンズが演奏してこなかった曲も聴けるかもしれませんね。

期待は失望の母であるのは百も承知ですが、どうにかしてイジーとも関係修復を果たせたらいいなと願わずにはいられません。

 

ここまで触れていませんでしたが、ステージ上には初めからキーボードが設置されていました。

そこに座るのはタケちゃんマン風の王子衣装に身を包んだNaxlさん。

そう。大曲“November Rain”です。

生ピアノがある会場でしか演奏しない楽曲だと思っていましたが、キーボードを使ってでも演奏してくれたのは、このワンマンライヴに対する意気込みの表れなのではないでしょうか。

Naxlさんは「アクセルの音楽的な考え方を理解するにはピアノに挑戦する必要があった」という意味の事をインタビューで語っており、その意識の高さには本当に感服するばかり。

Naxlさんの爪の垢を煎じたものが売られていたら購入させていただきたい気持ちでいっぱいであります。

最後のコーダ部分まで完奏し、おそらくこの日最大の難関を見事に乗り切ったガンラヴ一同。

なかなか対バン形式のライヴでは時間的に演奏しずらい曲ではありますが、ガンズの代表曲のひとつでもありますし、何よりもNaxlさんのピアノを更に磨き上げるという意味でもどんどん披露していただきたい一曲ですね。

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 (王子Naxlさん)


『Use Your Illusion』パートを締めくくるのは、NaxlさんとDuffyさんのデュエットが聴ける隠れた名曲“So Fine”。

ダフ節が炸裂する一曲で、ダフのソロバンドLoadedでも頻繁に演奏されていました。

2013年にダフ率いるLoadedもここ渋谷duo MUSIC EXCHANGEで来日公演を行った事がありますが、同曲の「I owe a favor to a friend (友達に借りがあるんだ)」という歌詞を歌った後、客席を指差して「トーキョー、君達の事だよ」と言ってくれて、幸運にも最前列で観ていたわたくしが泣きそうなくらい感動したという思い出があります。

ダフのヴォーカル大好きなので、もしも今年はガンズがあまり活動しないのであれば、是非ともLoadedとして来日していただきたい。よろしくお願い申し上げます。

 

観客を焦らすように場内に響き渡るのはDuffyさんのベースリフ。

それに導かれるようにしてステージ中央に歩み出たNaxlさんが歌い始めたのはQueenの“Sail Away Sweet Sister”。そこから更にGrand Funk Railroadの大ヒット曲“Bad Time”へと繋がっていきます。

東京ドームのライヴビデオを観た事のある方なら、もう次の曲はおわかりでしょう。

そう。全米No.1ヒットシングルにして、世界一有名なギターリフのひとつ“Sweet Child O' MIne”です。

誰もが愛する名曲を持っているバンドは強いナーと思わせられるような盛り上がりぶり。

あのギターソロは“ギターソロの殿堂”があったら間違いなく殿堂入りでしょう。

 

アクセルのMC史上屈指のかっこよさを誇るThe Ritz '88のMC再現からの“Out Ta Get Me”はNaxlさんの十八番。

あの反抗的なMCを思春期に聴いたら道を踏み外す事間違いなしです。

 一家に1枚The Ritz '88の精神で啓蒙していきます。

ここから更に“Nightrain”で畳み掛け、我々の心も完全にnever to returnの境地へ。

普段は温厚なGaslashさんもワイルドにアウトロソロを弾き倒しており、「今までで一番キレてるガスさん」という評価も飛び出すほど。

 

『Appetite For Destruction』曲2連発に火照った場内をクールダウンさせるかのようなギターの調べはアリス・クーパーの“Only Women Bleed”。

その祈りにも似たギターメロディはそのまま“Knockin' On Heaven's Door”のイントロへ。

後半にはお馴染みの合唱パートがあり、Naxlさんの呼び掛けに対してオーディエンスが見事に応え、17曲という大ボリュームで本編終了。

 

即座にアンコールが要求され、再びステージに登場するメンバー達。

Duffyさんはガンズ公式サイトで販売されていた癌撲滅チャリティーのFuck Cancerティーシャーツを着用されていたのが印象的でした。

海外からのお取り寄せには躊躇してしまうわたくしですが、このチャリティーティーシャーツは「まあ、最悪届かなくてもチャリティーには貢献できるから」という精神で購入いたしました。

また販売される機会があればみなさまも是非。

 

Pink Floydの“Mother”(森進一さんの名曲“おふくろさん”の英訳カバーだと思っている方が多いようですが、まったく別の曲です)をイントロに据え、聴いた瞬間に誰もがそれとわかるあのGコードがかき鳴らされます。

