RIP PARTY

明けましておめでとうございます。

などと挨拶すると気がふれたと思われるような時期になりましたが、2015年最初の更新でございます。

生来の面倒くさがり体質のせいで長らく放置しておりましたが、なんとか更新にこぎつけることができました。

実は今回の内容は、10月頃に書こうと思っていたものの途中で力尽き、3ヶ月ほど下書きフォルダに眠っていたものなのです。

この程度の長さのもので力尽きるあたりからわたくしの根気の無さを察していただけると幸いであります。

ちなみに下書きフォルダにはKnotfestレポも同様に眠っておりまして、こちらも朽ち果てる前に陽の目を見せてあげたいな…などと思っておる次第です。

さらに恥を忍んで告白すると、年明けに「リハビリ代わり」と称して更新しようとしていたブログも下書きフォルダで死臭を放っており、これはもう面倒くさがりというよりも何かもっと重大な欠陥なのではないかと心配になっております。

2015年、わたくしは根気が欲しい。ただそれだけを願っております。

 

という訳でここからが本題。

今回はガンズブート紹介であります。

3か月前の下書きに手を加えつつやっていきましょう。

それっ。 

 

 

細々と運営しておりますが当ブログですが、おかげさまで2500アクセスを達成いたしました。(注:3か月前の実績。現在は4500アクセスを頂戴しました

本当にありがとうございます。

Googleなどの検索エンジンで「ガンズ ブート ブログ」というキーワードで一番最初とまでは言わないまでも、1ページ目に登場するようになる事を当面の目標としてやっていきたいと思います。(注:3か月前の話。さっき試しに検索してみたところ、5ページ以上めくっても影も形もありませんでした

はてなブログアクセス解析よると、今のところ「セックスドラッグ」という検索ワードで当ブログを訪れた方が一番多いようです。(注:3か月前のデータ。現在は「ギルビークラーク」がトップという信じがたい結果に

非常に不本意ではありますが、我が不徳の致すところとして甘受するしかないでしょう。

おそらく例のセイエスの人の事件が大いに関係しているのではないかと。

覚せい剤、ダメ、ゼッタイ。

 

 

 今回もどうでもいい話で文字数を費やしてしまいましたが、そろそろ本題に入りましょうか。

入らないとダメ、ゼッタイ。(注:まったく面白くないギャグですが、3ヶ月もブログを放置した自分に罰を与えるため、歯を食いしばって残しました。なんで書いたんだろう…

誰か楽しんで読んでくださっている方がいらっしゃるのかどうかも定かではありませんが、今宵も自己満足的にガンズのおブート紹介のコーナー。

今回取り上げる作品はこちら!

 

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みんな大好き『RIP PARTY』でございます!

1990年11月9日、Hollywood Palladiumという会場で撮影されたブートDVD。

おそらく関係者撮影と思われるオーディエンスショットでございます。

厳密に言えば「ガンズのブート」という範疇には入らないのかもしれませんが、西新宿の老舗某A店でもガンズコーナーで売られてるし、そんなに厳密にやらなくてもいいですよね。

このブート、通常のライヴではないイレギュラーな物なのですが、定番とまでは言わないまでも、意外とみんな持ってますよね。

もちろん「初めて知った!」という方もいらっしゃると思いますが、ガンズやその周辺のHM/HRバンドが好きなら絶対に興味を持つ一枚なのです。

いつものようにじっとりとねっとりと紹介していきましょう。

 

 

まず最初に言っておきますが、このブートはGuns N' Roses単体の公演を収録した物ではありません。

ジャケットに“GAK”とありますが、これがバンド名です。

名前を耳にした事がないのは当然、これはアメリカのHM/HR雑誌RIP MAGAZINEのパーティーで演奏するために結成された即席スーパーバンドの名前なんだそう。

その豪華すぎるメンバーは以下の通り。

 

W. Axl Rose (Guns N' Roses)

Slash(Guns N' Roses)

Duff McKagan (Guns N' Roses)

James Hetfield (Metallica)

Lars Ulrich (Metallica)

Kirk Hammett (Metallica)

Sebastian Bach (Skid Row)

 

どうですか。見るだけで脚が震えるような豪華メンバーでしょう。 

まさに当時のHM/HR界を代表するようなメンツ。

特にアクセルとジェイムズはのちに犬猿の仲となってしまうため、同じステージに立っている事自体が超貴重です。

GAKというバンド名の由来は正直よくわからないのですが、気になってネットで調べたところ、当時アクセルがセバスチャン・バック(以下、バズ)をGakと呼んで可愛がっていたので即席バンド名に頂戴した、などという書き込みを見つけました。

