肩をすくめたのは誰だったのか

暑いぜ暑いぜ暑くて死ぬぜ。

というわけで僕です。

本当に暑いですね。

みなさまにおかれましては、水分補給などを心がけていただきたい今日この頃です。

Boys, don't be George Tokoro.

 

 

そんな暑すぎる夏の日の2019。

Guns N' Rosesファンの体温をさらに上昇させる出来事があったのをご存知でしょうか。

そう。未発表曲のリーク事件であります。

“Atlas Shrugged”“Hardschool”という2曲の未発表曲の一部が突如としてネット上にリークされ、瞬く間にGN'Rファンの間で拡散していきました。

特に“Atlas Shrugged”は長年その存在は知られていながらも、実際に聴いたファンは皆無という都市伝説化していた楽曲。

「“Atlas Shrugged”なんて曲はアクセルの頭の中にしか存在しないんだ」などと言い出すファンもいたほど、その実情はベールに包まれていました。

実は3秒間(!)の音源は数か月前から出回っていたようで、僕自身も7月に入ってから入手することができました。

これが本当に“Atlas Shrugged”なのかどうかは別として、たしかに聴いたことの無いアクセル・ローズのヴォーカルパートを聴くことができ、「あるところにはあるのだなあ」というどうでもいい感想を抱いた記憶があります。

 

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(画像:“Atlash Shrugged”のインスピレーションの源となった同名の大ベストセラー作) 

 

未発表音源(の一部)が出回る時、そこには必ずなんらかの背景があります。

今回のリークに関してもそうです。

もうすでに音楽サイトなどでその経緯を読まれた方もいらっしゃるかもしれませんが、僕が独自に入手した情報も含め、今回のリーク事件を改めて紐解いていきたいと思います。

基本的には

 1)すでにGN'Rファンサイトの掲示板などに書き込まれている情報

 2)知人GN'Rファンから入手した情報

 3)僕が関係者から直接入手した情報

 

この3種類の情報に基づいた記事になりますが、登場人物の一部の氏名等は架空のものに変更させていただきます。

また、当記事はリーク音源の入手および拡散等を推奨するものではありません。

入手方法等のご質問には一切お答えできませんので、あらかじめご了承ください。

 

 

すべての始まりは、とある1枚のCDがebayに出品されているのを、音楽コレクターが発見したことだった。

The Villageというスタジオで録音されたと思しき音源。

そのアーティスト名はGuns N' Roses。

どうやらレコーディングの出来映え等を確認するための関係者用ディスクらしく、ジャケットには「These rough mixes are for reference only」と記載されている。

一般に出回ってはならないアイテムであることは一目瞭然だ。

 

発見者である音楽コレクター(アメリカ在住の男性だと言われている)は、慌てて出品者と連絡を取り、このCD以外にどのようなアイテムを所有しているのかを確認したという。

その結果は驚くべきものだった。

いや、驚きという言葉でも生ぬるい、まさに世紀の大発見と言っても過言ではないだろう。

 

出品者が所有してたひとつのロッカー。

その中から出てきたのは、GN'Rの2008年作『Chinese Democracy』の制作過程を記録した15枚のCDだったのである。

しかもその中には、少なくとも12曲を超えるアクセル・ローズのヴォーカル入り未発表曲、さらにはデビューアルバムを新メンバーと再レコーディングした『Appetite For Destrction '99』まで含まれていたという。

リリースまでに膨大な時間と金銭を費やしたことで知られる 『Chinese Demoracy』。

そのレコーディングセッションでは、80曲を超える楽曲が書かれたとも言われている。

実際に15曲のヴォーカル入りトラックが発掘されたことにより、アクセル・ローズの「『Chinese Democracy』は3部作になるんだ」という発言を裏付ける結果となった。(実際に残りの2部・3部がリリースされる可能性は低そうだが。)

 

問題は、門外不出であるべきのこのロッカーがどこから出て来たのか、である。

元々は、とある音楽関係者が借りていた保管庫に置いていた荷物のひとつだったようだ。

しかし、この人物が保管庫の使用料を滞納したため、保管庫のオーナーが費用回収のために荷物を売りに出し、今回の音源大量流出へと繋がってしまった。

この“とある音楽関係者”とは誰なのか?

 

トム・ズータウ

 

80年代にGN'RやMotley Crueとの契約を勝ち取ったことで知られる伝説的な人物である。

Chinese Democracy』がレコーディングされていた時期は、スタジオでの成果物の出来をチェックするという役割を担っていたようだ。

ただし、同アルバムのサンクスクレジットには名前が載っておらず、どこかの時点でアクセルから見切りを付けられたのではないかと思われる。

トム・ズータウの荷物の中には前述の『Chinese Democracy』ロッカーとは別に、それよりも古い時期のアイテムを納めたロッカーも存在したそうだ。

Appetite For Destruction』および『Use Your Illusion』の時期のリハーサル、レコーディングセッション等を収録したカセットテープやビデオテープが納められていたと言われている。

こちらのロッカーは『Chinese Democracy』ロッカーとは別の人物へ売り渡されたそうで、転売目的の女性だったそうである。

事実、この女性はロッカーの中身をオークション等を通じて販売しており、複数の有名GN'Rコレクターの渡ったと聞く。

そのうちの1本である1987年のビデオテープ(VHSではなくベータ)は、僕の友人でもある海外GN'Rファンが購入し、近いうちに専門の業者の手によってデジタル変換される予定だ。

余談だが、古い方のロッカーにはMotley Crue関連のアイテムも含まれていたようだが、Motleyファン界隈でも話題になったのだろうか。 

 

音楽コレクターの手に渡った『Chinese Democracy』ロッカー。

この後、その持ち主が一度変わっている。

買い取ったのは、Lという人物を中心としたGN'Rコレクターの集まり。

取引は水面下で行われ、ロッカーの存在についても箝口令が敷かれていたようである。

しかし、秘密はいつか漏れるのが世の常。

ロッカーの存在を知ったRという人物(今回の主役だ)がLに接触を試みる。

粘り強い交渉の結果、LはRに音源を売り渡すことに同意する。

その額はなんと15,000ドル。

この記事を書いている今日現在のレートで言えば、日本円にして159万円である。

CD15枚で159万円ですよ、奥さん。

1枚あたり106,000円。

まあ、わたくしは『Appetite For Destruction』箪笥を買ってしまった人間なので、何も言わないことにしておきましょう。

 

 

ここで人物名の表記を訂正することにしましょう。

売り手の名前はそのまま“L”としておきますが、買い手の“R”の名前はこれから頻出することになりそうなので、何か架空の名前をつけてやらないといけません。

そうですね…。話題の人物の名前を借りて、この記事内では“宮迫”と表記することにします。

名前も決まったところで、「未発表音源買いに行く芸人」の話を続けましょう。

 

 

宮迫の家からLの家までは片道14時間のロングドライヴ。

秘宝を手に入れるための大冒険の始まりです。

熱心なGN'Rとして知られる宮迫、テンションが上がってしまったのか、はたまた何か意図があったのか、CD15枚にも及ぶ未発表音源を購入する手はずを整えた事をGN'Rファンサイトで公言してしまいます。

この発言がGN'Rファンの心を燃え上がらせ、ファンサイトの関連スレッドは最終的に約100ページまで延びるという過去最大規模の祭りとなりました。

僕も大いに心躍らせたひとりであり、何か進捗が無かったか掲示板を頻繁にチェックする落ち着かない時間を過ごすことに。

世界中のファン達が睡眠時間を削って推移を見守る中、1分17秒の“Atlas Shrugged”と22秒の“Hardschool”がネット上に登場。

宮迫の話が荒唐無稽な創作ではないことが立証され、ファンの期待はさらに大きく膨らんでいきます。

 

関係者から「グラムロックと“November Rain”の間のどこかにある曲」と評されていた“Atlas Shrugged”。

アクセルのお気に入りでもあったことから、てっきりアクセル印がデカデカと押されたバラード曲なのかと思っていましたが、そういう曲調ではなかったのが一番の驚きでした。

Queenブライアン・メイが参加したことでも知られている同曲は、すでにスラッシュがギターソロを追加録音しているという噂もあり、もしも秋から再開されるGN'Rのツアーで新曲が演奏されるようなことがあれば、その候補の筆頭に挙がるのは“Atlas Shrugged”なのかもしれません。

 

一方、“Hardschool”の方は超アップテンポのハードロック曲。

この曲は、かなり前から“Checkmate”というタイトルで16秒間のクリップが出回っており、その存在は多くのファンに知られていたものです。

また、GN'Rファンサイトの掲示板に登場したアクセル本人が「“Checkmate”はデタラメのタイトルだ。俺たちは仮タイトルで“Jackie Chan”って呼んでるよ」と説明した経緯もあり、ファンの間では「ジャッキー・チェンの映画用に書かれた曲」と認識されています。

たった22秒間とはいえ、今までに聴いたことのないパートも含まれており、ファンの間では「“Atlas Shrugged”よりもこっちが好きだ」「新作出すならこの曲をリードシングルにするべきだ!」などと大きな反響を呼ぶことに。

個人的にもかなり好きな曲調なので、いつの日かライヴで演奏されるのを聴きたいものです。

 

 

宮迫はその後も掲示板への投稿を続け、祭りはクライマックスに向かって確実に突き進んでいきます。

判明した事実をまとめると

 

 ・CDの枚数は当初の15枚ではなく、20枚以上

 ・総トラック数は約250

 ・ヴォーカル入りの未発表曲は16曲ほどある

 

圧倒的な物量に唖然とする世界中のGN'Rファン。

元々、オフィシャルからの供給が少ないバンドとして知られるGN'R。

リリースされたアルバムの枚数から見ても“超寡作”の範疇に入るバンドです。

そんなバンドのファンを長年続けてきた我々です。

少ない水でも生きていけるように環境に適応してきた我々です。

 

 

 そこにねえ!そんな我々にねえ!

 いきなり東京ドーム1杯分のお水を「はいどうぞ」ってかけられてもねえ!

 根腐れしちゃうのよ!

 

 

ええ。もうどうしたらいいかわからずに叫んでしまいました。

取り乱してしまって申し訳ございません。

もう10年以上アルバムが出ていないバンドですよ。

それでも新作のリリースを信じて待ち続けてきた我々ですよ。

こんな物量を目の前にして、叫ぶ以外に何ができるって言うんですか。

まあ、でもね、250トラックって言っても、個別の楽曲が250曲収録されているわけじゃないんですよ。

同じ楽曲のバージョン違いもかなり入っているのも事実。

ひとつの楽曲について「レギュラー」「ヴォーカルちょい上げ」「ヴォーカルちょい下げ」などが存在しており、“There Was A Time”だけでも僕が確認できた範囲で12トラック。

そういうわけで、“250トラック”という字面に対して過剰な期待は抱かない方がよさそうです。

「ギター0.7デシベル上げ」などという微妙な違いを聴き分けられる耳を持っている方であれば話は別ですが…。

 

取り乱してしまったせいか、だいぶ文体も乱れてきました。

軌道修正いたしましょう。

 

14時間のドライヴの末、Lから無事に音源を買い上げた宮迫。

そこから再び14時間の復路へ。

疲労は相当なものだと推測されるが、最愛のバンドの未発表音源を手に入れた興奮からか、復路においてもファンサイト掲示板への書き込みは継続。

仲のいい友人には電話越しに未発表曲を聴かせたりしていたようです。

宮迫自身は掲示板上で「今のところ何がリークされてるの?」と発言するなど、音源のリークについては関与を否定。

リーク音源の流出元については今現在も不明のままです。

 

世界中のGN'Rが宮迫の凱旋を待ち侘びた2019年7月末。

日曜日である7月28日に宮迫が音源をアップするのではないか?という憶測も飛び交い、まさに祭りの盛り上がりは最高潮。

あと数日も経てば、秘密のベールに覆われていた『Chinese Democracy』期の未発表曲を耳にすることができるのです。

 

しかし、最後の最後になって宮迫は完全に沈黙。

土壇場での宮迫の心変わりに戸惑い、中には激怒する者まで登場。

ファンサイト掲示板は、お祭りムードから一転してお通夜のような状況に。

漏れ伝わってきた情報を総合すると、今回の取引を察知したGN'Rのマネージメントが音源の流出阻止に動いたということで間違いなさそう。

大山鳴動して鼠一匹ということわざがあるけれど、本当にそのような結果になってしまって非常に残念と言わざるをえない。

とはいえ、伝説的な“Atlas Shrugged”がその一部であれ世の中に出る結果となったので、それだけでも感謝するべきなのだろうか。

そして、謎の多かった『Chinese Democracy』期のレコーディング音源のうち、数十曲分の詳細が判明したことは非常に高い資料的価値があるはずだ。

存在が確認された楽曲の中には、今まで一度もメンバーや関係者から言及されたことのないものも含まれており、GN'R未発表曲リストが大きく書き換えられることとなった。

マネージメント側が宮迫から回収した音源が、2028年にリリース20周年を迎える『Chinese Democracy』ボックスセットに収録されることを願うばかりである。

 

実は僕は、7月末から8月の頭にかけて宮迫と何度かメールのやり取りを行っている。

以前、GN'Rファンサイトを通じてメッセージをやり取りしたことがあり、その際にメールアドレスを交換したのだ。

宮迫は「今、僕が言えることは非常に限定されている」と前置きした上で、GN'Rのマネージメントチームから接触を受けたことを認めた。

どうやら誓約書に署名をさせられたようで、今後宮迫が何かしらの音源をリークするようなことがあれば、非常に大きな法的責任を科せられる事態に陥るのではないだろうか。

実際、今回は未遂で終わったからこの程度の措置で済んだが、2008年に発売前の『Chinese Democracy』から9曲がリークされた際には、FBIが動いて逮捕者まで出ている。

その顛末は下記の記事をご参照いただきたい。(執筆者は逮捕された当人!)

 

antiquiet.com

 

 

ここから先は噂に関する話である。

もっと言うならば、“現実になって欲しい噂”についての話だ。

その噂とは…

今回の一件でGN'Rのマネージメントがここまで迅速に動いたのは、GN'Rの新作のリリースが予定されており、それに水を差したくないから、というものだ。

つまり、その新作の中には“Atlas Shrugged”など『Chinese Democracy』制作過程で作られた楽曲の再録音源が収録される可能性が高いということだろう。

もちろん、噂は噂でしかないが、待望の新作に着手していることはメンバー自身も認めているところであり、完成の目途がすでに立っていたとしても不思議ではない。

2019年8月現在、ファンの間でまことしやかにささやかれているのは、“2020年にEPがリリースされる”という妙に具体的な噂だ。

GN'Rは噂が浮かんでは消えていくタイプのバンドなので、あまり過剰な期待を抱くのは失望の元ではあるが、近いうちにバンドから新作リリースの公式発表があることを願っている。

その際は、2017年以来となる日本公演の実現にも期待したいところである。

 

短めにサクッと書こうと思ったのだけど、今回もそれなりの長さで申し訳ございません。

飲み会の席で、とある美人に「りょうさんのブログ長いんだもん」と言われたのが今でも心の奥深くに刺さっております。

次はNapalm Deathの名曲“You Suffer”くらい短いブログが書けるように頑張ります。

 

増田さんは「なんでなんだろう」と言った

悲しみの果てからこんにちは。

どうも。僕です。

令和初のブログ更新ですね。

コンスタントに更新できないのは書きたい事が無いからなのか。

はたまた根気が無いだけなのか。

もしくはブログに向いていないだけなのか。

それは誰にもわからない。

 

で、どうですか、みなさん。

心底満足して日々の生活を送ってらっしゃいますか。

それとも何か満たされない想いを抱えて暮らしてらっしゃいますか。

程度の差はあれど、後者の方が多いのではないかな、などと僕は考えるわけです。

「何を言うか。俺は心底満足している。」という方がいらっしゃったら申し訳ありません。

うっせんだ馬鹿 心底満足してらっしゃってよかったですね、とだけお伝えさせていただきます。

 

まあ、今日のテーマはそんな感じです。

満たされない想い?

