充実していた8月も終わり、気が付けば9月になっておりました。
今年はまだ野球観戦にもビアガーデンにも行っていないというのに、このまま俺の夏が終わってしまうのでしょうか。
可愛い売り子さんに可愛いバドガール。
それを横目にビールをガブガブと飲んでアイアン酩酊するまでは夏に去って欲しくはないものですね。
夏よ、もうしばらく俺のそばにいておくれ。
まあ、そんな話はどうでもいいとして、今回はガンズのおブートレビューです。
今宵のネタはこちらでございます。
ジャケット写真が無いので、ライヴ当日のバックステージ写真で失礼いたします。
1986年3月21日、カリフォルニア州ロングビーチにあるFenders Ballroomという会場でのライヴをオーディエンス撮影したブートDVDでございます。
ダフが敬愛するジョニー・サンダースの前座として出演したライヴで、どうやら不完全収録のようですが、デビュー前のGuns N' Rosesの荒々しい姿を確認できる貴重な1枚。
1986年といえば、RoxyやMusic Machine、それにTroubadourなどが定番アイテムですが、このDVDは知名度としてはそれらと比べると遥かに劣ります。
西新宿にあるブートDVDの老舗A店のサイトでも「レアアイテム!」という位置付けになっていました。
そもそも当映像が発掘され、ファンの間で出回り始めたのはそれほど昔の話ではありません。
それまではガンズ音源の収集家として有名なJohn.M氏のサイトでもこのライヴの事は紹介されていませんでした。
発掘されたのは今から約10年ほど前でしょうか。
当時ガンズの音源トレードをしていた某氏から、「最近発掘された1986年のライヴ映像です」というコメント付きでDVDを頂戴し、こんなライヴが存在した事を初めて知りました。
1986年の映像という事で個人的には非常に嬉しかったのですが、
・画質がそれほど良くない
・演奏時間も短く、セットリストもそれほど珍しくない
・演奏内容も凡庸
などの理由からかそれほど話題にはなりませんでした。
Youtubeなどに僕が所有している物よりも画質が良好なバージョンがアップされているので、興味がある方はご覧になってください。
西新宿で売買されているブツのクオリティは定かではありませんが、実際に購入するかどうかはYoutubeなどで確認してからでも遅くはありません。
正直な話、「マストバイ!」と高らかに叫べるようなDVDではありませんので…。
とりあえずセットリストなぞを紹介しておきましょうか。
今までのレビューでも当然やるべき事だったのですが、今更ながらそれに気付いて赤面しております。
1. Out Ta Get Me
3. Nightrain
4. My Michelle
5. Rocket Queen
6. Don't Cry
7. Back Off Bitch
こんな感じになっております。
ラスト2曲が1986年っぽい部分でしょうか。
研究家のサイトによると不完全収録との事で、この続きが存在するのかどうかが気になるところです。
映像は会場後方からのオーディエンスショット。
スタッフによる撮影なのか一段高くなっている場所から撮っているようで、観客の頭が画面のほとんどを占めるような場面は見受けられません。
メンバーの下半身およびドラムのスティーヴンの姿は前方の観客の頭で写っておりませんが、ズームも的確で手ブレによるストレスも皆無です。
画面は暗く粗い印象で、テープの劣化のせいか乱れる部分が幾度か見受けられます。
某A店の評価ではYでしたが、まあ1986年の映像だという事を加味すれば十分に合格ラインでしょう。
音質に関してはスラッシュの音が大きく収録されており、非常に生々しいサウンドが聴けます。
スラッシュファンの方はそれだけで嬉しいのではないでしょうか。
ちなみに映像では確認できないアクセルの下半身ですが、バックステージ写真などを見ると例のお尻丸出し衣装を着ているようで、もしかしたらジョニー・サンダースに「お前はホモのバイク乗りか?」と暴言を吐かれたのはこの日なのではないかと妄想をたくましくしてしまいます。
繰り返しになりますが、映像ではアクセルの生尻は確認できません。
それを目当てに購入するような行為は絶対におやめください。
薄目で見てもアクセルのお尻は見えません。
DVDはOut Ta Get Meで始まります。
右側の前髪を後ろに撫で付けたアクセルが歌い踊る姿は非常にかっこいいのですが、いかんせんテンポが遅いのが残念。