これが本当かどうかはわかりませんが、まあ「そういう説もある」という事で…。

バンド名の由来をご存知の方がいらっしゃいましたら是非教えてください。

 

それにしてもこのメンツって絶妙ですよね。

出席しなかったメンバーの立場が容易に想像できます。

 

 

【Guns N' Roses】

Izzy Stradlin 「面倒くさいから」

Steven Adler 「クビになったから」

 

Metallica

Jason Newsted 「いじめられているから」

 

Skid Row

バズ以外のメンバー 「俺たちBon Jovi派ですから」

 

 

こんなにわかりやすい理由があるでしょうか。

特にジェイソンは何も言わず抱きしめてやりたいです。

あんなに献身的なロックミュージシャンってなかなかいないのにね。

男は黙ってジェイソン・ニューステッド派。

 

 

出演したバンドのチョイスも実に秀逸。

翌1991年、シーンに大きなインパクトを与える事となるバンドばかりなのです。

大ヒットした1stアルバムに続く2ndアルバム『Slave To The Grind』をリリースし、HMバンドとして史上初のビルボートチャート初登場1位を記録する事なるSkid Row

大ヒットした前作『...and Justice For All』に続き、メタル界に燦然と輝く大金字塔『Metallica』(Black Album)でメインストリームを制覇したMetallica

2枚同時発売の『Use Your Illusion』がビルボードチャート1、2位を独占し、『Appetite For Destruction』で手にした名声を確固たるものとしたGuns N' Roses。

この3組が同じステージでお遊びバンドを組んで演奏するなどという事は翌年以降はまず無理だったでしょう。

また、この年のガンズはライヴ活動を行っておらず、スティーヴン・アドラーのラストライヴとなったFam Aidに出演したくらいなので、イベントとはいえ非常に貴重な映像であると言えます。

 

映像は会場後方から撮影されたオーディエンスショットで、肩車された女性客の後頭部に視界を遮られる事はありますが、画像に大きな乱れは無く、非常に良好な画質であると思います。

VHSで所有していた人であれば、その画質の良さに驚くはずです。買い直しても損は無いと断言できます。

残念ながら音質はイマイチで、音が割れる場面が多々あります。(バズの場合、その馬鹿デカい歌声のせいで余計に…)

しかしながら絶望的に悪い音質という訳ではないので、ブートDVDという事を考えれば十分に許容できるレベルです。

では、そろそろ内容の紹介に移りたいと思います。

 

 

1. You're Crazy

 

司会者の紹介に導かれ、ステージ上にGakのメンバーが登場。

Skid Rowのロゴ入り革ジャンを着たバズ。

ミッキーマウスのティーシャーツが可愛いスラッシュ。

Ramonesのティーシャーツを得意げに着込んだパンク野郎ダフ。

そして、まだ髪の毛があった頃のラーズ。

まずはこの4人で演奏をスタートさせます。

 

ガンズのYou're Crazyをバズがあの声でガナリまくります。

もちろんアペタイトバージョンです。

イントロでマイクをブン回しながら、獅子舞ヘドバンの如く頭を振るバズのかっこよさに婦女子のみなさまはもう辛抱たまらんでしょう。

バズは翌年もガンズのカナダ公演に飛び入りしてこの曲を歌っています。

エネルギーの塊のような彼にピッタリな一曲だと思います。

 

翌年リリースの『Metallica』でヘヴィグルーヴ路線へ転向するとはいえ、当時バリバリのスラッシュメタルドラマーだったラーズ。

ガンズナンバーの中ではもっとも彼にマッチした選曲だったのではないでしょうか。

まだ当時はふさふさだった髪の毛を振り乱して叩いております。

 

 

2. For Whom The Bell Tolls

 

続いて同じメンバーで演奏されるのはMetallicaのヘヴィナンバー。

イントロで繰り返されるフレーズをたどたどしく演奏するスラッシュが実に微笑ましい。

こういうのを聴くとスラッシュはメタルの人じゃないんだナーと思います。

「俺のお気に入りの漫画のキャラクターはMetallicaだよ」と発言している事からもわかる通り、スラッシュがMetallicaの音楽を気に入っているのは明らかなのですが、演奏するとなるとまた別の話なんでしょうね。

悪戦苦闘するスラッシュを観たい方は購入するべきだと断言しておきます。

 

 

3. Piece Of Me

 