まあ、なんかそんな感じ?

もう二度と届かないこの想い?

閉ざされた愛に向かい叫び続ける?

 

さて、Guns N' Roses(以下、GN'R)という僕の敬愛するバンドがおりますね。

話題飛びすぎですか? 大丈夫ですか?

そのGN'Rが大御所ロックバンドThe Whoの“The Seeker”という楽曲をライヴでカバー演奏しているのをご存知でしょうか。

恥ずかしながら僕自身The Whoについて詳しくないので、この“The Seeker”なる楽曲がどの程度有名なのかよくわかりません。

おそらくThe Whoの名曲として真っ先に名前が挙がるタイプの曲ではないのでしょうが、ミッドテンポのロックソングで非常にかっこいいです。

歌詞付きの動画を貼っておきましょう。

The Whoのオリジナルバージョンでございます。

 


The Who- The Seeker lyrics

 

ここ数年、音楽ライターの増田勇一さんとお話をさせていただく機会が結構あって、本当にありがたい事だなと思うのですが、GN'Rの話をしている時に増田さんがよくおっしゃるのが

 

 

 アクセルはなんで“The Seeker”をあんなに大切に演奏してるんだろう?

 あれは何かを探している人の歌なんだよね。

 しかも、“Paradise City”の前っていう重要な位置じゃない?

 なんでなんだろう…。

  (※ アクセル・ローズはGN'Rのヴォーカリスト

 

この事は記事にも書いてらっしゃったし、増田さんの口から直接聞いたのも一度や二度ではありません。

Paradise City”というのはGN'Rがショーの最後に演奏する楽曲で、バンドにとってもファンにとっても非常に大切な1曲です。

ラスト曲の前にカバー曲、それも次の曲への導入としてサラッと演奏するのではなく、1曲フルできっちり演奏する事に何か意味があるのだろうか。

そんな疑問を解くヒントを探すため、まずは“The Seeker”の歌詞を見てみる事にいたしましょう。

(※ あまり歌詞を引用するとJust Luck的な名前の面倒な機関に目を付けられて面倒な事になって「面倒だナー」と日々呟いて暮らす事になるかもしれないので、元の歌詞はさきほどの動画でご確認いただく事として、ここでは日本語訳で話を進めていきますのでご容赦ください。ただし、英検76級とも揶揄される僕の英語力です。誤訳等はご容赦ください。)

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 (写真:“Paradise City”のアナログシングル。サインは2005年にドラムのスティーヴン・アドラーAdler's Appetiteとして来日した際に貰ったもの。いつの日か5人分揃えたいが無理でしょうねえ。特にリズムギターの人。)

 

 

 椅子の下も探した

 机の下も探した

 見つけ出そうとしてたんだ

 5,000万もの寓話への鍵を

 

 

“The Seeker”はこんな歌い出しで始まります。

うん。確かに何かを探そうとしているようですね。

そして最初のヴァースが終わるといきなりサビです。

 

 

 人は俺を“お探し人”(The Seeker)と呼ぶ

 下から上まで探し続けてきたけど

 求める物はきっと見付からないだろう

 俺が死ぬ日まで

 

 

ふむ。何を探しているのかは判然としませんが、どうやら自分が息絶えるその日まで探し続けるつもりのようです。

これが井上陽水の名曲“夢の中へ”であれば、机の中やカバンの中などごくごく身近な場所を探した時点で「それより僕と踊りませんか」などという謎オファーが到来し、ふふっふーと夢の中へ行ってしまうところですが、The Whoの面々は踊ったりする事なくひたすらに探究を続けます。

決して見つかる事のないであろう何かを。

自力での捜索に限界を感じたのか、先人たちの知恵を拝借する描写もあります。

 

 

 ボブ・ディランにも訊いた

 ビートルズにも訊いた

 ティモシー・リアリーにも訊いた

 でも、役には立ってくれなかったんだ

 

 

ディランという賢人、インドで瞑想修行をしたビートルズに尋ねても見つからなかったと歌われています。

最後のティモシー・リアリーなる人物の事はよくわからなかったので調べてみたところ、結構アレな感じの心理学者でした。

みんな大好きWikipediaのリンクを貼っておきますので、興味のある方だけ自己責任でお読みください。

最初の5行くらいで「お…おぅ…」となると思われます。 

 

ja.wikipedia.org

 

 

歌詞の続きに戻りましょう。

後半はこんな感じになります。

 

 

  俺は俺自身を探してる

  あんたはあんたを探してる

  それなのに俺たちはお互いを見ている

  するべき事がわかってないんだ

 

 

探しているのは他ならぬ自分自身なのかもしれません。

旅人こと中田英寿さんでお馴染みの〈自分探しの旅〉についての曲なのでしょうか。

それに続くコーラスでも「死ぬまで見つからないだろう」と歌われ、探求が生涯続くであろう事が示唆されます。

決して見つける事は叶わないと知りながらも探し続けずにはいられない何か。

その何かを探すという行為自体が人生における原動力になっているのかもしれません。

 

 

The Whoの“The Seeker”がどのようなテーマを持つ楽曲なのかなんとなくご理解いただけましたでしょうか。

お次は、我らがGN'Rの“Paradise City”の方に話題を移してまいりましょう。

“The Seeker”の時と同様に歌詞付きの動画を貼っておく事にいたします。

 


[HD Lyrics] Guns N' Roses - Paradise City

 

僕のブログを読んでくださる方にはお馴染みの楽曲かもしれませんが、釈迦に説法上等のマインドで歌詞を紹介していきます。

柔らかく降り注ぐ太陽のような煌めいたギターに導かれ、こんなコーラスで曲は始まります。

(こちらも原詩については動画をご参照ください。)

 

 

  パラダイス・シティへ連れて行ってくれ

  青い芝生と可愛い女の子たち

  俺を“家”に連れて行ってくれないか

 

 

青々とした草木が繁り、女の子たちが可愛かったらそこがパラダイスという発想が微笑ましい。

僕のような東洋の島国、それも川崎などという小汚い街に住んでいる者からしたら、「ねえ?それってカリフォルニアの光景そのまんまなんじゃないの?君、もうすでにパラダイス・シティとやらにいるんじゃない?」と言いたくなってしまいます。

しかし、コーラスパートが終わると曲調が一変。

荒々しいギターリフと共に過酷な現実が歌われます。

 

 

 俺はストリートに生きる浮浪児

 ぶちのめそうと思ったら骨が折れるぜ

 あんたのお情けの対象だ

 そうだろ? 何か食べ物を買ってくれよ

 ま、いつかちゃんと払うからさ

 最後の最後まで我慢してくれよ

 

 

 

ヴァースで歌われるのは、 ストリートで必死に生き延びる主人公の姿。

パラダイスという言葉からは程遠い弱肉強食の世界の話です。

成功も失敗もすべてギャンブルで、下手をすれば公衆衛生局につかまってガス室送り。

明日の事すら知れない不安定な日々。

そんな荒んだ生活の中、いつかすべてが報われてパラダイス・シティへたどり着ける日を主人公は夢見ているのでしょうか。

 

どこかにあるパラダイス・シティ。

そんな楽園を探し求める主人公の姿はまさに“The Seeker”です。

自分が求める物を己の人生すべてをかけて探し求める。

アクセルが“Paradise City”の前に“The Seeker”を演奏する理由は、もしかしたらそんなところにあるのではないか。

増田さんのお話を聞くたび、そんな事をぼんやりと考えていました。

それを今まで口にしてこなかったのは、増田さんとGN'Rの話をしている時の僕はほぼ100%の確率で酩酊しているからであります。

 

 

ショーの終わりがすぐそこまで迫っている事を告げる“Paradise City”のイントロ。

我々ファンにとっては、非常に気分が高揚するとともに、少しセンチメンタルな気分を抱いてしまう瞬間です。

頭上で手を打ち鳴らし、その歌詞を口ずさんでいると、アクセルのこんなメッセージが聞こえてくるような気がするのは僕だけでしょうか。

 

 

 もう少ししたらショーが終わって、俺たちみんな現実に戻って行く。

 糞みたいな現実と死に物狂いで闘って生きていかなきゃいけないんだ。

 でも、きっといつか俺たちパラダイス・シティに行けるよ。

 その日まで現実にやられてしまわないように。

 とにかくなりふり構わず生き延びるんだ。

 

 

僕らの喉笛を食い千切ってやろうと、その隙を窺っている獰猛な現実。

そんな世界で正気を保って生きていくために、半径5メートルの無慈悲な日常に対してファイティングポーズを取り続けるために、いつかパラダイス・シティに行けるんだという幻想を作り上げたのではないかな、と。

それを追い求めている間は、きっと闘い続ける事が出来るから。

まあ、インタビュー記事など何の根拠も提示せず、無責任にそんな事を考えるわけであります、僕は。

 

ただ、肝心のアクセル自身はいつかパラダイス・シティに行けるなんて事は少しも信じていないんじゃないかな、とも思う。

実際、この点に関してはアクセルが自身の考えを吐露してしまった事がある。

1989年10月18日、The Rolling StoneのLAコロシアム公演で前座を務めた時の話だ。

ストーンズという大先輩の前座に抜擢されるという栄誉に与かり、さぞお行儀よく責務を全うするのであろうと思いきや、予定されていた4公演の初日は超荒れ模様。

ステージに登場するや否や、人種差別的だと批判の対象になっていた“One In A Million”という楽曲について自身の見解を述べ始めるアクセル。

大先輩のスタジアム公演の前座で、1曲も演奏しないうちから延々とMCなんて普通の神経の持ち主ではないでしょう。

この日のアクセルはそれだけに留まりません。

ドラッグに溺れているメンバーをステージ上で公然と非難し、バンド内の状況に不満を抱いている事まで(わざわざ)ぶちまけます。

その極めつけは最終曲の演奏前にやってきました。

「もう一曲演奏するよ。その前に言っておきたいんだけど…これが俺がGN'Rでやる最後のギグだ」とまさかの脱退宣言。

残りの3日間どうすんだ!?と誰もが思った事でしょう。

そして、これに続く言葉。

この言葉をアクセルがパラダイス・シティという幻想を信じていない事の根拠として提示いたします。

 

 

 この曲は“Paradise City”。

 そんな場所はどこにも無いけどな。

 

 

GN'Rに幻滅し、すべてを投げ出そうとしていたアクセルによる冷酷な種明かし。

僕の知る限り、このような曲紹介をしたのは後にも先にもこの日だけです。

この発言について、のちにアクセルが何かを語った事は無いと思うのですが、もしかしたら余計な事を口走ってしまったと後悔しているのかもしれません。

いつの日か、誰かアクセルに“Paradise City”について改めて訊いてもらいたいなと思っております。

 

でも、アクセルの本心がどうであろうと、そんな事はどうでもよくて。

あのイントロが鳴り響いたら、僕らはパラダイス・シティという共同幻想を抱いて、最後の7分間を全力で楽しむだけなのです。

バンドがステージを去り、紙吹雪に埋め尽くされた会場から一歩出たら、そこはもう僕らにとってのストリート。

生きるも死ぬもすべて自分次第。

ぼやぼやしてたらあっという間に手遅れになってしまう。

だからだろうか。

“Paradise City”のイントロのあのコードが鳴り響くと、僕は少しだけ背筋を伸ばしてしまうのである。

 

 

僕のブログについて「りょうさんのブログは最後にちゃんとオチがあっていいですね」と褒めてくださる方もいるのですが、今回は残念ながらオチがございません。

何か面白いオチが思い浮かんだら追記をしようかな、などと考えております。

しかし、そのような事をした場合、「わざわざ追記するほどの面白いネタ」という先入観を免れる事は不可能であり、笑いのハードルが果てしなく上がってしまうのではないか。

「なんだ。わざわざ読みに来てやったのにつまらん」「時間の無駄だった」「今度会ったら硬い棒のような物で滅多打ちにしたろ」などと非常に悲しい事になってしまうのではないか。

というわけで、やはり面白いオチが思い浮かんでも追記などはせず、次のブログ用に温存しておきたいと思いました。

よろしくお願いいたします。

トム・アラヤは「イツカマタネ」と言った

ふと気が付けば春の足音。

どうも。季節に敏感にいたい僕です。

 

みなさま、3月はいかがお過ごしでしたか。

例のやつには行かれましたか。

ええ。例のやつです。

みなまで言わずとも「例のやつ」だけでおわかりでしょう。

おわかりになりませんか。

ええ。Download Festival Japanです。

待望の日本初開催だったやつです。

 

いやー。楽しかったですね。

場内の導線がどうかしているレベルで酷かったり、ちょっと客を詰め込みすぎだったりで運営面では改善すべき点はありましたが、楽しいか楽しくないかで言ったら圧倒的に楽しい1日でしたね。

最後の最後で発表されて日本のロックファンを狂喜乱舞させたGhostが実に素晴らしかったですね。

人間椅子がOzzfest出演をきっかけに躍進したように、Ghostも今回のDownload Festival Japanで一気にファン層を拡大したのではないでしょうか。

彼らの演奏が終わった後の満足感が尋常では無く、「今日はGhost優勝!」などと先走りながら幕張メッセ内をふらふらと歩いておりました。

 

が、あの日の主役はGhostではありませんでした。(※個人の意見です。)

そう。彼らの後には帝王が控えておりました。

最後のワールドツアーを宣言した帝王Slayer。

場内にいたすべての人間がひれ伏すしかない圧巻のパフォーマンス。

スラッシュ四天王の中で一番エクストリームな音楽性なのに、なんでこんなにたくさん名曲をお持ちなんですか…。

トム・アラヤ先生なんてわざわざステージの端っこまで来て、フロアの隅っこにいるファンの姿まで笑顔で眺めるという横綱相撲。

こんなにお元気なら最後のワールドツアーとか言いつつも、地球を何周もしてまた日本に戻って来てくれるんじゃないの。

まあ、やめるやめる詐欺はロックバンドあるあるですからね。

 

などと失礼な事を考えてしまうほど、一切の衰えを感じさせない完璧なライヴを披露した帝王Slayer。

客席にピックやドラムスティックを投げ込み、ステージ袖に捌けて行くメンバー達。

最後に残ったのはトム・アラヤ。

感慨深そうに長々と客席を眺めた後、ドラムライザーの元へ歩み寄り、何か紙片のような物を手に取ります。

 


ん?セトリ投げるん?

 


と思ったが、そういう雰囲気でもなさそう。

紙の大きさが明らかにセトリより小さい。

 


あ!カンペだ!何か読むんだ!