この曲は相手の喉笛を噛みちぎるくらいの勢いで演奏してもらいたいものです。
この日はOut Ta Get Meに限らずテンポが遅めの演奏となっており、個人的にはそこが非常に不満の残る部分となっております。
途中でアクセルとスラッシュのマイクシェアがありますので、その筋のマニアの方にとってはその辺りが注目ポイントでしょうか。
アクセルの「Welcome to the fuckin' jungle!!!」という叫びで始まるWelcome To The Jungle。
最後のパートでは何故か「シャナナナ」をやらないアクセルに違和感を覚えます。
そして唐突に出しゃばって来たスラッシュのスクリームでエンディング。
なんなんでしょうか、あの叫びは。
続くNightrainの演奏前、いそいそと寄り添ってきたスラッシュのほっぺたになんとアクセルがキスのプレゼント!(にように見える)
今となっては天地がひっくり返っても見られないであろう衝撃シーン。
興味のある方はYoutubeなどでご確認の上、各自の自己責任においてお買い求めください。
ちなみのこのライヴはアクセルとスラッシュの仲が非常に良く、ふたりでベタベタしているシーンが目立ちます。
この蜜月がずっと続いていれば…と思わずにはいられません。
Nightrainの後半ではアクセルが「I'm on the...I'm on the...I'm on the...」という謎のアドリブも披露。
初期のライヴはアレンジがしっかり固まっていないところが面白いです。
特にNightrainはMusic Machineでは別のイントロが付いていたり、色々と試行錯誤している部分が見受けられます。
Nightrain終わりのMCでは、アクセルの「俺、もう48時間ばかり寝てないんだよね」という寝てない自慢が炸裂。
「だから?」という空気が場内を支配します。
さすがにファンといえどもイラっとしてしまう瞬間をご堪能ください。
寝てない自慢からのMy Michelleで、ようやくアクセルが上半身裸に。
下半身は見えませんが、お尻丸出し&上半身裸だったのでしょうか。
なんたるいかがわしさ。
CCガールズのライバルとして登場したTバックスというセクシーグループを思い出したのは僕だけでしょうか。
ガンズ随一のダンスチューンとしてグルーヴィーにフロアを揺らすRocket Queenは…
アクセルが出だしからいきなりトチります。
Rocket Queenの歌い出しはアクセルにとってはまさに鬼門。
このライヴ以外でも盛大にトチっているシーンが多々見られます。
さらにスラッシュの音だけで馬鹿デカく、残念ながら演奏がスべっているように聴こえてしまい、Rocket Queenの持ち味であるグルーヴが感じられません。
やはりこの曲はベースとドラムがキモなんだナーと思い知らされます。
Don't Cryではイントロが上手くいかずやり直し。
集中力を失っている証でしょうか。
91年以降、スタジアムバンドへ成長したガンズでは見られないような凡ミス。
良くも悪くも初々しさを感じます、
最後はレア曲Back Off Bitch。
後にUse Your Illusionに収録される楽曲ですが、91年以降は数えるほどしか演奏されておらず、これが普通にセットに入っているのは86年のライヴならでは。
個人的にとても好きな曲なので、これが聴けるのは素直に嬉しい。
この曲のギターソロは名演だと思っております。
しかし、間奏でアクセルが「うぉーおおおーおー」と歌うパートにダフ(イジー?)が調子っぱずれにコーラスをかぶせてくるところでは思わず脱力。
これに心を揺らさないガンズファンがいたら、すでに悟りを開いていると判断しても差し支えないと思われます。
鬼気迫る演奏を聴きたい!という方にはオススメできませんが、先輩ミュージシャンの前座として悪戦苦闘するガンズの姿も見てみたいというマニアの方は持っておいても損は無いでしょう。
定番タイトルを一通り制覇した後にでもコレクションに加えてみてはいかがでしょうか。
収録時間が短い関係からか、ボーナス映像が付いて販売されているケースが多いようです。
僕が譲ってもらった時は、同じく86年のアコースティックライヴをオマケに付けてもらいました。
このライヴもなかなか貴重なのでいずれご紹介できればと思っております。
では、今宵もマニアックかつどうでもいい話にお付き合い頂いてありがとうございます。
素敵なブートライフをお過ごしくださいませ。