2曲を熱唱したバズの紹介で、ステージ後方から素肌にライダースジャケットを羽織っただけのこの世のものとは思えない美しい生物が登場。

そう。アクセル・ローズです。

1989年からライヴの本数が少なかったせいか、1991年のRock In Rioなどと比較するとすこーし輪郭が大きいかなという印象ですが、その見事に割れた腹筋は婦女子のみなさまを腰砕けにするには十分でしょう。

アクセルが歌うのはSkid RowのPiece Of Me。

出てきた時には笑顔だったアクセルですが、演奏が始まると完全に本気モードへ。

ラーズがドラムを叩き始めた途端、嘘みたいにキリッとなる表情に注目です。

ステージアクションも「あなたの持ち歌ですか?」と言いたくなるほどキマっており、これはこの時だけではもったいないナーというのが正直な感想。

 

 

4. Hair Of The Dog

 

ステージ上には再びバズが登場。アクセルと合流します。

バンドはストーンズのHonky Tonk Womenを演奏し始めますが、これは軽くジャムっただけで終了し、のちにガンズのカバーアルバム『The Spaghetti Incident?』に収録されるNazarethのHair Of The Dogへ。

ちなみに同曲はガンズの1988年5月23日カナダ公演でも披露されており、音源も残っているので興味のある方は探してみてはいかがでしょうか。(Youtubeでは見つかりませんでした…)

ガンズが演奏した1988年のライヴバージョンはえらく短かったと記憶しているのですが、この日は後半を拡張してアクセルとバズの掛け合いへ。

世界広しと言えども「サノバビッチ」などという不穏当な言葉で掛け合いをするのが似合うのはごく少数でしょう。

馬鹿だナーと苦笑しつつも見入ってしまいます。

そしてなによりもアクセル・ローズとセバスチャン・バックという美形ヴォーカリスト2大巨塔の共演が観れるわけですから、これは婦女子のみなさまはもう辛抱たまらんでしょう。

黄色い声援を送りながらご鑑賞ください。

 

 

5. Whiplash 

 

アクセルが客席にガッツポーズを見せながら退場すると、バズがMetallicaのジェイムズとカークを呼び込み、これでGAK全員が登場したことになります。

そしてバズの「もう一曲聴きたいか?」という煽りの後、Metallicaの高速スラッシュチューンWhiplashへ突入。

これもいかにもバズが好きそうな曲で、激しくヘドバンしながらガナリまくり。

しかし、曲をしっかり把握していないようで途中から雲行きが怪しくなってきます。

たまらずジェイムズが助け舟を出そうとしますが、軌道修正することができず、曲は尻切れトンボのような形で無残に終了。

 

これが本当のライヴだったらプロとして笑い事では済まされないところですが、パーティーの余興ということもあり、バズも「OH MY GOD!!!」と苦笑いするのみ。

他のメンバーたちも「はいはい。お仕事終わり。酒でも飲むべ」といった感じで、場の雰囲気は完全にお開きムード。

最後はアクセルがマイクを握り、ジェイムズを指さしながら「俺たちコイツ(ジェイムズ)に言ったんだぜ。“誰もその曲知らねえよ”って」とジョークでその場を収めようとします。

のちに犬猿の仲として知られるようになるアクセルとジェイムズですので、これは非常に貴重なひとコマと言えるのではないでしょうか。

 

バズの大チョンボに対してアクセルとジェイムズが上手くオチをつけて終了

…と思いきや、ひとりだけ収まらない男が。

えらく興奮したラーズがマイクを掴んで、「もう1回だ!もう1回いいだろ?」と観客に猛アピールし、そのあまりの剣幕にWhiplashを再度演奏することに。

この時の「マジかよ…。もういいじゃん」と言いたげな表情のバズには同情の念を禁じえません。

熱心なMetallicaファンの方には申し訳ありませんが、思わず「うわ…ラーズうざくね?」と呻いてしまうシーンであります。

 

そんなバズの気持ちを知ってか知らずか「今度は俺が歌うぜ!」と宣言するジェイムズ。

ご本人が歌ってしまうというのは反則な気がしなくもないですが、当然ながら演奏はバッチリ。

これならお客さんもラーズも大満足でしょう。

なにもすることのないアクセルはステージダイヴを敢行!