 


そう思ったのとほぼ同時。

ファンに向かって語り始めるトム。

 


「ワタシタチノ サイゴノ ショーデス」

 


先ほどまで盛大なSlayerコールが巻き起こっていた会場が静まり返り、一瞬の静寂が。

そして、それを打ち破るように沸き起こる悲鳴にも似た声。

ファンの悲痛な叫びを受け止めながら更にトムは続ける。

 

「トテモ カナシイ。I will miss you. サヨナラ。イツカ マタネ」

 

しっかりとした発音の日本語でそれを伝えると、ファンに手を振り、「アリガトウゴザイマシタ」とステージを去ったトム。

スピーチを終えて舞台袖に消えるまで、客席を一瞥もしなかったトムの姿が今でも忘れられない。

帝王としての威厳を示すと同時に、ファンの顔を見てしまうと悲しみが増してしまう。

そんな複雑な背中だったのではないかな、アレは。

なんにせよ、ライヴを観た後にこんなに悲しい気持ちになったのは生まれて初めて。

あまりにも素晴らしい演奏だったので、そこからの落差が激し過ぎて完全に打ちのめされた。

周りの人達もお通夜みたいな顔になってたな…。


引退を宣言したバンドが数年のうちにそれを撤回したくらいでは誰も怒らなくなった昨今の音楽業界。

数年後にSlayerが復活ツアーを発表したところで誰も怒らないだろうし、むしろ歓迎する声の方が多いくらいだろう。

しかし、わざわざ日本語で「最後のショーです」と宣言する事によって、その可能性を完膚なきまでに潰していくあたりにSlayerらしい潔さが見えた。

殺気に満ちた妥協なきショーがやれるうちに終わりたいのかな…と。


そうなると、「いつかまたね」というトムの言葉に違和感を覚える。

何故わざわざこのフレーズを入れたのか。

最後のショーだったんじゃないのか、今のが。

「いつかまたね」なんていう含みを持たせる意味ある?


ここから先は完全にわたくしの推測なので、熱心なファンの方にぶん殴られるかもしれませんが…


いつかまた会える日が来るかもしれないから、その日のために君達の心の中にSlayerが入るスペースを空けておいてくれよ


そんな意味を込めての「いつかまたね」だったのではないかな、と思ったのが2019年3月21日Slayerを観終わった直後のわたくしです。

まあ、結局はトムおじさんからの「寂しいから俺たちの事を忘れないでよ」というメッセージだったんですよ、アレは。

まあ、そんな根拠の無い推測をしてたら涙が出ましたよね。

Slayer観て泣く人生なんてありえないわー、と思ったけれど、ジェフ・ハンネマンが亡くなった後のライヴで、「Still reigning」(今なお君臨す)の演出で号泣したのを忘れておりました。

泣けるよね、Slayer。

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(写真:すごかったスレイヤーのみんな)



長めのブログを書こうとすると途中でお蔵入りになってしまうマイライフなので、今回のような短めのブログを定期的に上げていけたらいいナーと思ったマイライフでした。

よろしく哀愁です。

 

Guns Love Roses goes to Osaka

明けましておめでとうございます。

平成最後のお正月、いかがお過ごしでしょうか。

みなさん、月に行く社長から100万円もらえましたか。

僕はといえば、俳優の大鶴義丹さんの代表作『オレたちのオーレ』に想いを馳せる日々です。

みなさんの好きな大鶴義丹さんの出演作を教えてくださいね。

 

まあ、俳優の大鶴義丹さんの話はこれくらいにして…

先月、1泊2日で大阪に行ってまいりました。

そう。それが本日の本題であります。

大鶴義丹さんは登場しませんが、早速語っていきたいと思います。

(本当に大鶴義丹さんの話題は出てきません。)

 

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2018年12月12日、真冬の新大阪駅

僕が見ているこの光景は、30年前のあの日、彼らが見た景色とは大きく変わってしまったのだろうか。

“彼ら”とはGuns N' Roses。(以下、GN'R)

今を遡ること30年前の1988年12月5日、彼らは今や伝説となった初来日ツアーの2公演目として大阪の地を踏み、フェスティバルホールという会場で演奏している。

新幹線での移動中、集まったファン達から写真を撮られることを嫌ったアクセルが、頭からすっぽり紙袋をかぶったという逸話をご存知の方も多いだろう。まあ、まさかそのままの姿でホームに降り立ったわけではないと思うけれど…(絶対ないとは言い切れないのはアクセル・ローズという人の怖さですよネー)

 

…などとライヴレポっぽい文体で書き始めてみましたが、このテンションでは最後までたどり着けなさそうなので、普段の文体でいきましょうかね。

ええ。普段の文体でいくことに決めた、今。

 

30年も前にGN'Rが辿ったルートを追いかけるようにして僕が大阪へやって来た理由。

それは、GN'RのトリビュートバンドGuns Love Roses(以下、GLR)の大阪公演を観るため。

結成から10年以上のキャリアを持つGLRだが、大阪で演奏するのはバンド史上初。(僕が知る限り、地方公演は福島で1度演奏したことがあるだけ)

関西のGN'Rファンからの長年に渡るラブコールが実った結果となり、大阪公演が決定したと聞いた時は、バンドと関西のファンの両方に心の底から万歳七万唱を送りました。

おそらくバンドの歴史の中でも重要な日として位置付けられることになるであろう初の大阪公演。

ライヴも観たいし、GLRに熱狂する関西のGN'Rの姿も見たい。

平日2連休という若干のハードルの高さを感じつつも、素知らぬ顔で有休を申請し、新幹線とホテルの予約も完了。

2017年1月の本家GN'R来日公演以来の大阪旅行と相成りました。

 

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(写真:「大阪にきたよー」と言いたいがために撮影された一枚) 

 

極度の方向音痴で知られる僕ですが、心斎橋のホテルになんとかたどり着いてチェックイン完了。

そのまま梅田駅近くにある商業施設グランフロントへ移動します。

行き先は同施設7階に店を構える"オモニ"という飲食店。

そう。2017年の来日時、アクセルが訪れたお店としてファンの間で有名になったお好み焼き店です。

詳しくは日本が誇る有名GN'Rグッズコレクター ロッピンさん(口癖は「ボウリング、何ピン倒してもロッピンです。よろしくゥ!」)のこちらのブログをお読みください。

 

ブログ03. '17 アクセル・ローズの食したお好み焼きと男気と - ライブグッズ | MUUSEO

 

オモニに足を踏み入れると、すでに友人のじょのさん(熱狂的なダフ・マッケイガンファンで「ダフー!ダフー!」という絶叫で知られる偉人にして新妻)が到着していました。彼女も関東からGLRを観に来た遠征組であります。

そして、我々が案内された一角のとある座席を指さして「そこにアクセルが座ったんだって」などと言うではありませんか。

なんたる幸運でしょうか。これはもうロックの神様のお導きとしか思えないでしょう。

恐れ多くも僕も座席に腰を下ろさせてもらったところ、アクセルの残留思念というのでしょうか、そのような物が座席を通じて経肛門的に我が身体に入って来たような感覚があり、気が付いたら「ユノウェユアー?」などと口走っている自分がいました。

このようなスピリチュアルな体験が出来ただけでも大阪に来た甲斐があったというもの。

みなさまも大阪へ行かれた際には是非お立ち寄りください。

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(写真:アクセル・ローズも気に入った名店オモニ前にて撮影)

 

その後、他のGN'Rファンの方々とも合流し、アクセルも食べたと伝えられるお好み焼き等を堪能。

アクセルはステーキも注文したそうですが、メニューを見るとなかなかのお値段だったので今回は見送りとしました。

お腹もほどよく膨れ、会場へ向かわなければならない時間となったので、地元大阪の方の案内で本日の会場となるumeda TRADへ。

案内していただかなかったら迷子になっていたのは必至のルートで、途中から道を覚えることを完全に放棄した方向音痴の僕です。(途中で六本木交差点にそっくりな交差点を見つけ、「なにかあったらここを基準にして考えよう!」などと思いましたが、そこを基準にしたところで周辺の地理を何ひとつとして把握していないので、"大阪には六本木交差点にそっくりな交差点がある"というトリビアを得るだけに留めました。)

 

GLR大阪公演の舞台となるのはumeda TRADというライヴハウス

僕が行った事のあるライヴハウスとはだいぶ趣の異なる白い外観がお洒落な会場です。

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(写真:きっとオーナーさんのラッキーカラーは白なのであろうと推測される外観のumeda TRAD)

 

チケットに記載された開場時刻よりも1時間ほど早いですが、じょのさん(文章講座の講師を務める偉人)の先導で会場内へ。

開場時刻に先駆けて入場しているのには理由がございまして、これからそれについて簡単にご説明しましょう。

2017年の夏、GN'Rファン有志によるファンアートイベントGunners Circusが開催されたのはご存知でしょうか。

2018年の10月にも第2回が開催されたのですが、その大阪版と銘打ち、今回のGLR大阪公演にGunners Circusが出展する運びとなったのです。

じょのさん(ダフ・マッケイガンに結婚を祝われる偉人)はGunners Circus運営側の代表として大阪へ行くことに。

そんなじょのさん(スラッシュメタラーの旦那様を持つ偉人)から「大阪来るならガンサー(Gunners Circusの略称)手伝ってよ」と要請を受けたのが他ならぬ僕というわけです。

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(写真:Gunners Circus物販コーナー。終演後はGLRパンフレットがよく売れていた)

 

受付で身分を告げたところ、ゲストパスを発行していただくという人生初の出来事に遭遇し大感激。

ライヴハウスなどでよく見かけるステッカー型のアレです。

もちろんチケットは普通に買っていたのですが、本家GN'Rの初来日を招聘したウドー音楽事務所のパスに身が引き締まる思いでした。(ええ。雰囲気に流されやすい人です。)

ライヴが終わった後、再び台紙に貼り直して大切に保管しております。

 

全体の構造はわかりませんが、お客さんの目が触れる範囲について言えば、umeda TRADは長方形のライヴハウスだと表現して差し支えないでしょう。

前方2/3はステージと鑑賞エリア、1段高くなった後方1/3にはバーカウンター、物販コーナー、PA卓 (これは更に高い位置にあった)などが配置されています。

会場の最後方にGunners Circusコーナーを設けていただき、じょのさん(映画スター・ウォーズの大ファンで、ライトセーバーを多数所有する偉人)がテキパキと物販コーナーの設営をスタート。

会場の入り口を入ってすぐの壁際にはGN'R関連レアグッズ展示担当のロッピンさん(名前の由来は、ボウリングで10フレーム連続6ピン合計スコア60という奇跡を起こした事から)がすでに膨大な数のグッズの展示を完了していました。

Gunners Circusでの展示やロッピンさんのホームページでご覧になった方もいらっしゃると思いますが、「これ、本当に個人で集めたんですか?」と心配になるほど凄いコレクション。

こういうナチュラルに狂って 熱心なファンの方と触れ合える機会があるのは嬉しいものです。

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(写真:レアグッズコーナーに展示されていたGN'R特製ビール)

 

開場準備が着々と進む中、本日の主役であるGLRのみなさまともご対面。

初の大阪公演、緊張していないわけは無いと思いますが、みなさん普段とあまり変わらない様子でひと安心。

メンバー全員、同じ新幹線で大阪入りしたとのことですが、ヴォーカルのNaxlさんだけは席が別だったそうで、その理由は「その方がアクセルっぽいから」というもの。

ここまでやるトリビュートバンドが他にあるでしょうか。

そのエピソードに大笑いしながらも、Naxlさんに対して一層の敬意を抱く自分がいました。

トリビュート精神が高じてマインドが完全にアクセルになってしまい、「今日はヘリコプターで会場入りする」や「楽屋には立方体のスイカを置いて欲しい」などと言い出さないか心配でもありますが、そういうのも逆にアリかもしれないナーと考える無責任な自分もいました。

 

そして迎えた開場時刻。

会場内でこの瞬間を迎えるのは生まれて初めての経験ですよ。

平日の公演ということもあり、開場と同時に多数のお客さんが雪崩れ込んできて押すな押すなの阿鼻叫喚ケイオス地獄という事態にはなりませんでしたが、それでも客足は途切れることなく続き、19時を迎える頃にはいい感じに席が埋まってきている状態に。

大阪初登場のトリビュートバンドが師走の平日の夜にこれだけ集客できるというのは凄いことですよ。嬉しい驚き。

思わずロッピンさんに「大阪にもこんなにガンズファンいるんですね」などと失礼なことを申し上げてしまいました。

今回のライヴがきっかけで関西のガンズファン同士が繋がって、それが次のイベント開催への布石になればいいナーと願っております。

 

時刻が19時を回った頃、ステージ上のスクリーンに本家GN'Rのロゴが映し出され、帽子をかぶった男性が舞台袖から登場。

マイクを手に話し出したこのよく通る落ち着いた声の持ち主は、関西のラジオ局FM COCOLOでパーソナリティを務める加美幸伸氏。

本日の司会進行役であります。

会場内に“Welcome To The Jungle”が鳴り響く中、加美氏の紹介で登場したのは音楽ライターの増田勇一氏。

GLRの登場に先立って、デビュー当時からGN'Rを追い続けて来た増田勇一氏と自らも熱心なロックファンであるという加美氏のトークショーの開始です。

 

細かい内容については差し控えますが、ガンズの登場からNot In This Lifetime Tourまで多岐に渡る内容のトークショーで、ガンズファンであれば非常に充実した30分間となったのではないでしょうか。

僕自身も会場後方から楽しませていただきましたが、「あ。ここは大阪なんだよね」と思ったのは、加美氏が2009年のGN'R来日公演を<あの悪夢>と表現したシーンでした。

何のことを指しているのか一瞬わからなかったのですが、大阪のファンにとって2009年来日公演と言えば、演奏開始が21時過ぎ&演奏終了が0時越えという2009年12月16日京セラドーム公演以外にはありえないようです。

僕自身も終電が行った後の極寒の大阪の街に放り出されたひとりであり、あのライヴについては一生忘れないと思うのですが、GN'R史上最長のライヴ(当時)となった2009年12月19日東京ドーム公演ではなく、大阪公演の方がメインで語られる場は関東ガナーとっては非常に新鮮に感じられました。

SNSの発達によって各地(英語が堪能なら全世界)のファンと交流できる時代になりましたが、やはり現地に行かないと感じることのできない空気感があるんだナーと思った次第であります。

遠征万歳。

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(写真:増田勇一氏、加美幸伸氏によるトークショーの様子)

 

短いながらも濃密なトークショーが終了し、いよいよ本日のメインイベントGLRの演奏を残すのみ。

トークショーの間に入場したお客さんも多数いらっしゃったようで、鑑賞エリアの空席はかなり少なくなっている状況。

ステージ前のスペースではこの日を待ち侘びたであろう熱心な関西ガナー達がバンドの登場を待ち構えており、その熱気に気圧されたせいか、GLRのライヴを観慣れているはずの僕も緊張で手に汗握っておりました。

当初の演奏開始時刻より幾分遅れて場内暗転すると、場内からは期待と興奮をはらんだなんとも表現しがたい歓声が上がります。

本家GN'Rも使用している"Looney Tunes Intro"がスクリーンに映し出され、それに続いてメンバー達がステージ上に登場。

今回のライヴは本家GN'Rの初来日30周年記念ということで、初来日の大阪フェスティバルホール公演の完全再現が大きな目玉になっていました。

しかし、ライヴ前のトークショーで増田勇一氏も言及していましたが、来日公演の1曲目は少しレイドバックした感じで始まるため、完全再現パートの前に他の曲を付け加えることになるとのこと。

恐らく勢いのある曲でスタートするのだろうと考え、頭の中には幾つか候補となる曲が挙がりました。

速くてパンチ力のある曲をぶちかましてくるはずです。

そんな中、ドラムのMadlerさんの力強い連打からスタートしたのは…

 

 

Reckless Life!!!!!!!