ガンズのライヴにおける不動のラストナンバー“Paradise City”。

ファンにとっては、聴きたいけど聴きたくないという矛盾した気持ちを抱かされる二律背反的な一曲だと言えるでしょう。

Madlerさんがリズムインすると、客席からは自然発生的にゆったりとした手拍子が起こり、牧歌的な雰囲気が会場を支配します。

しかし、Naxlさんの吹くけたたましいホイッスルが空気を切り裂き、それを合図としてステージに投げ込まれる無数の女性用下着。

Gunmen Showers時代から引き継がれているガンラヴのライヴではお馴染みの光景です。

本家ガンズの紙吹雪ほど大掛かりな演出ではありませんが、女性用下着が宙を飛び交う光景もなかなか面白いものです。

自前の下着を準備する必要はありませんので、投げてみたい方は手ぶらで気軽にライヴ会場へお越しください。

 

“Paradise City”のエンディングパートでは、宴の最後にふさわしくオーディエンス全員躁状態のような盛り上がり。

動員的にも内容的にも大勝利。本当に見事でした。

最後にメンバー全員で挨拶して大団円…

 

と思いきや、メンバーは楽器を手放す様子もなく、そのまま次の曲へ雪崩込んでいきます。

しかも、この終盤 of 終盤に持ってきたのは

 

Perfect Crime!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

体力温存する気ゼロのスピードチューン。

こんな位置で演奏するような曲じゃないでしょうに。

でも、“Paradise City”で感じた終演感をチャラにするには、このくらいの激しい曲が必要だったのかもしれません。

こちらも残った力を振り絞って猛ヘドバンでそれに応えるしかないでしょう。

しかも、Naxlさんの声の凄まじい事と言ったらもう。

終演後のアフターパーティでご本人から聞いたところによると、Naxlさんが目指しているのは91年のインディアナ公演での“Perfect Crime”などで聴けるアクセルの声だそうです。

声帯の鳴らし方なども勉強しているそうで、昔と今とでは喉の使っている場所が違うとおっしゃっていました。

ピアノの件もそうですし、その鍛え上げられた身体を見れば一目瞭然ですが、自分の弱い部分に対して絶対負けない人なのだなあ、と心の底から感服した次第です。

 

そして、いよいよ本当に最後の瞬間がやってまいりました。

この記念すべきワンマンライヴの最後を飾るのは、『Appetite For Destruction』の最終曲“Rocket Queen”。

みんな大好き“Rocket Queen”ですよ。

ここで再びGaslashさんのトーキングモジュレーターが登場。

チューブが抜けているというハプニングもありましたが、気持ちの良い絶妙なギターを聴かせてくれました。

元々は“Dust N' Bones”のために購入したトーキングモジュレーター。

しかし、その一曲だけのために買うのはコスパが悪いという事で、“Rocket Queen”にも導入した、という裏話を某メンバーに教えてもらったというのは内緒です。

それにしてもこの日の“Rocket Queen”は本当に気持ちよかった。バンドの演奏がドンピシャでハマっていたような印象を受けました。

良いロケクイだね!

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(チューブを愛撫するガスさん)


 

 約2時間半。全21曲。

  ガンラヴ大勝利!

 

掛け値無しにそう言っていいライヴだったと思います。

Guns Love Rosesというトリビュートバンドが思い描くGuns N' Roses像、それを見事にステージ上に描ききったライヴだったのではないでしょうか。

演奏が完璧だったとは言いませんし、わたくしよりも冷静に観ていた方には更に多くのアラが見えていたのかもしれませんが、あのライヴを観た人の中で「ガンズに対する愛が感じられなかった」という感想を抱いた方はいなかったと確信しています。

ここ数年、トリビュートバンドが出演するイベントに足を運ぶ機会が増えましたが、「またあのバンド観たいナー」と思うのは、トリビュート対象への果てしない愛が感じられるバンドばかりです。

愛があれば大丈夫、などとは言いませんが、愛が無かったら何も大丈夫じゃねーよ、とだけは言っておきたい。

 

ガンラヴは本人達がインタビューで語っている通り、昔からの友人5人が集まって結成されたバンドである。

「アクセル役募集」などとメン募を出した訳でもないのに、友人5人が集まっただけで、本家ガンズの各メンバーに相当するキャラクターの持ち主が揃ってしまったというのは本当に奇跡なのではないだろうか。

AFD5(ファーストアルバムレコーディング時のメンバー)に大きな意味があるように、ガンラヴもこの5人でバンドをやっているという事に運命的なものを感じてしまう。

もちろんメンバーはステージを降りれば仕事や家庭のある普通のおじさん達。

個人練習やリハーサル、ライヴの準備などの時間をやりくりするのは並大抵の労力ではない事は容易に想像がつきます。

でも、Guns Love Rosesなんていうバンド名を名乗ってしまった以上、ガンズ愛を貫き通してもらないと困りますよ。

ヅラをかぶったおじさん達がステージ上で最高に輝いている光景をまた観に行かせていただきます。

 

 

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