現在からは考えられませんが、91年頃まではステージダイヴを何度もやってるんですよね。

アクセルを受け止めるなんて体験をした方が非常にうらやましい…。

まあ、今のアクセルが飛んできたら死人が出る可能性がありますが…。

 

以上、全5曲という短いライヴですが、ガンズファンなら絶対に満足できる1枚だと思います。

1990年のライヴというだけでも貴重ですし、特にPiece Of MeやHair Of The Dogを歌うアクセルはこの映像でしか観れません。

隠れた定番タイトル『RIP PARTY』、是非ともご鑑賞ください。

ちなみにボーナスとしてSkid RowのTV出演時の映像が何種類か収録されております。

 

私事ですが、先日ガンズのブートリストを作成いたしました。

トレード希望の方などいらっしゃいましたら、ご連絡くださればリストを送付させていただきます。

よろしくお願いいたします。

俺はたしかにスラッシュに会った

どうも。僕です。

愛とはなにか。

日々それだけを考えております。

 

さて、前回アップしたガンズ祭についての記事ですが、なんと(有)石井商会さんでキーボードを担当されたふともも杏奈さんがコメントを付けてくださいました。

こんなに嬉しいことが他にあるでしょうか。

コメントが付いたことを知らせるメールを見たのはちょうどお昼休憩の時間中だったのですが、あまりにもテンションが上がってしまい、衝動的に台風一過の路上へと飛び出し、そのまま助走をつけてきりもみ状に宙を舞い、太陽の光を反射してキラキラと輝く水たまりに盛大な水しぶきを上げて着水いたしました。

午後の業務に若干の支障を来たす結果となりましたが、ふともも杏奈さんにコメントをいただけたという事実の前ではごくごく些細な出来事でしかありません。

また、自宅に帰ってからも興奮冷めやらず、一升瓶を持って深夜の墓地へ趣き、ブログをやっていて本当に良かったと先祖の墓前へ報告いたしました。

 

 

そんなガンズ愛沸騰中の今日この頃ですが、その煮えたぎったガンズ愛を間歇泉のように吹き上げるイベントに行ってまいりました。

記憶が薄れないうちに記録として残しておきたくパソコンに向かっている次第。

が、極度の緊張でそもそも記憶が曖昧な箇所も多々あり。

とにかく生涯忘れられない夜にズームインっ!!

 

 

去る9月中旬、突如として発表されたスラッシュのプロモーション来日。

『Slash Meets Gibson Brands Showroom TOKYO』と題されたイベントで、抽選で招待されたファンと交流するとのこと。

日本ツアーじゃないのかヨー!と若干落胆したのも事実。

もちろん、新作『World On Fire』(ファンなら絶対に気に入る快作)がリリースされたばかりなのでタイミング的には不自然ではないのだけれど、来日するならライヴ をやりに来るのであろうと勝手に思っていたし、なによりも1stソロ作でプロモ来日した時の“つるの祭り”で当のスラッシュ本人が痛い目に遭っているので(前々回ブログ『苦悩するスラッシュ』参照のこと)、同じようなイベントでは絶対に来ないと思っておりました。

 

前回のつるの祭りが150組300名だったのに対し、今回のイベントは20名という超少人数制。

ミート&グリートが予定されているため、20名くらいじゃないと全員をさばききれないという事情があるのでしょうが、これはもう当たる気がしません。

しかも、応募条件は

 

 1. 八重洲ギブソンショールーム店頭へ出向いて専用応募用紙に記入する

 2. Twitterで専用ハッシュタグを使用して「スラッシュへの質問をツイートする」

 

という二通りの方法のみ。

アルバムに付いていた応募券をハガキに貼っつけて送るだけだったつるの祭りと違い、今回はさらに能動的に行動しなければスラッシュに会えない訳であります。

うむむ…これは実にハードルが高い。

 

ギター弾きではないわたくしはTwitterでの応募一本に絞った訳なのだけれど、スラッシュへの質問というのが非常に難しい。

だって、本当にスラッシュに訊いてみたい事柄というのは

 

・アクセルと仲直りしたいですか

・本当はVelvet Revolverを自然消滅させたいと思ってますよね

・自分側だと思っていたダフがアクセルと共演してムカついてますよね

 

というようなご本人に面と向かって訊くのがはばかられるような物ばかり。

こんなのをせっせとツイートし続けたところで当選する確率は皆無でしょう。

招待する側の立場になって考えてみれば、こんな危なそうな質問をする輩は会場に一歩たりとも入れたくない訳です。

だもんで、こういう当たり障りのある質問をすべて除外するところから始めました。

かといって「好きな日本食は?」だの「新作で一番好きな曲は?」だのといった当たり障りの無さすぎる質問も主催者の目には留まらないでしょう。

必要なのは「ちょっとひねってあるけど、スラッシュの機嫌を損ねない質問」なのです。

これが本当に難しかった。

自分の中の基準をクリアしたと思える質問をいくつかツイートしたのだけれど、当選する自信はほとんど無く、本当にダメ元のような気持ちでした。

唯一少しだけ自信があったのは

 