 

 

思えば本家GN'Rが初めてリリースしたEP『Live ?!*@ Like a Suicide』のトップに収録されているがこの“Reckless Life”。

初期GN'Rの再現をするにあたって、これほどふさわしい楽曲も他にないでしょう。

バンドが一丸となって疾走していくスピード感満点の暴走チューン。

この演奏が驚くほど荒々しく、正確さ重視の演奏で無難に終わらせようというつもりがまったく無いことが伝わってきて、なんだか嬉しくなってしまったほどです。

演奏が下手に聴こえる類いの荒さではなく、ライヴバンドとしての魅力が前面に押し出されるような実にスリリングな演奏。

これはもう長年この5人で演奏し続けて来た賜物でしょう。

AFD5と呼ばれるラインナップを擁する時代のGN'Rがそうだったように、GLRもこの5人でしか再現できないグルーヴを獲得しているのではないかと感じました。

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(写真:おそらく1曲目を撮影したもの。クラブ時代のGN'R感満載)

 

嵐のような“Reckless Life”が終わり、いよいよ初来日完全再現パートへ。

ライヴの始まりを告げるバンドクルーによる呼び込み文句は、ステージ上のNaxlさんが客席に背を向けたままマイクでガナるという実にDIY的な手法で再現。

ここからの先のセットリストは完全に予測可能なのだけれど、GN'Rの初来日公演を観ていない僕にとっては、当時にタイムスリップしたような感覚を味わえるはずなのであります。

ゆらゆらと左右に揺らめくようなグルーヴでスタートしてのは“You're Crazy”。

演奏のスピード感は『GNR Lies』に入っているものに近いが、アコースティックバージョンというわけではない、スローでグルーヴィーなエレクトリックバージョンだ。

後追いのファンとしては、初来日時はこのバージョンの“You're Crazy”で肩透かし的に始まったということを知識として知っているし、その音源には20年以上慣れ親しんでいるのだけれど、やはり生で体験すると「これをオープニングに持ってくるのは凄いな」と思うし、当時ライヴを観たファンは相当に驚いたのではないかと推測する次第。

 

じっとり熱く粘っこい感触を残して“You're Crazy”が着地すると、名盤『Appetite For Destruciton』から立て続けに2曲演奏され、ここから場内の熱気も一気に上昇。

まずはライヴのオープニングにはこちらの方がふさわしいであろう“It's So Easy”が口火を切り、かの有名な「Fuck off!!!!」パートでは無数の中指が宙に突き上げられる刺激的な光景が。

続く“Mr.Brownstone”では、GaslashさんとIzzilyさんのギターが怪しく絡み合い、ヘロインに溺れる男のゆるやかに破滅していく日常をNaxlさんが艶やかに歌い上げた。

Naxlさんの動きはまさに88年当時のアクセルのそれであり、桑田佳祐よろしく<胸騒ぎの腰付き>とでも表現したくなるような艶やかな動きに目を奪われた女性ファンも多かったのではないだろうか。

 

「GNR Liesからの曲だよ」というNaxlさんの紹介でスタートしたのは軽快な“Move To The City”。

この曲の出来栄えが本当に素晴らしく、ライヴが終わった後に興奮冷めやらず「今日は“Move To The City”が優勝!」とTwitterに投稿したほどでした。

Madlerさんのリズムが曲に完璧にマッチしていて、初期GN'R最大の魅力のひとつでもあったスティーヴン・アドラーの軽薄なリズムが見事に再現されており、思わず「これだよ!これ!」と叫んで床をバシバシと叩きたくなるような最高の演奏。

ご本人曰く「あまり得意なリズムじゃないんだよねー」などとご謙遜されていたが、あんなに素晴らしいドラミングなのだからMadlerさんには“Move To The City”職人として末永く“Move To The City”していただきたいナーと強く思った次第であります。

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(写真:The Cultのティーシャーツで熱唱するNaxlさん(左)と黒レスポールを弾くIzzilyさん(右))

 

Izzilyさんの奏でるロッド・スチュワードの“I Was Only Joking”が“Patience”のイントロに繋がり、場内はメロウな雰囲気に。

単に当日のセットリストを順番に演奏するだけでなく、本家GN'Rがやっていた細かいカバー曲も含めて再現してくれるのがGLRの魅力のひとつ。

ライヴを観て「あっ!このアレンジってあのライヴの!」と身悶えすることもしばしば。

もちろんそんなことを知らなくても十分に楽しめるのですが、さらに深く掘っていくと「GLRがやってたのはコレかー!」という発見があるはずです。

 

「Just a little patiece yeah yeah」という穏やかなコーラスが心地よい“Patience”が終わると、Naxlさんがメンバーを紹介。

本家アクセルは、イジー・ストラドリンを紹介する際、「Black Les Paul, Izzy Stradlin!!」というフレーズをよく使っていたのですが、あいにく黒のレスポールを所有していなかったIzzilyさん。

 

大阪公演のためにお買い上げになったそうです。

なにを?

黒のレスポールを。

 

Naxlさんに「Black Les Paul」と発声させるためだけにギターを買ってしまうIzzilyさんの金銭感覚 心意気に敬礼です。

最後に紹介されたのはGaslashさん。

紹介された途端、素に戻ってしまい、客席に会釈してしまう姿が素敵でした。

隠しきれない人の良さ。

微笑ましい会釈からGaslashさんのギターソロタイムへ。

ブルージーなアドリブフレーズ(これは完全にGaslashさんのオリジナルフレーズとのこと)からパワーコードのリフに移行するという本家スラッシュがやっていたものと同じ展開に胸が熱くなります。

余談ですが、初来日の武道館でスラッシュが披露したパワーコードのリフが“Chinese Democracy”のそれに酷似していると話題になったのも記憶に新しいところ。

リズミカルなリフが崩れ落ちるようにして始まったディレイの効いたギターフレーズが告げるのは、本家GN'Rがブレイクするきっかけとなった名曲“Welcome to The Jungle”。

“Patience”で和んだオーディエンスの脳天を一撃するような攻撃的な楽曲が投下され、場内の空気は再び『Appetite For Destruction』モードへ。

Naxlさんの「(英語で)俺たち新幹線に乗ってきたんだよ。シンカンセン!」というMCからの“Nightrain”で燃え上がった場内のヴォルテージにダメ押しの燃料投下。

僕は大阪のガンズファンの盛り上がりも含めてライヴを体験したいと思い、会場後方から観ていたのですが、フロアのあちらこちらで突き上げられる無数の拳が大阪のファンがGLRを受け入れたことを示していたと感じました。

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(写真:GLRの幼馴染コンビ、Naxlさん(左)とGaslashさん(右))

 

シングルにはなっていないがファンの間で高い人気を誇る“Used To Love Her”でリラックスした後は、テンガロンハットをかぶって登場したNaxlさんとの合唱タイム。

そう。ボブ・ディランのカバー曲“Knockin' On Heaven's Door”であります。

アリス・クーパーの“Only Women Bleed”もしっかり付け加えられているのは流石。

サビではNaxlさんが「I sing one, then you sing one」と呼びかけ、そのリクエストにしっかりと応えてみせる大阪のファンの合唱に感動いたしました。

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(写真:衣装チェンジしまくりのNaxlさん(左)と微笑みのドラマーMadlerさん(右))
 

 

完全に大阪のファンの心を掴んだGLR、ここからはもう無双モード。

全米を制した大ヒット曲“Sweet Child O' Mine”の盛り上がりは格別でした。

後半のギターソロパートでは腕をぐるーんと1回転させながらバッキングを弾くIzzilyさんの姿に「スイチャのPVやー!」と心の中で叫んだ人も多かったことでしょう。

ベースのDuffyさん側にいた人は、大きな見せ場であるイントロでのメロディ弾きを堪能できたはず。

ちなみにDuffyさんが何度も客席に投げていた白いピックは、今回の大阪公演のためだけに作った完全限定エディション。

1公演のためだけにピックをオーダーするあたりにも今回のライヴに懸ける意気込みが伝わってくるというもの。

自分がGLR大阪公演のために新調した物が何かあったかナーと考えてみましたが、特に何もなかったことだけこの場を借りてご報告申し上げます。

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(写真:ステージ下手でバンドのアンサンブルを支えるDuffyさん(左)とIzzilyさん(右))

 

大きな包容力を感じさせるコードストロークが鳴り響き、1988年12月5日へのタイムトラベルが終わりに近付いていることを我々に告げます。

本家GN'Rがライヴの最後に演奏することで知られる名曲“Paradise City”、そのイントロのドラムパターンに合わせて多くのオーディエンスが頭上で両手を打ち鳴らす光景は、否が応でも宴の終焉に向けて気持ちを昂らせてくれるものです。

そして、Naxlさんが吹くホイッスルを合図に客席から次々と投げ込まれるのは女性物の下着。

もうすっかりGLRのライヴのお約束として定着したこの演出、女性物の下着を堂々と触りたい男性 80年代のヘアメタルバンド全盛期を追体験しているようで楽しいので、GLRのライヴを観る際には遠慮せずに参加することをおススメいたします。(ライヴ前にバンド関係者の方が配布してくれます。)

 

テンポが一気に速くなる後半のパートではヘドバンの嵐。

まだまだライヴが続くことは頭では理解しているのですが、やはり“Paradise City”を聴いてしまうと「これで最後。体力を残しても仕方ない」という心理状態になってしまうのはGN'Rファンの性でしょうか。

ライヴの完全再現という制約の多いチャレンジを見事にやり遂げたGLRは、観客に「第二部もあるからね」と告げて一旦バックステージへ。

実際には観ることの叶わなかったGN'R初来日公演を追体験できただけでもご満悦ですよ。

大阪まで来てよかったー!

 

しばしの休憩を挟み、第二部がスタート。 

ここからは『Use Your Illusion』からの楽曲も解禁となります。

休憩で緩んだ空気を切り裂くようなロック曲をぶつけてくるかと思いきや…

いつの間にかステージ上には生ピアノが。

そして、その前に腰を下ろすのは王子様ファッションのNaxlさん。

ということは…

 

 

“November Rain”!!!!

 

 

まさか大阪でこの曲が聴けるとは予想だにしておりませんでした。

しかも電子ピアノではなく生ピアノ。

以前、ベースのDuffyさんから「生ピアノを使うとサウンドの調整に苦労する」と聞いたことがあったので、初めての会場ということもあり今回は“November Rain”は回避するのではないかと思っておりましたが、ここは敢えて危険な道を選択するという攻めの姿勢。

大阪のファンのためにベスト選曲を見せたいというバンド側の心意気が伝わってきます。

 

結論から言えば、“November Rain”を演奏したのは大正解。

ステージ上の音響までは知る由がありませんが、フロア後方で聴いている限りでは良好なサウンドで楽しむことができました。

“November Rain”をレパートリーに加えるという使命に燃えて未経験からピアノを練習したNaxlさん、ストリングスパートをギターに置き換えて再現するGaslashさん、IzzilyさんとDuffyさんのコーラス、完全にピアノの陰に埋もれながらもマット・ソーラムのフィルを堅実に叩き出すMadlerさん。

GLRが演奏する“November Rain”は、メンバー5人が一丸となって巨大な壁に挑んでいる光景が連想されて、バンドで演奏することの素晴らしさを教えてくれるような気がしています。

まあ、簡単に言えば好きってことです。

 

大曲“November Rain”を見事に完奏したところで、ヴォーカルのNaxlさんが一旦退場。

ここからはGLRワンマン名物DuffyさんMCコーナー。

お約束の「はいっ。そういったわけでございまして」で客席がドッと湧きます。

お笑いの本場大阪でもDuffyさんのMCは絶好調。

大ヒット映画『ボヘミアン・ラプソディ』から着想を得た「エーロ!」のコール&レスポンスは非常にウケており、「これだけウケるってことは、ここにいるほとんどの人が映画を観たんだろうナー」とその大ヒットぶりを肌で感じた次第です。

ひとしきり場内を笑わせたところでIzzilyさんがコードをかき鳴らし始め、それに合わせてDuffyさんが歌い始めたのは故ジョニー・サンダースの名曲“You Can't Put Your Arms Around A Memory”。

この日の“You Can't Put Your Arms Around A Memory”の出来が素晴らしく、“You Can't Put Your Arms Around A Memory”大好きマンの僕としては思わずガッツポーズものでございました。

最初のヴァースを歌ったところでバンドが入って来て、そのまま次の曲に繋がっていくのは本家GN'RがNot In This Lifetimeツアーでやっているアレンジを踏襲したもの。

メドレー形式で繋がるのはMisfitsの“Attitude”かThe Damnedの“New Rose”のパンクチューン二者択一なのですが、この日のチョイスは高速ショートチューン“Attitude”。

最後は大阪らしく「オオキニ!」でフィニッシュし、Duffyさんソロコーナーは笑いと興奮に包まれて終了。

かっこいいだけじゃないのがGLRのライヴのいいところだナーと大阪の地で再認識させてもらいました。

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(写真:MC絶好調マンことDuffyさん)

 

バックステージでお色直ししたNaxlさんは、ボクサーが入場時に着ているような赤いロングガウンを着用してステージに登場。

指の形でバンド名を表現しながら「Guns!Love!Roses!」と連呼してオーディエンスを煽ります。

Guns Love Rosesコールをオーディエンスが引き継ぐと、Gaslashさんが朴訥としたギターメロディを紡ぎ、 さらにDuffyさんの雄叫びで曲が走り始めると客席からは大きな歓声が。

本家GN'Rがライヴでは一度も演奏したことのない“Get In The Ring” は、GLRの数あるレパートリーの中でも特にインパクトの強い一曲だと言えるでしょう。

曲の後半で「Get in the ring! Get in the ring!」と連呼しながら拳を突き上げるのは実に痛快。

いわゆるGN'Rの鉄板曲というわけではないため、持ち時間の短い対バン形式のライヴでは演奏されることが少ないですが、ワンマンでは比較的セットリストに入ることが多いので、Naxlさんと一緒に「てめえのケツを蹴り上げてやるよ!」などと叫んでストレスを解消したいみなさまにはワンマンライヴが狙い目となっております。

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(写真1枚目:Guns)

(写真2枚目:Love)

(写真3枚目:Roses)

 

次なる曲では特別な趣向が。

MegadethのトリビュートバンドMEGAnanDETHからデイヴ・ムステイン役のNave Mustaine氏がスペシャルゲストとして登場。

Naxlさんの曲紹介で“You Could Be Mine”がスタートしますが、どうも様子がおかしい。

どうやらNave Mustaine氏のギターの音が出ない様子。

演奏を一旦ストップさせて不具合の原因を探しますが、ここまで良い雰囲気で来ていたライヴの流れにも影響あるかな…と心配したのもつかの間、GLRにはこの男がいました。

「えー。今回はもしもシリーズとしてですね、知ってるでしょ、ドリフ? “もしもこんな居酒屋があったら”みたいなやつね。“もしもMegadethのデイヴがGN'Rに飛び入りしたら”っていうのをやってみようと思いましてね」と昭和丸出しのMCで場を繋ぎ始めたのはDuffyさん。

平成最後の冬だというのに昭和ノリのMCを貫き通す偉人です。

 

umeda TRADが昭和の空気に染まる中、「戻った!」の声が聞こえて一同ひと安心。

気を取り直して“You Could Be Mine”が再スタート。

痩身長駆に豊かな長髪、変形ギターを携えたNave氏のシルエットが実にステージ映えします。

Nave氏の弾くギターソロはブルーズ臭を感じさせるスラッシュのフレーズとは違い、冷たさと狂気を纏ったような「インテレクチュアル・ギターソロ」とでも評したくなるフレーズ満載で、そのなりきりぶりにスタンディングオベーションです。

今度は逆に“もしもGN'RのアクセルがMegadethに飛び入りしたら”も観てみたいナーと思ったのは僕だけではないでしょう。

 

第二部の最後を締めくくったのは超ハイスピード曲“Perfect Crime”。

最後にやるような曲じゃないよ、コレ!と心の中で絶叫しました。

GN'Rの歴史のごく初期から存在していた曲ですが、アルバム『Use Your Illusion』に収録された時はすでにスティーヴン・アドラーはバンドを解雇されており、我々が聴けるのはマット・ソーラムが叩いているバージョン。

AFD5ラインナップによる同曲の演奏は、YouTubeなどでライヴ音源の一部が聴けるのみで、の全貌については未だ不明となっています。

先ほどの<もしもシリーズ>ではありませんが、“もしもアドラーが『Use Your Illusion』収録曲を叩いたら”(まあ、実際にはアドラーがスタジオ/ライヴで演奏した曲もあるのだけれど)という楽しみがあるのもトリビュートバンドの良いところ。

GLRのメンバーに確認したことはないのですが、おそらく“Perfect Crime”はレパートリーの中でも得意な部類に入っているのではないかと推測しております。

そう思ってしまうほど毎回素晴らしい出来で、今回の大阪公演も例外ではありません。

ここが先途とばかりに猛ヘドバンいたしました。

 

大きな拍手の中、ステージを去るGLRの面々。

二部構成によるワンマンライヴを見事にやり遂げてくれました。

大阪のGN'Rファンに多大なインパクトを残したようで、即座に沸き起こったアンコールを求める拍手がその事実を物語っています。

とは言っても、初来日完全再現を含む長丁場のライヴを終えたGLR。

さすがにアンコールはないでしょう。

この続きは次回の大阪公演で…

 

 

と思ったら、普通に出てきた!