「誰もが知っているような有名バンドから加入のオファーを受けたことがありますか?」

 

という質問。

とあるフォロワーさんからも「いい質問!」と褒めていただいたので、もしも自分に勝機があるとしたらコレだけだと思っておりました。

ちなみに当たり障りのある質問は「スラッシュへのエア質問」というハッシュタグを作成し、そちらで雨あられの如くツイートを垂れ流しました。

そんなハッシュタグを使っていることが主催者にバレたら命取りになりそうですが、湧き出る危険な質問を胸の中だけに留めておけなかったのです。

 

スラッシュとギブソン製品をこよなく愛する人達が当選するんだろうナー、と半ばあきらめつつも、念のためにイベント当日の休みを申請した上で当選発表待機。

落選した折には会場外で音漏れを聴く予定まで立てておりました。(某フォロワーさんからは「トークイベントの音漏れww」と嘲笑されましたが、心の耳を研ぎ澄ましてスラッシュの声をキャッチする算段だった)

そして迎えた当選発表日。

 

 

来てました。

なにが。

Gibson JapanからのDMが。

 

 

震える手でDMを開くと…

「この度ご応募頂きましたスラッシュミートアンドグリートに当選されましたのでお知らせ致します」云々。

当選されました…ので…!?

 

 

俺、スラッシュに会える!?

 

 

もうその場で卒倒しました。

今まで何万回と聴いてきたGuns N' Rosesの楽曲。

そのギターを弾いている張本人に会えるなんてまさに夢以外のなにものでもありません。

なにかの間違いではなかろうかとスマホの画面を指で強くこすったり、ベンジンを染みこませた柔らかい布で優しく拭いてみたりしましたが、Gibson Japanからのメールが消えることはありませんでした。

 

どうやらスラッシュに会えることは確定した模様。

英語がまったくしゃべれないわたくしがどのようにスラッシュとミートアンドグリートするのかという不安はありますが、最大の懸案事項はやはり前回の“つるの祭り”のようなファンの期待と主催者側の思惑が1ミリたりともリンクしないような糞イベントになってしまうのではないかということ。

一度ならず二度までもそんな粗相があったら二度と来日してくれないかもしれません。

具体的に言えば、ロックスターの前で蝉のモノマネなぞされても誰も喜ばない訳であります。

有吉がつるの剛士とセミの鳴き声のモノマネ対決www - YouTube

 

 

期待と不安の入り混じる日々。

つるの祭りアゲインだったら僕の脆弱な精神は再び現世へ戻って来ることはないでしょう。

幸いなことに同じように当選したフォロワーさんが2名ほどいらっしゃることが判明しましたが、残念ながら彼らはつるの祭りの恐ろしさを知りません。

あの悲劇は二度と起こしてはいけない。

もしもステージにつるのが登場した場合、スラッシュがその存在に気付くよりも早く飛びかかり、つるのもろとも海の藻屑となる覚悟です。

 

ノーモアつるの ノーモア蝉

 

その言葉だけを内に秘め、出入りへ向かうヒットマンのような心持ちでイベント当日を待ち続けました。

これほどの緊張感を持って臨まなければならないイベントが他にあるでしょうか。

わたくしは寡聞にしてそれを知りません。

 

 

そんな緊張感の中で迎えたイベント当日。

その前日に大型の台風18号が日本列島を直撃し、大きな被害を出したばかり。

主催者からは中止のメールなどは来ていないもののスラッシュのTwitterオフィシャルアカウントを何度確認しても「日本に着いたぜ!」という更新が無いままで、これはもしやイベント中止かと気を揉みました。

が、尋常ではない情報収集力を持つTwitterのフォロワーさんにより「スラッシュがInstagramで『日本のおもちゃは最高だぜ!』とか言ってる!」という希望の光がもたらされ、どうやらスラッシュが日本に入国しているらしいことが判明。

来てるなら来てるって言って欲しいナー。

 

 

ほぼ確実に会えることが確定した途端、極度の緊張が襲って来ました。

ほんの数日前、目黒鹿鳴館でのGuns N' Roses祭で5人ものスラッシュを目撃したにもかかわらず、やはり本物に会えるとなると震えるほど緊張してしまうのです。

会場に向かう道中でも緊張は時間を追うごとに高まるばかり。

これがわたくしを騙すための壮大なドッキリなのではないか、ドッキリならドッキリでもいいのではないか、などと荒唐無稽な考えまで浮かんでくる始末。

自他ともに認める極度の人見知りのわたくし。

長年のヒーローとはいえ、初対面(ライヴは観たことある)の外人に会うなんていうのは、それはもうとてつもなくハードルが高いことなのです。

よくぞ生きて帰ってきたと褒めていただきたい。

 