 

 

アンコールあるんですか!?

なんたるサービス精神。

それなら例のあの曲聴きたいな…

 

 

と思ったら、願いが通じた!

 

 

冒頭で「Listen up, you guys?」と言ったかどうかは恥ずかしながら失念してしまったのですが、Madlerさんのカウントに続いて入ってきたギターリフは…

 

 

“Shadow Of Your Love”キターーーー!!!!!!!!

 

 

 

しかもアレですよ、『Appetite For Destruction』リマスター盤の発売に伴ってスタジオから発掘されたと言われる1986年のマイク・クリンクがプロデュースしたバージョンの再現ですよ。

GLRによる同曲の初演は、じょのさん(The Rolling Stonesチャーリー・ワッツからお手紙をもらったことのある偉人)の結婚パーティーでのことだったと認識しておりますが、その時から完成度が物凄かった。

イントロが始まった瞬間、「音源と同じやん!」と心の中で絶叫したのを今でも鮮明に記憶しております。

トークショーに出演された加美幸伸氏がパーソナリティーを務めるラジオ番組「Vintage Parade」で放送されたのをお聴きになった方はおわかりになると思いますが、最初の一音から最後の一音までとにかく熾烈。殺傷力抜群の一曲です。

オリジナル音源について言えば、本当にすべてが1986年の音源なのかという点には疑問が残りますが、デビューアルバム以前の海のものとも山のものとも知れないギラギラしたGN'Rの危うい魅力を秘めた名演。

 

GLRバージョンの“Shadow Of Your Love”についてもう少し語らせてください。

バンドの演奏はもちろんですが、若かりし頃のアクセルを想起させるNaxlさんのダーティーな声が白眉。

昨年のクリスマス時期、アクセルの10年ぶりの新曲“Rock The Rock”が公開されて全世界が騒然となったのは記憶に新しいところ。(発表の場がアニメ番組になるとは誰が予想できたでしょうか)

みなさまもすでにお聴きになったかと存じますが、誰がどう聴いてもAC/DC節満載の一曲で、初めて聴いた時はアクセルが歌ったAC/DCの新曲なのかと思ったほどです。

まあ、実際には番組お抱えのソングライターが作曲した物であったと判明し、今回のアニメのエピソードで使用するためだけにレコーディングされた曲なのではないかという見方が優勢のようですね。

「アニメの曲と“Shadow Of Your Love”がどう関係あるんじゃボケ」とそろそろお叱りを受けそうですが、Naxlさんのこのダーティーな歌い方で"Rock The Rock"をカバーしたらさぞかし盛り上がるだろうナーということが言いたかったのです。

もちろん“Rock The Rock”がGN'Rの楽曲ではないことは百も承知。

いつの日か聴けたら嬉しい一曲として胸の奥にしまっておきます。

 

黒のファージャケットを着用してアンコールのステージに登場したNaxlさん。

あの悪名高きセントルイス大暴動(1991年7月2日)のステージでアクセルが着ていた衣装と同じです。

セントルイストリビュートということであれば、やるべき曲はひとつしかありません。

そう。曲中にアクセルが客席に特攻ダイヴを敢行して大暴れ。大暴動勃発の契機となった“Rocket Queen”です。

アクセルがダンスチューンと評したこともある同曲のグルーヴに抗う術もなく、我々はひたすらに踊り狂うしかありません。

本来であれば初来日完全再現パートで演奏されてしかるべき曲なのではないかと思い、本家GN'Rのセットリストを再確認してみましたが、 大阪公演のみ“Rocket Queen”は演奏されておらず、当時SNSがあったら「なんでやねん!」でTLが埋め尽くされていたのではないかナーなどと思った次第。

 

当然のことながら、Naxlさんが怒り狂って客席に飛び込むというセントルイス大暴動完全再現シーンは起こらず、この夜の総仕上げとでも言うかの如く全身全霊で音を紡ぎ出すGLRの面々。

全ての傷付いた人々を優しく包み込むような歌詞を持つラストの展開部では、リズムに合わせて多くの腕が突き上げられ、umeda TRADに集結した多くのGunnersは絶頂に達することに。 

大きな歓声と拍手に包まれて、満面の笑みでステージを後にするGLRの姿に胸が熱くなりました。

上気した顔のお客さん達が口々に「かっこよかった!」と言っているのを聞き、「そうでしょう!GLR最高でしょう!どうです、そこで一杯飲みませんか?」と肩を組みたい衝動に駆られましたが、あいにくマインドが人見知りなのでお客さんの感想を盗み聞きすることしかできなかったのが僕です。

余談ですが、お客さんの感想の中で一番心に残ったのが

 

 

GLR半端無いって!アクセル、めっちゃ着替えるもん!そんなん出来ひんやん普通!

 

 

というお兄さんの叫び。(一部脚色しております。)

わかる。わかるよ、その気持ち。

Naxlさん、東京でのライヴと遜色ないほど衣装持って来てました。

マイクスタンドも自前ですし、楽器を弾かないメンバーとは思えないくらいの大荷物だったのでは…

 

活動基盤の無い初めての土地でいきなりのワンマン公演。

バンド側に不安が無かったと言ったら嘘になるでしょう。

初めての顔見せ公演ということで、いかにも“これぞGN'Rでございます”という鉄板のセットリストで固めるという手もあったはずです。

しかし、蓋を開けてみれば、初めから安全策など存在しなかったかのように攻めの姿勢を貫いたライヴ。

GLRというトリビュートバンドの強みがズドーン!と前面に出たライヴだったと思います。

メンバー5人の好きなGN'R像が余すところなく詰め込まれていました。

2018年12月12日、GLRが大阪umeda TRADに蒔いた種は、来年以降必ず芽を出して大きな花を咲かせてくれるはずです。

 

バンドマンではない僕がトリビュートバンドについて語るのは僭越ではありますが、この場を使って少しだけ。

富士山はこの角度が一番綺麗なんだ、と写真を撮ったり絵を描いたりする人々がいるのと同じように、“自分はこのバンドのこの時代が、この要素が一番魅力的だと思う”と任意の時代にフォーカスしたり、特定の要素を強調したりしたものを大いなる愛情をもってロックバンドという形式で提示するのがトリビュートバンドなのではないかと考えています。

現役のロックバンドであれば、常に進化することが求められ、同じ場所に留まることは“停滞”と見なされてしまうが(AC/DCのように変わる必要のない境地にたどり着いたごく一部の達人は例外とする)、トリビュートバンドはその対象となるバンドの時間軸を自由に行き来することができる。

これがトリビュートバンドの持つ最大の強みであり、本物ではないとわかっていても観に行きたくなってしまう魅力ではないでしょうか。

トリビュート対象がひとつでも切り取っている角度がそれぞれ違うから、たくさんのバンドが出演する『ガンズ祭り』なんていうイベントが開催可能なんですよね。

今年こそ『ガンズ祭り』復活に期待しております。

 

 

最後に打ち上げで聞いたGLRのちょっと良い話を。

学生時代、Izzilyさんの真上の部屋に住んでいたMadlerさん。

部屋で練習用キットを使ってドラムの練習をしていると、下の部屋のIzzilyさんが「うるせーぞ!」と床を突き上げてきたそうです。

時は流れ、バンドメイトとしてGLRで共に演奏しているお二方。

スタジオ練習時、ドラムプレイに対して注文を付けるIzzilyさんに対してMadlerさんが言い放った台詞をご紹介して本日はお別れいたしましょう。

 

 

 

俺が上手くないのは、あの時お前が練習を邪魔したからなんだよ!

お前を苦しめているのは俺じゃない。

あの時のお前なんだよ!

 

 

 

 

まあ、こんなことが言えるのも仲の良い証拠ですかね。

それではみなさま、スラッシュの来日公演でお会いいたしましょう。

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(写真:izzilyさんに反論することもあるMadlerさん)

2018年も色々ありましたね Part1

こんにちは。

恥ずかしながら僕です。

相変わらずブログを放置しておりました。

前回更新した時の事を思い出せないほどの放置ぶりであります。

ライヴを観に行ったりするたび、ブログ書きたい更新したいと思うのですが、日々のどさくさに流されてしまう無力な自分自身がいるのですよ。

なんたる体たらく。

そんな自分に負けないように今日こそ何かを書く。

そんな決意を胸に秘め、紅茶を飲みながらパソコンの前に座っております。

そんなわたくしを鼓舞してくれるBGMはGlim Spanky。

ヴォーカルの娘さんの愛想の無さが好きです。

 

まあ、思いきり気負ってみましたが、特にネタがあるわけではない今日。

今年1年に観たライヴやイベントなどをざっくり振り返ってみようと思います。

とは言っても日記などをつけているほどマメなわたくしではありません。

手帳のカレンダーを頼りに記憶を紐解いていきますよ。

事実誤認等があったらご容赦ください。

ご指摘いただければ都度訂正いたします。

 

ちなみに今回の元ネタは音楽雑誌『MASSIVE』に掲載されている音楽ライター増田勇一さんの「音楽と生活」というコーナーから。

あのコーナーが好きだという方も多いのでは。

もちろん筆者もその一人なのだが。(増田さん風)

 

 

◆1月8日(月)

成人の日。

新成人でもないわたくしが向かったのは渋谷MUSIC DUO EXCHANGE。

毎年恒例のLegend Of Rock主催のトリビュートバンド新年イベントを観て来ました。

お目当てはGuns N' RosesのトリビュートバンドGuns Love Roses。

この日は“Back Off Bitch”が聴けて嬉しかった記憶が。

AerosmithのトリビュートバンドえあろざますのステージにGLRのNaxlさんが飛び入りして“Mama Kin”をデュエットするという嬉しいサプライズ。

えあろざますのジョー・ペリー役のお姉さまがとても素敵だったナー。

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 (92年6月6日パリ公演を彷彿とさせる共演)

 

1月12日(金)

クラブチッタ川崎で冬の稲妻こと英国の至宝Thunderを観た。

入場待ちしている人の数が少なすぎて、ライヴ中に怖くて後ろを振り返る事が出来なかった記憶。

珍しく写真撮影禁止のお達しが出ていたのだけれど、ライヴが始まったらその理由も納得。

ほぼ全曲でハンドクラップを要求してくる勢いで写真なんか撮ってる暇無し。手の皮膚が弱い人だったらその場で絶命していますよ。

客入りはともかくとして、Thunderのライヴの楽しさと言ったらもう。

大満足で“Dirty Love”して帰宅いたしました。

たしかファンのリクエスト曲を採用するみたいな趣向のライヴだったと思うのだけれど、結局どれがリクエストだったのかはわからずじまい。

まあいいけど。

 

 

1月28日(日)

下北沢でGuns N' RosesのトリビュートバンドJUN & 8BALLSのライヴを観る。

会場名は失念してしまったのだけれど、とても良い雰囲気のライヴレストランみたいな場所で、また機会があればあそこでビールを飲みながらライヴを観たいと思っております。

Welcome To The Jungle”ではビールを飲みながらライヴを楽しんでいた増田勇一さんをステージに呼び込むという無茶ぶり。

戸惑いながらステージに向かったにも関わらず、マイクを握った瞬間にマクセル・ボーズに豹変した増田さんのショーマンシップはお見事でしたね。

この時の映像がバンドマン界隈に出回り、増田さんに驚愕のオファーが届く事になろうとは、あの場にいた誰ひとりとして予想だにしていなかったでしょう…

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(増田さんを前にした途端、アクセル役を忘れて乙女に戻ってしまったJUNさん)

 

1月31日(水)

川崎市民ミュージアムで『みうらじゅん展』を観る。

まさに抱腹絶倒のコレクション。

みうらじゅん先生とは縁もゆかりもない川崎市でこの展示をやってくださる奇跡に感謝いたしました。

中途半端なコレクションは金の無駄だが、あそこまで突き止めるとそれがジャンルとなり仕事となるのだという最高のお手本。

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 (シャ乱Qの掛け軸という逸品)



2月17日(土)

代官山Space Oddでトリビュートバンドのイベント。

ジューダスブリーフ党さんが観たくて仕事帰りにダッシュで駆け付けたのだけれど、到着した頃には出番が終わってしまって意気消沈。

でも、初めて観たジミセンさんのジミヘンぶりが素晴らしくて感動いたしました。

出演者のみなさんも2階から「勉強させていただきます」って雰囲気で観ていたのが印象的。

トリはWhitesnakeのトリビュートバンド白蛇海賊団。

Whitesnakeは有名曲だけ知っている程度のわたくしですが、そんな初心者でも大満足のセットリストだったと記憶しております。

白蛇海賊団のセトリ用紙はバンドロゴが透かし印刷されており、さらにそれがラミネートされているという手の込んだもの。

これには周りのバンドマン達も大騒ぎ。演奏の感想そっちのけで「これはすごい。さすがだね」と大絶賛しておりました。

バンドマンは見るところが違うナーと思った夜でした。

渋谷にあるロックバーSweet Rockに初めて連れて行っていただいたのはこの日のライヴ後だったかな。

女性マスターAkiさんの気配りが光る綺麗で居心地の良いロックバーです。

ロックバーって怖いところなんでしょう?という方にもおススメ。

 

 

2月21日(水)

渋谷O-nestでカネコアヤノ/おとぎ話のツーマンライヴ。

まさに俺得な組み合わせがO-nestキャパで観られるとは俺得すぎるでしょう。

人気上昇中のカネコアヤノちゃん効果なのかチケットはソールドアウト。

幸運にも良い整理番号だったので、上手の端っこではありますが最前列で観る事が出来ました。

おとぎ話の有馬くんもカネコアヤノちゃんも声に独特の魅力があって、こればっかりは天賦のものだよナーと思った次第。

最近はカネコアヤノちゃんもソールドアウト連発で気軽には観られないようですが、音源も素晴らしいので興味のある方は是非。

 

 

2月24日(土)

錦糸町RebirthでGuns N' Rosesトリビュートバンド(有)石井商会のライヴ。

よく考えると2か月足らずでガンズのトリビュートバンド3組観るってすごいな。

会場に行く前に曳舟(だったかな?)にある名店と呼ばれる居酒屋で呑み。

有名店だけあって開店と同時にお客さんが続々と雪崩れ込んで、あっという間に満席に。

こりゃ人気出るよネーというレベルの値段と味に大満足いたしました。

(有)石井商会は前回のライヴを欠席したキーボーディストの杏奈ちゃんが無事に戻って来てくれたので全俺が大喜び。

レア曲“Don't Damn Me”を演奏してくれたと記憶しておりますが、お間違えなかったでしょうか。

ヴォーカルの石井さん(メリッサおじさん)は普段は売り子命の野球付きキャバクラおじさんなのに、ステージでガンズ歌うとかっこいいからずるい。

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((有)石井商会の紅一点杏奈ちゃん。ライヴ翌日、スマホを確認したところ、撮影した写真の95%が杏奈ちゃんだった)


 


たった2か月分とはいえ、記憶を呼び覚ましながら書いていくと結構疲れますね…

10か月分くらいさらっと書けると思ったのにナー。

というわけで、2か月分ずつ区切って書いていく事に決めました。

ええ。今決めました。

次回は3~4月分を命がけで書きたいと思います。

よろしく哀愁です。 

 

 

 

なんでこの時期にと思ったよね

梅雨ですね。

雨の日はさらに出不精になる僕ですよ。

みなさん、ジューンブライドしてますか?