 

会いたいけど会いたくない。

そんなアンビバレンスな感情を抱えたまま、会場となる東京駅へ到着。

そこでラスベガス駐留を観に行くほどの熱狂的ガンズファンにして超美人メタラーのまゆさんと合流いたしました。

ミュージシャン側から「一緒に写真を撮ってくれませんか?」と記念撮影を乞われたという驚愕エピソードを持つまゆさん。

今宵もスラッシュを骨抜きにしてしまうことは確実でしょう。

じょのさん(日本一のダフファン)がOzzfest会場で「なんでまゆさんは俺の嫁じゃないんだ!」と荒れ狂うのも納得。(※ じょのさんは成人女性です)

 

 

開場時間の15分ほど前に会場であるGibson Brands Showroom Tokyoへ到着。

会場前でガンズのトリビュートバンドGunmen Showersでスラッシュ役を務めるガスラッシュさんとスラッシュの大ファンであるなおさんにご挨拶。

ガスさんは数日前に開催されたガンズ祭りで今回の当選を喜び合ったばかりですが、Twitterでは相互フォローとはいえなおさんとは初めまして。

自他ともに認める人見知りとしては緊張する瞬間であります。

 

ちなみにガスさんはTwitterでの応募ではなく、ショールームまでわざわざ足を運んで応募したそうです。

しかも質問を書き連ねたA4用紙を2枚提出したとのこと。

当選してしかるべきその熱意に敬礼です。

応募の際は娘さんを連れて行ったそうなのですが、いざ当選したことを娘さんに報告しても「当たるわけない」と本気にしてくれなかったとか。

「本当に当たったんだって!ほら!」とGibson Japanからのメールを見せた途端、娘さん号泣。

スラッシュを愛する父親を愛する娘。

ガスさん、スラッシュに会う前からこんないい話で俺を泣かさんでください…。

 

 

そんな心温まる話を聞かせていただいているうちに開場時刻に。

いよいよ入場開始であります。

受付を済ませイベント会場である2階に上がると、なんと用意された席がまさかの最前列。

ものすごく嬉しい半面、イベントの様子はニコニコ動画で生中継されることになっており、俺のまぬけ面がお茶の間に生中継されたら嫌だナーなどとネガティヴなことばかり考えておりました。

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さえぎる物のない最前列。この近さでスラッシュを見れるかと思うと…。

 

 

始まるまで手持ち無沙汰なので、会場内を少し観察してみると…

ステージ上にセッティングされた2本のギターとアンプ。

もしや今回は演奏があるのでしょうか。

マイルスが来ていないので演奏するとすればインスト曲?

それにしてもギターが2本あるのが気になります。

1本はスラッシュだろ。

もう1本は…

 

つるの!!!!!

 

つるの祭りのトラウマがフラッシュバックして気絶しそうになりましたが、なんとか気を取り直して会場内の観察を続行します。

ギターとアンプの隣りには3脚の椅子が。

ひとつはスラッシュだろ。

ひとつは通訳だろ。

もうひとつは…

 

つるの!!!!!

 

もうつるのが出て来るのは火を見るより明らかな状況が出来上がっており、これはもうわたくしが捨て石となり、つるのもろとも海の藻屑と化すしかないでしょう。

取り急ぎ手元のスマホを上手に操作して「先立つ不幸をお許しください」と親へメールを送信いたしました。

スラッシュとミートアンドグリートできないのは心残りですが、そもそも『No More War, No More つるの祭り』の精神で参加したイベントです。

スラッシュの心を守れないでなにが『No More つるの祭り』でしょうか。

心は完全にターミネーター2のラストシーンでございました。

 

 

人知れず死を覚悟していると、ステージ上にひとりの女性が登場。

土屋アンナ!?

そういえばアルバムにダフ&マットおじさんを参加させたりしてるもんナー…などと納得しましたが、土屋アンナさんではなくトムセン陽子さんという方だそうです。

ご自身もGibsonユーザーとのことで、まさにこのイベントにうってつけの人選。 

余談ですが、スラッシュ通訳を務めた女性も現役ギタリストだそうです。

 

 

トムセン陽子さんから会場であるGibson Brand Showroom TOKYOの説明などが行われた後、「さっそくお呼びしましょう!」と本日の主役を呼び込みます。

会場左手後方から現れたのは…

 

スラッシュ!!!!!!