僕はしておりません。

 

さあ、今回の一人称は「僕」ですよ。

果たして最後までこの一人称を貫き通せるでしょうか。

それは誰にもわからない。

 

 

いやー。それにしてもアレですね。

そう。祭りですね。

唐突に祭りムードを醸し出してしまいましたが、別に歌手の北島三郎さんの名曲“まつり”の話題ではありません。

絢爛豪華なねぶたに搭載された状態で「これが日本の祭りだよ」などと歌う北島三郎さんの姿は少しの間だけでも忘れていただけたら幸いです。

なんの祭りかと申しますと、

 

 

ガンズ・アンド・ローゼズ 雨季のリーク祭り

 

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(※自分が撮った写真の中で一番祭り感のある一枚。記事内容とは関係ありません。)

 

全世界のガンズファンの間で話題沸騰中。

次から次へと登場するリーク音源やリーク映像に心臓が休まる暇が無いと評判となっております。

2018年の欧州ツアーがベルリンからスタートしたのと時期を同じくして、今まで一部のファンの間だけで取引されていた秘蔵音源や映像が次々と流出。

睡眠時間を削ってまで入手や新音源流出監視に勤しんでいるファンも多いのではないでしょうか。

この件を調べていて“hoard”という「秘蔵」などを意味する英単語を知りましたよ。

ここ数年でも初登場の音源等が単発で登場する事はありましたが(1987年The Ritzのプロショットはその最たる例でしょう)、今回のように次から次へと出て来るのは2003年~2008年あたりのChinese Democracyリーク祭り以来だと思われます。

 

今回は一連のリーク音源等について書いていきたいと思っております。

現在もリークは沈静化しておらず、この記事を書いている今も新しい音源等が公になっている可能性はあるのですが、とりあえず2018年6月14日現在で判明している物について触れていきましょう。

まずはリーク音源および映像の一覧から。

(※ 音源や映像へのリンクは一切貼っておりません。また、この手の話題がお好きでない方には一切オススメできない内容となっております。)

 

 

【リーク音源】

 ・Oh My God (new version)

 ・Silkworms 

 ・Street Of Dreams 2001 Demo

 ・There Was A Time 2001 Demo

 ・This I Love (remix)

 

【リーク映像】

 ・House Of Blues 2001 Proshot

 ・San Juan 2010 Proshot

 

 

今のところ僕が確認しているのは以上です。

最初に登場したのは“Oh My God”“Silkworms”の2曲でした。

どちらも初登場のスタジオバージョンで、流出したバージョンには「edited」という文言が追加されていて、オリジナルの音源に手が加えられている事が示唆されています。

Oh My Godは1999年に映画『End Of Days』(信じられないような駄作です)の主題歌として公式リリースされていますが、今回流出したのはそれよりも新しいバージョンだと言われている音源。

『End Of Days』バージョンについてはアクセル自らが「あれは単なるデモバージョン」と語っており、2001年にライヴ活動を再開して以降の新ラインナップでレコーディングした事を公にしていました。

アクセルのヴォーカルについては既発音源と同じテイクだと思われますが、熱心なファンによる「エフェクトのかかり方が薄い」という分析もあり、そう言われて聴くとそのように聴こえなくもないな…という感じです。良い耳を持っている方の意見を頂戴したいところであります。

一聴して既発との違いがわかるのはサビ(?)の「Woo If it opens your eyes」から始まるパートでしょう。

ビートが明らかに違いますし、ギターもワウペダルを使用したチャカポコというファンキーなフレーズとなっています。

その後から始まるギターソロも既発とは異なっており、誰が弾いているのかは定かではありませんが、ロン・サールのバージョンだという説が有力のようです。

 

その“Oh My God”よりも大きな驚きをもって迎えられたのが“Silkworms”でした。

今まで20秒にも満たないような短いクリップは出回っていましたが、遂に完全版スタジオバージョンの登場です。

2001年に4回だけライヴ演奏されているレア曲の部類に属する楽曲で、発売前だった新曲群の中でも“Chinese Democracy”のようなロック曲とも“Street Of Dreams”のようなピアノバラード曲とも趣を異にしており、ファンの間でも賛否両論だったと記憶しております。

インダストリアル路線に傾倒していると伝えられていたアクセルの趣味が垣間見える曲調で、デジタルロック風のサウンドに乗せてアクセルがアジテーションしまくる内容となっており、正直なところ「アクセルが困った新曲を作ったな…」と思っておりました。

2002年以降、パタリと演奏されなくなったので「あ。やっぱりボツになったのね」と安堵したのは僕だけではないでしょう。もちろん2008年に発売されたアルバム『Chinese Democracy』にも収録されておりませんでした。

しかし、アクセルは“Silkworms”を完全に葬ったわけではありませんでした。

ファンからの質問に対し、「スタジオバージョンからはコーラス部分を削除したよ」と答えたり、さらには「実は“Silkworms”をリリースする計画が無い事もないんだよ」などと驚きの発言まで飛び出す始末(もちろん現在まで公式リリース無し)で、アクセルの持ち駒のひとつとして今日現在もキープされている楽曲だと考えて差し支えなさそうです。

今回リークされた音源ですが、2001年のライヴバージョンとはイントロからして異なっており、シンセサイザーによるムーディーなイントロは完全に削除され、ドラムリフを中心として他の楽器が絡んでいくような構成も完全に一新されていたのが驚きでした。

ギターリフとベースリフが曲を牽引する役割を担っており、その上でアクセルの叫びやアジテーションが展開される非常にかっこいい曲へと生まれ変わっています。

アクセルが語っていた通り、「What can I do with a bitch like you?」というダサいコーラスは消え去っており、毎回そのパートで赤面していた僕にとっては嬉しい限りです。

曲中で繰り返されるAbsurd!!(不合理)というアクセルの叫びが印象的で、このバージョンが公式リリースされていたらライヴで盛り上がっただろうナーと。

アクセルお得意のバラードもいいですが、こういう怒れるロックソングもどんどんリリースして欲しいところです。

 

最初に流出したバージョンには「edited」という文言が付記されていたという事を先ほど述べましたが、これについても簡単に説明しておきます。

この“edited version”は左右のチャンネルに同じ音が入っているモノラル音源でした。イヤホンなどで同音源を聴けば僕の言っている事が理解できるでしょう。

しかし、この“edited version”の元となった音源を聴いた方にはもうおわかりでしょうが、オリジナルのバージョンはステレオ音源となっています。

2013年にリークされたベースのトミー・スティンソンがヴォーカルを務める“Going Down”という音源を聴いた事はあるでしょうか?

あの音源を聴いた事がある方ならわかると思うのですが、同曲はかなり特殊なステレオ音源となっています。左チャンネルにギターが1本だけ入っていて、残りの楽器はすべて右チャンネルに収められているという聴いていて気持ち悪い振り分けになっているのです。

“Oh My God”と“Silkworms”を最初に流出させた人物は、どういうわけか右チャンネルだけを使用したモノラル音源を作成し、それを世に放ったようです。余計な事はやめていただきたいものですね。

 

 

その次に出回ったのが“Street Of Dreams”“There Was A Time”のデモ音源と言われる物です。

デモという表現が正確かどうかは微妙なところで、個人的には「ミックス違い」くらいの表現が妥当なのではないかと思っております。(厳密にはミックス以外にも相違点はあるのだけれど、一聴しただけで指摘できるような部分は少ない。)

今回のリーク祭りよりも少し前に、アルバム『Chinese Democracy』の初期プロデューサーだったロイ・トーマス・ベイカーがミックスしたと言われる“Madagascar”がリークされていたのはご存知でしょうか。

元々は今回リークされたデモ2曲に“Madagascar”を加えた3曲が、2001~2002年の未発表デモ音源として密かに取引されていたようです。

とある小悪党によって“Madagascar”だけが先に世に出てしまいましたが、この3曲は出どころが同じ物だと考えていいと思います。

公式リリースされたバージョンと比べると細かな違いはあるのですが、アクセルのヴォーカルテイクは同じものだと思われ、2001~2002年にはすでにヴォーカル録りはほぼ終わっていた事がわかります。(2008年まで何やってたん…)

すごく耳の良い人いわく「アクセルがいくつかの音を外しているのがわかる。後で修正したんだと思う」との事なので、耳の良い方はどこがどの程度ズレているのか教えていただけると幸いです。

そんな耳の良くない僕ですが、明らかに異なっている部分をひとつだけ指摘させていただきます。

“Street Of Dreams”の最後のパートでアクセルが「Ah-A Ah-A-Ah What'd I tell you」と歌う箇所が、初期のライヴバージョンのように「Ah-A Ah-A-Ah」だけで歌われており、「What'd I tell you」などの歌詞が後から付け加えられた事がわかります。

ファンの間で珠玉と言われている2002年の“Street Of Dreams”が好きな方にオススメです。

 

 

リーク音源の最後を飾るのは“This I Love Remix”です。

長く存在を知られていた音源で、まさにファン待望の一曲だったのではないでしょうか。

アクセルがリリース予定を公表していた『Chinese Democracy』のリミックスアルバムに収録される予定の楽曲で、前任ドラマーのBrainことBryan Mantiaがリミックスを手掛けたと言われています。

本来であれば数年前に計画されていた『Chinese Democracy』の再発盤にボーナスディスクとして同梱されるはずだったと聞いていますが、その計画は見事なまでに見送られ、ガンズお得意のお蔵入りリストに名を連ねる事となってしまいました。

そのリミックスアルバム収録曲の中でも、特に“This I Love”の登場を待ち望むファンが多かったのには理由があります。

同曲のリミックスは『Chinese Democracy』収録とは異なるテイクのヴォーカル音源が使用されており、数年前にごく短いクリップがリークされた時は、「アクセルのヴォーカルが凄い」と話題になったのは記憶に新しいところです。海外サイトなどでは“Axl's new voclas”と表記される事が多いのですが、アルバム収録のテイクよりも新しい録音かどうかは定かではありません。

ファン大注目のアクセルのヴォーカルを聴いてみると…

 

 

ぴゃああああああああああ!!!!!!

すっごいよ!

コレ、本当にすごいよっ!

 (桜庭さんの「すべるよ!すっごいすべるよ!」のノリで)

 

アルバムバージョンよりも遥かに力強く、いい意味で荒々しい歌唱。

個人的にはこっちの方が圧倒的に好きです。

ただ、こちらを公式バージョンとしてリリースした場合、ライヴで毎晩この歌い方をするのはアクセルにとって非常に負担になるであろう事が容易に想像できます。

そのくらいのレベルの絶唱。

“This I Love”はアクセルが長年持っていた曲で、おそらく彼にとって特別な内容の曲なのでしょう。だからこそ、すべての感情を剥き出しにしたバージョンも録っておきたかったのではないか。そんな事を勝手に考えてしまいました。

本当に素晴らしいバージョン。いつの日かオフィシャル版として聴けますように。

 

“This I Love”以外のリミックスアルバム収録曲としては、“Better”のリミックスだと言われている“Better Gone”、未発表曲としてリークされたが実は“Prostitute”のリミックスだという事が判明した“Blood In The Water”が知られています。

リミックスアルバム収録曲もアンダーグラウンドで数年に渡って取引されていたようで、残りの楽曲もリークされるのではないかと予想する声が多いです。

存在が確認されているのは“If The World”“Shackler's Revenge”の2曲で、“If The World”については、Bryan MantisとMelissa ReeseがNBAのハーフタイムショーで披露したとの同じアレンジであると言われています。

YouTube等で観られるので是非チェックしていただきたいのですが、Queenの“We Will Rock You”風のビートを引用したアレンジとなっております。詳しい事はよくわかりませんが、「Fuck you, pay me」というフレーズを覚えておくとよいでしょう。

“Shackle's Revenge”もごく短いクリップが数年前にリークされていますが、こちらはクラブ風リミックスになっていると言われています。同じく詳しい事はよくわかりませんが、ゲームソフトのストリートファイター2がお好きな方にはオススメだそうです。

“Sorry”のリミックスも存在すると言われているのですが、いまだに1秒たりとも音源はリークされていません。前述のNBAハーフタイムショーで披露された同曲は、かなりレイドバックしたアレンジだったと記憶しています。ハーフタイムショーではMelissaがヴォーカルを担当していましたが、リミックス音源ではアクセルのスタジオ版ヴォーカルトラックが使用されているとの噂です。

 

 

リーク音源に関しては以上です。

さあ、ここからはリーク映像となります。

先月初旬、存在すら知られていなかった93年Saskatoon公演の超美麗プロショットが発掘され、全世界のガンズファンに衝撃を与えたばかりですが、今月もプロショットが登場しました。

 

ひとつ目は2010年4月15日のプエルトリコ公演。

『San Juan Proshot』として存在は知られており、ごく短いサンプル映像がYouTube等にアップされていた公演です。

たしかにプロショットなのですが、おそらくライヴ会場のスクリーンに映すために撮影していた映像なのではないかと推測され、スクリーンに何も映し出されていない(もしくは別の映像が流れている?)と思しき時間は画面いっぱいに黒一色が広がる仕様となっております。

映像の質はそれほど良くありませんが、これは元素材を圧縮したデータがリークされたせいだと言われており、クオリティの高い物はマニアが秘蔵しているというのが熱心なファン達の見解だそうです。

この映像は関係者から流出したものではなく、2009年~2013年あたりにガンズが契約していた映像制作会社から盗み出された物だという説があります。ガンズのような大物バンドと取引がある割には杜撰な会社だったらしく、ウェブサイトの脆弱性を突かれ、“Better”のミュージックビデオや“Prostitute”のビデオ(詳細は不明ですが、少し見た限りでは「これ本当にオフィシャル?」と思うくらいしょぼい)なども盗み出されたと言われています。

ちなみに2010年南米ツアーのドキュメンタリーフィルムとして『Forever Together』という青春感のあるタイトルの映像が撮られたそうですが、その制作を担当したのもこの会社のようで、当然ながらお蔵入りとなっております。残念。

 

 

そして、全世界が震撼したのが、海外マニアの間では「The Hory Grail(聖杯)」とまで言われていた『House Of Blues 2001』(以下、『HOB』)の登場です。

そう。7年半の沈黙を破ってライヴ活動を再開したアクセルの初陣となったあのライヴです。ガンズファンの間では01-01-01とも呼ばれています。

公式リリースが予定されていたにも関わらず、突如として闇に葬られた映像作品であり、その実在すら疑問視されていたレア中のレアアイテム。

あまりにも突然の登場だったため、海外ファンに出どころを調査してもらいました。

その結果、この『HOB』だけでなく、一連のリークに関しても2人の悪党が絡んでいた事が発覚しましたので、あくまでも僕が聞いた範疇ではありますが、リーク祭りの顛末を報告したいと思います。

 

 

僕が調査を以来したファンいわく、この映像は約15年前からコレクター間で私的に取引をされていたアイテムだそうです。

あまりにも貴重なため、音源や映像とのトレードをしようにもその価値に見合うアイテムが存在せず、金銭によって取引される事も少なくなかったとか。

事実、そのファンは「10,000ドルでどうだ?」というオファーを受けた事があると言っていました。(あまりにも馬鹿げた額なので即座に断ったそうです。)