 

もじゃもじゃヘアーを押さえつけるシルクハットにサングラス、そして黒の革パン。

どこからどう見てもあのスラッシュです。

スラッシュに向かって「Welcome to Tokyo!!!」と声を掛けるガスさん。

スラッシュとスラッシュのご対面であります。

ニコニコ動画の生中継もすでにスタートしているようで、会場に設置されたモニターに無数のコメントが乱舞しておりました。

この時点ではステージ上にスラッシュ、通訳、トムセン陽子さんの3人のみ。

つるのは後半の隠し玉か?

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(写真:つるの祭りの悪夢を忘れたかのように再びイベントに出席したスラッシュ)

 

 

まずはトムセン陽子さんがスラッシュに色々と話を訊くコーナー。

新作『World On Fire』のことや新しいシグネチャーモデルのことなど。

 

トムセンさん「新作のレコーディングでは20本ほどギターを使ったとお聞きしましたが…」

スラッシュ「ノー!」

会場「(爆笑)」

 

トムセンさん「スラッシュモデルのシグネチャーギターは今まで何本くらい発売されているんでしょうか?」

スラッシュ「うーん……20本くらいかな…?」

トムセンさん「じゃあ、新作ではその20本のギターをとっかえひっかえ…」

スラッシュ「ノー!」

会場「(爆笑)」

 

前回のつるの祭りとは違い、芸能界的なノリが皆無なイベントで、スラッシュの居心地も悪くなさそう。

そんなスラッシュをさらにご機嫌にすべく、特注のシルクハットを贈呈するというサプライズが。

皇室御用達の帽子ブランドが着物の生地を使用して作成したシルクハット。

おそらくとてつもなく良い仕立ての帽子なんだと思うのだけれど、スラッシュのリアクションはいまいち。

結局一度もかぶらないまま再び箱の中へ。

あまりにもかたくなにかぶらないので、シルクハットを外せない事情があるのかと邪推してしまいました。

でも、スラッシュへのプレゼントって難しいですよね。

なにをあげたら喜んでもらえるのか…。

ストレートヘアーが作れるアイロンのコテでしょうか…。

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(写真:微妙なテンションでシルクハットを見つめるスラッシュ)

 

そしていよいよファンからの質問コーナーへ。

結論から言えば幸か不幸かわたくしの質問が採用されることはなかったのですが、どの質問に対しても真摯に答えるスラッシュの姿が印象的でした。

 

Q. 日本のアーティストで気に入っている人はいますか?

A. LoudnessにB'zのギタリスト…それにE・Z・Oだな。

 (通訳がE・Z・Oを知らず、バンド名を聞き直す)

 E・Z・Oだよ。誰かE・Z・Oを覚えてるかい?

 (すぐさま「I remember!!!」と叫ぶガスさんの反射神経に感服)

 

Q. わたしはギターを始めたばかりなのですが、スラッシュみたいに弾けるようになるために良い練習法があったら教えてください。

A. とにかく自分に100%コミットすることだね。「これを弾けるようにする!」と決めたら弾けるようになるまでやるんだよ。1日じゃ完璧にならないかもしれないけど、とにかく自分との約束を守るんだ。 

 

 

最初の質問では「なんでE・Z・O?」と思いましたが、すぐに彼らがガンズのオープニングアクトを務めていたことを思い出しました。

ガンズのオープニングを務めた日本のバンドがいたなんて誇らしいですよね。

それを今でもスラッシュが覚えていたことも嬉しかったです。

2番目の質問は正確には答えを記憶していないのですが、大意としてはそんな感じでした。

スラッシュは「セックス、ドラッグ、ロックンロール」のイメージにまみれたバンドの一員として世に出てきたわけですが、ギターについてはこんなに真摯な姿勢で取り組んでいたのだと感動しました。

質問したのは女の子だったのですが、このスラッシュの言葉を胸に練習に励みんでいいギタリストになって欲しいですね。

 

 

イベントも終盤に近づいたところで、スラッシュから来年2月の来日公演がアナウンスされ、会場のテンションが一気に沸騰。

まさかスラッシュ本人の口から来日を聞けるとは思っていませんでした。

2月はモトリーやFaith No Moreなどを観に行く予定なので、どうかそれらの日程とかぶらないことを祈るばかりです。

(後日、来日公演は東京×2、名古屋、大阪の全4公演だということが判明。あとは日程がわかれば…)