その映像を手に入れて私腹を肥やしていたのが、今回の黒幕となった2人の悪党です。

やっている事は間違いなく犯罪なのですが、逮捕されていないので実名を出すのは差し控える事とし、仮にその名前をマサルアユムとしましょう。

二人の関係を簡潔に例えるならば、マサルジャイアン、アユムはスネ夫だというのが適切だと思われます。そのイメージで読んでいただけると理解しやすいはずです。

 

 

マサルとアユムはガンズファンの間で悪名高い輩として知られています。

この2人の悪行を並べていくとかなりの文字数を費やす事となるので詳細は控えますが、間違いなく犯罪となるレベルの事柄に携わっていると言っておきましょう。

ふたりのうち『HOB』を手に入れたのがマサルです。彼は8,000ドルを費やして映像を入手したと語っていたそうです。

マサルは『HOB』の販売に着手しました。どのようなルートなのかは定かではありませんが、希望者に対して2,000ドルの値段で譲り渡していたそうです。

そんなある日、とある男(この流れなので名前を「のび太」としましょう。)がアユムに『HOB』の入手について相談を持ちかけました。

アユムは『HOB』を所有していませんでしたが、独断で「のび太、2,000ドルくれればお前のために『HOB』を手に入れてやるよ。」と入手を請負います。

アユムが初めからのび太を騙すつもりだったのか、それともお金を貰った上に『HOB』まで入手するチャンスだと思ったのかは本人のみぞ知るところですが、とにかくアユムとのび太の間で金銭のやり取りが発生しました。のび太PayPalで2,000ドルを送金したそうです。

 

アユムに2,000ドルを支払ったのび太ですが、待てど暮らせど『HOB』が送られてくる気配はありません。

不安になったのび太はアユムに催促しますが、送られてきたのは『HOB』ではなく、当時はまでリークされていなかった未発表音源の数々。

のび太からお金をもらったまでは順調だったのに、マサルから『HOB』を入手できず、焦ったアユムが時間稼ぎのために未発表音源でお茶を濁したのでしょう。

たしかにそれらは貴重な音源ですが、さすがに2,000ドルの価値はないと考えたのび太PayPalに返金について相談をしました。

PayPalからの返答は実にシンプルなものでした。

 

 

FBIのサイバー犯罪係に通報してください。

 

 

そう。アユムの行為は犯罪です。

のび太はFBIに通報する事をアユムに伝えたところ、事態は一気に動きます。

マサルが登場し、のび太に『HOB』を送る事を約束したのです。

事実、のび太はすぐに『HOB』を手にする事が出来たため、FBIへの通報は見送る事にしました。

この間、マサルのび太とその家族を脅迫したり、アユムがマサルにお金を脅し取られたりとよくわからない展開があったようですが、詳細が不明なので省略します。

 

この騒動で一番損をしたのがアユムです。

秘蔵の音源をすべてのび太に明け渡すハメとなり、最終的にマサルからもらった『HOB』もデータが圧縮された低品質の物だったからです。

ヤケになったアユムは未発表音源や映像を手当たり次第にリークしました。おそらく未発表音源や映像を販売して利益を得ていたマサルにダメージを与えるためでもあったのでしょう。

今回のリーク祭りの背景には2人の悪党の薄汚い行動があったという話でございました。

のび太に関しても、相手によって言う事が変わったりする様子が見受けられ、きっと何か語られていない後ろめたい部分があるのだろうなと推測しております。

 

今回はオチが無くて申し訳ございません。

誰も楽しめなかったらごめんなさい。

貴重音源こわい。

売買、ダメ、ゼッタイ。

決戦は月曜日 (2018.03.12)

どうも。僕です。

口笛を吹いていたら酸欠になった事があります。

まあ、それはさておき。

いやー。来ますね。

 

誰が。

 

Stone Temple Pilotsが。

 

そう。新ヴォーカリストを迎えて復活を果たしたプルパイことStone Temple Pilotsが早くもやってまいります。

わたくしは残念ながらスコット・ウェイランドが歌うプルパイを観る事は叶わなかったのですが、2013年に秋の黒シャツ祭りことLoud Parkのヘッドライナーとして来日した時のライヴは観ております。

その時のシンガーはLinkin Parkのヴォーカリストだった故 チェスター・ベニントン

皮肉な事に、わたくしがチェスターを観たのはこの一回こっきり。Linkin Parkのフロントマンとしての彼の姿を観る事は叶いませんでした。

同様に、わたくしが生前のスコットを観る事ができたのはVelvet Revolverで来日した時だけ。

本来の居場所で輝く彼らの姿を観られなかったのが残念でなりません。

 

前回の来日では、メタルの祭典Loud Parkという事もあり、なんちゅーブッキングなんだと文句のひとつも言いたくなるようなどアウェーぶり。

準ヘッドライナーだったEuropeが最後に“Final Countdown”をやって帰ったものだから、ほとんどのメタラーが大満足して帰宅。

文字通りLoud Park  2013のファイナルカウントダウンになってしまった訳です。

我々プルパイ待機組は怖くて後ろを振り返る事ができないほどの閑散とした状態に。

ステージを挟んで我々と対峙している屈強なセキュリティ達も「これ…僕ら要りますかね?」などと言い出す始末。

まあ、そのくらい集客がアレだったという事です。

 

そんな中、バンドは不貞腐れる様子ひとつ見せず見事なパフォーマンスを披露してくれました。

特にヴォーカルのチェスターは前任者が残した楽曲に対して本当に真摯に取り組んでおり、「あなたみたいな大物がこの客入りでそんな…」と観ているこちらが申し訳なく思えてしまう熱演。

バンドも少ないながらも自分達を目当てに来てくれたお客さんがいる事に気付いたみたいで、ロバートかディーンか失念したのだけれど、とにかく兄弟のどちらかが、前方のお客さんだけに聞こえるようにマイクを通さずに

 

 俺達を観に来てくれてありがとう。

 長いこと来れなくて悪かったね。

 

みたいな事を言ってくれたんですよ。

あれは本当に感動しました。

今年9月は単独公演なので、彼らが驚くような盛り上がりになる事を期待しております。

また来たいと思わせるような一夜になりますように。

(まずはチケット当たりますように)

 

 

プルパイについて柄にもなく熱く語ってしまいましたが、本題はここからです。

ええ。あの話題です。

 

3月12日の夜、Guns N' Roses(以下、ガンズ)のトリビュートバンドGuns Love Roses(以下、ガンラヴ)のライヴを観てまいりました。

会場は渋谷のホテル街に鎮座するduo MUSIC EXCHANGE

今年1月のニューイヤーイベントも含め、この会場のステージには何度も立っているガンラヴの面々ですが、今回はなんとワンマン。

渋谷のduoでワンマンですよ、奥さん。

 

今回の公演はLegend Of Rock主催で、音楽関連書籍でお馴染みの老舗出版社シンコーミュージック・エンタテインメントとロックの殿堂ことRoll & Roll Hall Of Fame Japanが強力バックアップ。

さらにはスペシャルゲストとして、音楽ライターの増田勇一氏が開演前のDJを務める事も決定。同氏が責任編集を務めるロック雑誌『MASSIVE』にインタビューが掲載されるなど、過去最大規模のワンマンライヴに向け、これ以上無いほどのお膳立てが整っていました。

メンバーも「自分たちにとってのマイルストーンになるライヴ」と語っており、今までやってきた事の集大成を披露しようと気合い充分。

否が応でも高まる期待。

公演日が近づくにつれ、音楽サイトなどのアカウントからも宣伝ツイートが流れるようになり、「ガンラヴさん、すごいところまで来たナー」と見ているこちらの方が緊張する始末でした。

 

そして迎えたライヴ当日。

チーマーに狩られないように姿勢を低くして忍者のように渋谷の街を疾走するわたくし。

魑魅魍魎が跋扈するホテル街を通り抜け、ついに会場へたどり着きました。

そこでわたくしが目にした光景は…

 

うら若き娘さん達の群れ!!!!

 

なんという事でしょう。

わたくしの知らぬうちにガンラヴはアイドル的人気を博するバンドになっていたのです。

これは嬉しい誤算。

去年の本家ガンズの来日公演で一気にファンが増えたのでしょうか。

若い娘さん達に混じってライヴを観られるなんて素敵ですね。

 

と思ったのもつかの間、その娘さん達はO-EASTで開催される韓流アイドルのライヴを観に来たお客さんだという事が判明。

ここ数年で一番意気消沈いたしました。

その後もduo MUSIC EXCHANGEの受付に訪ねて来ては「違ったー!向こうだー!」とO-EASTに向かって猛ダッシュして行く若い娘さんが続出。

ひとりくらい間違って入場してそのままガンズファンになりなさいよっ!とわたくしの中のお局様が叫びました。

若い娘さん達がヴォーカルのNaxlさんを観たら大変な騒ぎになるだろうに…。

 

そうこうするうちに入場開始時刻。

いつの間にか値上がりしていたドリンク代600円を支払って場内に。

そのまま小走りで向かった先は物販コーナー。

ガンラヴの公式パンフレットが100部限定で販売されるとの事で、まずはそれを確保しない事には始まりません。

まさか自分がヅラをかぶったおじさん達のパンフレットを喜び勇んで購入する日が来るとは思いもよりませんでしたが、前述の『MASSIVE』に掲載されたインタビューのノーカット版が読めるという事ですし、何よりもこのどこかで見たような秀逸なデザインがファン心理をくすぐります。

友人のくりこさん(恫喝で生計を立てている偉人)から「わたしの分も買っておくように」という断ってはいけない指令を受けていたので2部購入。

その後、会場に姿を現したくりこさんに「買っておいたよ!」と伝えたところ、「え?わたしも買ったよ」と不審そうな顔で言われ、「なんだこの使えない女はくりこさんはおっちょこちょいだナー」と思いました。

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(限定100部の特製パンフレット)

 

このパンフレットの制作を手がけたのが、昨年夏に開催されたガンズファンイベントGunners Circusの実行委員会。

今回のワンマンライヴに華を添えるべく、場内にはファンアートも展示されていました。

そして、同じくアートを出展していたのが、ピクセルアートアーティストとして世界に名を馳せるtakekiyoこと武田清先生。

緑のカーディガンがトレードマークの世界のキヨシと言えばおわかりでしょうか。

武田清先生はガンズはもちろんの事、メタリカAlice In Chainsなどガンズ周辺アーティストのピクセルアートも展示されていました。

その中でも個人的に最も感動したのは、ピクセルアートによるAFD5のリユニオン。

この光景を実際に目にする日はやって来るのだろうか。

それは誰にもわからない。

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(武田清先生のピクセルアート)

 

来場者に振舞われたウェルカムシャンパンを飲みながら会場をうろうろしていると、増田勇一氏のDJタイムがスタート。

1曲目はMotorheadの“Sympathy For The Devil”という心憎いチョイス。

その後もレニー・クラヴィッツの“Always On The Run”や欧州ツアーでガンズのオープニングアクトを詰める事が決定したManic Street Preachersの“You Love Us”など口ずさめる名曲のオンパレード。

久しぶりにSilvertideの“Devil's Daughter”を耳にしたけれど、なんであのバンドが売れなかったのか理解できない。ロックンロール・リヴァイヴァルみたいなのがもてはやされた時期に出て来たんだっけ。

もしもの話をしても仕方ないけれど、彼らがもう少し遅くデビューしていたら、今頃はThe Strutsあたりと一緒に未来のスター候補として人気を博していたような気がする。

 

年度末の月曜日という社会人には少し厳しい日程となった今回の公演。

しかし、演奏開始時間が20時に設定されており、それが功を奏したのか場内は大盛況。

仕事帰りに駆け付けたと思しきお客さんの姿を大勢見かけました。

開演が近付く頃には「2階席を開放しました!」という場

内アナウンスも流れ、まずは動員の面では大成功と言えるのではないでしょうか。

さあ、あとはその期待に対して演奏で応えるだけです。

 

 

ほぼ定刻通りだったでしょうか。

会場のスクリーンには往年のMusic Life誌の表紙が次々と映し出されています。

表紙は過去から現在へと向かい、80年代後半には我らがガンズの姿も。

どちらが先だったかは記憶が定かではありませんが、Legend Of Rock出演バンドの紹介VTRも流されていました。

そして、場内に鳴り響いたのはドクッ!ドクッ!という心臓の鼓動。

これはまさか…

 

 

Coma!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

なんという事でしょう。

ガンラヴがこの大舞台で、大作にして難曲として知られる名曲Comaを初披露。

まったく予想だにしなかったオープニングですよ。

もうその場で七転八倒したくなりました。

 

あまりの感動で半ば卒倒していたわたくしですが、心臓の拍動音は単なるVTRの効果音だった事が判明。

何事も無かったかのような面持ちでガンラヴの登場を待つ事にいたしました。

早とちり、ダメ、ゼッタイ。

 

 

本家ガンズがリユニオン後の出囃子として使用していた“Looney Tunes Intro”が場内に流れ、ヴォーカルのNaxlさんを除くメンバーがステージに登場。

舞台袖に控えたNaxlさんがバンド紹介をがなり、「Suck on Guns Love Roses!!!」のシャウトを合図に猛烈な勢いでドラムを叩き始めるMadlerさん。

そこに絡んでくる印象的なギターリフとベースリフ。

オープニングナンバーは本家ガンズのデビューEP『Live?!*@ Like a Suicide』の冒頭を飾る疾走チューン“Reckless Life”。

この記念すべきライヴの開幕を告げるにふさわしい選曲だったのはないでしょうか。

 

立て続けに“Welcome To The Jungle”“It's So Easy”というハードロックの金字塔『Appetite For Destruction』冒頭の鉄板コンビネーションを繰り出し、頭3曲で完全に場の空気を掴む事に成功。

ここで早くもこの日最初のサプライズが。

なんとリズムギターのIzzilyさんがリードヴォーカルを務める“Dust N' Bones”を初披露。

この曲のために購入したというGaslashさんのトーキングモジュレーターも併せて初披露となりました。

“Dust N' Bones”は葬式で流して欲しいくらい好きな曲なので大感激ですよ。

Naxlさん、Izzilyさん、Gaslashさんによる「Dust n' Bones!!!」「That's alright!!!」のマイクシェアもバッチリ。

帰ってから気付いたのですが、“Welcome To The Jungle”~“It's So Easy”~“Dust N' Bones”の流れは、もしかしたら『Live Era』を意識していたのかな?と思いました。

まあ、実際には『Live Era』ではWTTJとISEの位置が逆なのですが、ガンラヴのメンバーにお会いする機会があったら訊いてみる事にいたしましょう。

 

“Dust N' Bones”の後は、会場をグルーヴィーに揺さぶる“You're Crazy”のスローバージョン。

『GNR Lies』収録のアコースティックバージョンではなく、『Live Era』などで聴けるようなバンドバージョンと言ったらおわかりになるでしょうか。

ガンラヴは途中でファストバージョンに切り替わる変速Crazyもレパートリーとしているのですが、この日は最後までスローで押し通しました。

そういえば、『Live Era』収録の同曲は初来日の東京公演からのテイクだと言われています。

あのスローバージョンを選択したのは初来日トリビュートだったのだろうか。

それは誰にもわからない。

 

歌い終わったNaxlさんがステージを去り、お色直し&チューニングタイムかと思いきや、残ったメンバーに「業務連絡!業務連絡でーす!」などと叫び出すGaslashさん。

すわ!ハプニング!?

メンバーがステージ上手に集まって何やら相談しているので、Naxlさんの喉に何かあったのかと心配していると、4人がかりで大きな物体を持ち上げてステージ中央へ。

客席から「ドリフの転換か!」という声が複数上がるあたりに年齢層の高さがうっすらと透けて見えますね。

ピンク色の3人掛けくらいの可愛らしいソファでした。

ガンズのステージにソファ。

その意図を察して驚愕いたしました。

 

 

Skin n' Bonesツアーの再現やー!

 

 

約2年半に渡って世界中を回った本家ガンズのUse Your Illusion tour。

東京ドームで撮影された公式ライヴビデオでもその様子が観られる通り、ホーン隊などを含めた大所帯によるスケールの大きいスタジアムロックで世界中を魅了しました。

しかし、その反動とも言うべきか、バンドとしての本来の姿に立ち返るべく、余計な装飾をすべて削ぎ落とし、メンバー6人だけで演奏を行うというコンセプトのツアーが立案されたのです。

それが93年のSkin n' Bonesツアーであり、ライヴ中盤に設けられたアコースティックタイムが見所となっています。

余談ですが、西新宿の某店では同ツアーの未発表プロショットDVDのリリースを予定しており、すでに店頭ではフライヤーなども配布されているようです。

本当に出たら世界中のガンズファンが大騒ぎする事態になるでしょうね…

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 (阿吽の呼吸でソファを運ぶメンバー)

 

話が脇道に逸れましたが、そのSkin n' Bonesツアーの再現が目の前で繰り広げられようとしている訳です。

自分たちで設置したソファにぎこちなく座るガンラヴメンバー。

「ガス子の部屋!」などというこれまた年齢層の高さを感じさせる野次が飛びます。

そこへ登場したのは開演前にDJを勤めていた音楽ライター増田勇一氏。

貴重なシーンを撮影しに来たのかと思いきや、そのままソファへ着席。

 

 

えええええええ!! 増田さんも歌うの!?

 

 

まったく状況が理解できないままのわたくしに追い打ちをかけるように聞き覚えのあるカウントが。

 

 ワン ツー スリー ワン ツー スリー

 

 

ぴゃあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!

 

 

You Ain't The First!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

ここは“Patience”あたりで来るだろうという予想の斜め上。

しかも、さっきの“Dust N' Bones”に続き、2曲目の初披露曲ですよ。

Skin n' Bonesツアー再現という演出だけでも胸熱なのに、選曲に対しても攻めの姿勢を崩さないのが凄い。

ジー感の濃厚な心地よいルーズな調べに酔いしれました。

増田勇一氏はBlind Melonのシャノン・フーン(R.I.P.)のパートを歌っていたように聴こえたがいかがでしょうか。

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トークショーではありません)

 

“You Ain't The First”が締めくくられると客席からは大きな拍手が。

地味な曲だけど意外と人気あるのだナーと嬉しい発見になりました。

続いて演奏された楽曲のイントロに再び驚愕。

そう。本家ガンズが未来永劫演奏しないであろう楽曲のひとつ“One In A Million”です。

黒人や移民、同性愛者に対する差別的な単語が歌詞中に登場するとして非難の的となった事はガンズファンならご存知でしょう。

ブラジル人家族と生活を共にし、フランク・フェラーという黒人ドラマーをメンバーに迎え、同性愛者として知られるミュージシャンとも共演経験のある現在のアクセルであれば、おそらくあのような歌詞は書かなかったと想像できます。

One In A Million”で歌われているのはそのような立場の人達に対する嫌悪ではなく、むしろアメリカの田舎町出身の白人男性としての自分の了見の狭さ、自分の権利や尊厳を脅かそうとする権力への反発、理想に向かって手を伸ばし続ける姿勢など等身大のアクセルを表現しただけなのではないかな、という気がするのはわたくしだけでしょうか。

いずれにしても、アクセルにとっては自分の書いた言葉に横っ面を叩かれるという(おそらく)初めての経験をした曲ですし、もうセットリストに入れる事はなさそうです。

凄くいい曲なんですけどね…。 

 

ワンマンライヴならではのレア曲2連発が終わり、Naxlさんが黒のアコギを手に取ります。

コードを刻みながら歌い出したのは“Dead Horse”。アクセルがやっていたのと同様にあまり流暢なギターではないところが素晴らしい。

練習し過ぎて「アクセルそんなに上手くないから!」とならない事を願います。

最後の弾き語りパートまでやり遂げたNaxlさんはGaslashさんとグータッチ。

幼馴染み同士のふたり、その絆を窺い知る事ができる良いシーンでした。

 

メンバーが力を合わせてソファを舞台袖へ撤収し、Skin n' Bonesコーナー終了。

さあ、お待ちかねのDuffyさんコーナーの始まりです。

Twitterでライヴの感想を検索していたところ、「MCが日本語でびっくりした」という方がいらっしゃいましたが、Duffyさんの毒蝮三太夫風MCはガンラヴライヴ名物でございます。

時間の関係などで「はいっ。そういった訳でございまして」という名調子が聞けない日は寂しくなります。

Izzilyさんのコードストロークで始まったのは、ジョニー・サンダースの“You Can't Put Your Arms Around A Memory”。サビ前まで歌ったところでThe Damnedの“New Rose”へ突入。名曲パンクチューンに場内も熱を帯びます。

今は本家ダフ・マッケイガンと同様に“New Rose”とMisfitsの“Attitude”の二択ですが、そのうちThe Stoogesの“Raw Power”も聴けるのでは?と思っているのはわたくしだけでしょうか。

 

ここから先は『Use Your Illusion』コーナー。

まずは本家ガンズが一度もライヴで演奏した事の無い“Get In The Ring”に場内が沸きます。

わたくしも初めてガンラヴ(当時はGunmen Showersというバンド名でした)を観た時、「えっ!?これ演っちゃう?」と驚愕いたしました。

挑発的なNaxlさんのヴォーカルが最高なので、それを観るためだけでもガンラヴのライヴに足を運ぶ価値はありますよ。

ラストの「Get in the ring!!! Get in the ring!!!」を一緒に叫びましょう。

 

続く曲は同じく『Use Your Illusion 2』からの“Pretty Tied Up”。

本家ガンズでは2001年の復活後もリユニオン後も演奏されていない楽曲ですが、ガンラヴだけでなく他のトリビュートバンドのライヴでも絶対に盛り上がる鉄板曲です。

“Bad Obsession”もそうですが、ガンズで演奏されないのはイジー色が強いせいでしょうか。

もしも今年の欧州ツアーにイジーが飛び入りするような事があれば、リユニオン後にガンズが演奏してこなかった曲も聴けるかもしれませんね。

期待は失望の母であるのは百も承知ですが、どうにかしてイジーとも関係修復を果たせたらいいなと願わずにはいられません。

 

ここまで触れていませんでしたが、ステージ上には初めからキーボードが設置されていました。

そこに座るのはタケちゃんマン風の王子衣装に身を包んだNaxlさん。

そう。大曲“November Rain”です。

生ピアノがある会場でしか演奏しない楽曲だと思っていましたが、キーボードを使ってでも演奏してくれたのは、このワンマンライヴに対する意気込みの表れなのではないでしょうか。

Naxlさんは「アクセルの音楽的な考え方を理解するにはピアノに挑戦する必要があった」という意味の事をインタビューで語っており、その意識の高さには本当に感服するばかり。

Naxlさんの爪の垢を煎じたものが売られていたら購入させていただきたい気持ちでいっぱいであります。

最後のコーダ部分まで完奏し、おそらくこの日最大の難関を見事に乗り切ったガンラヴ一同。

なかなか対バン形式のライヴでは時間的に演奏しずらい曲ではありますが、ガンズの代表曲のひとつでもありますし、何よりもNaxlさんのピアノを更に磨き上げるという意味でもどんどん披露していただきたい一曲ですね。

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 (王子Naxlさん)

 

『Use Your Illusion』パートを締めくくるのは、NaxlさんとDuffyさんのデュエットが聴ける隠れた名曲“So Fine”。

ダフ節が炸裂する一曲で、ダフのソロバンドLoadedでも頻繁に演奏されていました。

2013年にダフ率いるLoadedもここ渋谷duo MUSIC EXCHANGEで来日公演を行った事がありますが、同曲の「I owe a favor to a friend (友達に借りがあるんだ)」という歌詞を歌った後、客席を指差して「トーキョー、君達の事だよ」と言ってくれて、幸運にも最前列で観ていたわたくしが泣きそうなくらい感動したという思い出があります。

ダフのヴォーカル大好きなので、もしも今年はガンズがあまり活動しないのであれば、是非ともLoadedとして来日していただきたい。よろしくお願い申し上げます。

 

観客を焦らすように場内に響き渡るのはDuffyさんのベースリフ。

それに導かれるようにしてステージ中央に歩み出たNaxlさんが歌い始めたのはQueenの“Sail Away Sweet Sister”。そこから更にGrand Funk Railroadの大ヒット曲“Bad Time”へと繋がっていきます。

東京ドームのライヴビデオを観た事のある方なら、もう次の曲はおわかりでしょう。

そう。全米No.1ヒットシングルにして、世界一有名なギターリフのひとつ“Sweet Child O' MIne”です。

誰もが愛する名曲を持っているバンドは強いナーと思わせられるような盛り上がりぶり。

あのギターソロは“ギターソロの殿堂”があったら間違いなく殿堂入りでしょう。

 

アクセルのMC史上屈指のかっこよさを誇るThe Ritz '88のMC再現からの“Out Ta Get Me”はNaxlさんの十八番。

あの反抗的なMCを思春期に聴いたら道を踏み外す事間違いなしです。

 一家に1枚The Ritz '88の精神で啓蒙していきます。

ここから更に“Nightrain”で畳み掛け、我々の心も完全にnever to returnの境地へ。

普段は温厚なGaslashさんもワイルドにアウトロソロを弾き倒しており、「今までで一番キレてるガスさん」という評価も飛び出すほど。

 

『Appetite For Destruction』曲2連発に火照った場内をクールダウンさせるかのようなギターの調べはアリス・クーパーの“Only Women Bleed”。

その祈りにも似たギターメロディはそのまま“Knockin' On Heaven's Door”のイントロへ。

後半にはお馴染みの合唱パートがあり、Naxlさんの呼び掛けに対してオーディエンスが見事に応え、17曲という大ボリュームで本編終了。

 

即座にアンコールが要求され、再びステージに登場するメンバー達。

Duffyさんはガンズ公式サイトで販売されていた癌撲滅チャリティーのFuck Cancerティーシャーツを着用されていたのが印象的でした。

海外からのお取り寄せには躊躇してしまうわたくしですが、このチャリティーティーシャーツは「まあ、最悪届かなくてもチャリティーには貢献できるから」という精神で購入いたしました。

また販売される機会があればみなさまも是非。

 

Pink Floydの“Mother”(森進一さんの名曲“おふくろさん”の英訳カバーだと思っている方が多いようですが、まったく別の曲です)をイントロに据え、聴いた瞬間に誰もがそれとわかるあのGコードがかき鳴らされます。

ガンズのライヴにおける不動のラストナンバー“Paradise City”。

ファンにとっては、聴きたいけど聴きたくないという矛盾した気持ちを抱かされる二律背反的な一曲だと言えるでしょう。

Madlerさんがリズムインすると、客席からは自然発生的にゆったりとした手拍子が起こり、牧歌的な雰囲気が会場を支配します。

しかし、Naxlさんの吹くけたたましいホイッスルが空気を切り裂き、それを合図としてステージに投げ込まれる無数の女性用下着。

Gunmen Showers時代から引き継がれているガンラヴのライヴではお馴染みの光景です。

本家ガンズの紙吹雪ほど大掛かりな演出ではありませんが、女性用下着が宙を飛び交う光景もなかなか面白いものです。

自前の下着を準備する必要はありませんので、投げてみたい方は手ぶらで気軽にライヴ会場へお越しください。

 

“Paradise City”のエンディングパートでは、宴の最後にふさわしくオーディエンス全員躁状態のような盛り上がり。

動員的にも内容的にも大勝利。本当に見事でした。

最後にメンバー全員で挨拶して大団円…

 

と思いきや、メンバーは楽器を手放す様子もなく、そのまま次の曲へ雪崩込んでいきます。

しかも、この終盤 of 終盤に持ってきたのは

 

Perfect Crime!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

体力温存する気ゼロのスピードチューン。

こんな位置で演奏するような曲じゃないでしょうに。

でも、“Paradise City”で感じた終演感をチャラにするには、このくらいの激しい曲が必要だったのかもしれません。

こちらも残った力を振り絞って猛ヘドバンでそれに応えるしかないでしょう。

しかも、Naxlさんの声の凄まじい事と言ったらもう。

終演後のアフターパーティでご本人から聞いたところによると、Naxlさんが目指しているのは91年のインディアナ公演での“Perfect Crime”などで聴けるアクセルの声だそうです。

声帯の鳴らし方なども勉強しているそうで、昔と今とでは喉の使っている場所が違うとおっしゃっていました。

ピアノの件もそうですし、その鍛え上げられた身体を見れば一目瞭然ですが、自分の弱い部分に対して絶対負けない人なのだなあ、と心の底から感服した次第です。

 

そして、いよいよ本当に最後の瞬間がやってまいりました。

この記念すべきワンマンライヴの最後を飾るのは、『Appetite For Destruction』の最終曲“Rocket Queen”。

みんな大好き“Rocket Queen”ですよ。

ここで再びGaslashさんのトーキングモジュレーターが登場。

チューブが抜けているというハプニングもありましたが、気持ちの良い絶妙なギターを聴かせてくれました。

元々は“Dust N' Bones”のために購入したトーキングモジュレーター。

しかし、その一曲だけのために買うのはコスパが悪いという事で、“Rocket Queen”にも導入した、という裏話を某メンバーに教えてもらったというのは内緒です。

それにしてもこの日の“Rocket Queen”は本当に気持ちよかった。バンドの演奏がドンピシャでハマっていたような印象を受けました。

良いロケクイだね!

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(チューブを愛撫するガスさん)

 

 

 約2時間半。全21曲。

  ガンラヴ大勝利!

 

掛け値無しにそう言っていいライヴだったと思います。

Guns Love Rosesというトリビュートバンドが思い描くGuns N' Roses像、それを見事にステージ上に描ききったライヴだったのではないでしょうか。

演奏が完璧だったとは言いませんし、わたくしよりも冷静に観ていた方には更に多くのアラが見えていたのかもしれませんが、あのライヴを観た人の中で「ガンズに対する愛が感じられなかった」という感想を抱いた方はいなかったと確信しています。

ここ数年、トリビュートバンドが出演するイベントに足を運ぶ機会が増えましたが、「またあのバンド観たいナー」と思うのは、トリビュート対象への果てしない愛が感じられるバンドばかりです。

愛があれば大丈夫、などとは言いませんが、愛が無かったら何も大丈夫じゃねーよ、とだけは言っておきたい。

 

ガンラヴは本人達がインタビューで語っている通り、昔からの友人5人が集まって結成されたバンドである。

「アクセル役募集」などとメン募を出した訳でもないのに、友人5人が集まっただけで、本家ガンズの各メンバーに相当するキャラクターの持ち主が揃ってしまったというのは本当に奇跡なのではないだろうか。

AFD5(ファーストアルバムレコーディング時のメンバー)に大きな意味があるように、ガンラヴもこの5人でバンドをやっているという事に運命的なものを感じてしまう。

もちろんメンバーはステージを降りれば仕事や家庭のある普通のおじさん達。

個人練習やリハーサル、ライヴの準備などの時間をやりくりするのは並大抵の労力ではない事は容易に想像がつきます。

でも、Guns Love Rosesなんていうバンド名を名乗ってしまった以上、ガンズ愛を貫き通してもらないと困りますよ。

ヅラをかぶったおじさん達がステージ上で最高に輝いている光景をまた観に行かせていただきます。

 

 

なにこのブログ。

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