 

最後はマスコミ向けのフォトセッションでイベント終了。

ここではギターを持ったスラッシュを撮影できるということで、みんな写真を撮りまくり。

こういうマスコミらしい写真撮影の場面に立ち会うのは初めてだったので面白かったです。

スラッシュに日本語で「目線くださーい!」とか言ってるカメラマンさんがいたけど、外タレの撮影はそうやって呼びかけるのが普通なのでしょうか。

それにしてもギターを持ったスラッシュはやはり絵になりますね。

残念ながら演奏は聴けなかったけれども、ギターを手にしたスラッシュの姿を見れただけでも大満足。

なにしろつるの祭りではギターを持ったのはつるのだけでしたからね。

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 (写真:シャツはダサいがギターは似合うスラッシュ)

 

 

フォトセッションも終わり、スラッシュは一旦退場。

ここからはいよいよミートアンドグリートとなります。

会場となる1階へ移動し、あらかじめ決められた番号ごとに4人ひと組のグループとなりスラッシュと記念撮影する段取りです。

「選ばれし者の恍惚と不安と二つ我にあり」と言ったのは前田日明だったでしょうか。

まさにそのような心境で待っていると、ついにスラッシュがミートアンドグリート会場へ降臨。

もう泣いても笑ってもミートアンドグリートするしかありません。

 

トップバッターはGunmen Showersガスラッシュさん。

これはもう運命でしょう。

Gunmen Showersのティーシャーツをプレゼントしたそうなので、いつかスラッシュがガンシャさんのティーシャーツを着た写真を見れるかもしれません。

来年の来日公演で着てくれたら、たぶん客席で号泣してしまうでしょう。

スラッシュのライヴ中においおい泣いている男がいたらガスラッシュさんかわたくしのどちらかだと思われます。 

今回のイベント、ガスラッシュさんがスラッシュに会えたことが本当に嬉しい。

トリビュートバンドは世界中に数あれど、そのトリビュート対象にああやって会えることって少ないと思うし、それがロックの歴史に残るような超大物バンドのメンバーだったらなおさらすごいことだよね。

子供のように喜んでいるガスラッシュさん見ているだけでも幸せになれました。

 

ガスラッシュさん組の記念撮影が終わり、ついにわたくしのグループの番がやってまいりました。

この時点で完全に頭は真っ白。

とりあえず握手だけはしようと思い、「ナイストゥミーチュー」などと常套句を口走りつつ接近すると、笑顔でガッチリと握手してくれました。

とてつもなく分厚い手。そしてとてつもなく力強い握手。

こんなに分厚い手を握ったのは生まれて初めてでした。

「ああ、これがアクセルを何度も触った手何万回と聴いたガンズのあのフレーズを弾いた手に触れているんだ」と思うと本当に泣きそうになりましたが、そこは気遣いのできる日本人。

そこそこで握手を切り上げ、後ろで待っている方へ順番を譲りました。

 

グループ全員挨拶を済ませたところで記念撮影。

図々しくもスラッシュの横をキープさせていただきました。

後日Gibson Japanさんから送られた来た写真を見ると…

 

スラッシュの手が俺の肩にっ!!

 

この写真は永遠の宝物でございます。

でも、手が置かれたことを現場で気付かなかったということは、極度に緊張していたかスラッシュが相当ふんわりと置いたかのどちらかですよね。

個人的には後者だと思っております。

そりゃあ仕事とはいえ野郎の肩に手なんて回したくないでしょう。

 

記念撮影後、お手紙とプレゼントを渡してミートアンドグリート終了。

わたくしの英語力ではロクに話すこともできないだろうと思い、あらかじめ手紙を書いて持参していたのです。

手紙だけではアレだったので、スラッシュが普段聴かないであろう日本のバンドのCDを一緒に入れておきました。

聴いてくれるかどうかわかりませんが、聴いて気に入ってくれたら嬉しい。

ちなみにプレゼントしたのはこのバンドのCD。

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伝説のバンド村八分でございます。

本当は音源を貼ろうと思ったのですが、Youtubeではあらかた削除されているようなのでジャケット画像だけ。

『水たまり』という曲の歌詞が戦慄するほど素晴らしいので、興味がある方は是非聴いてみてください。

 

 日が暮れるまで
 夕焼け見てた
 ぼろぐつはいて眺めてた
 がきの頃を思い出して

 しゃぼん玉 吹いてきえた
 吹かれてすぐ音一つ
 おちる下に 水たまり

 風に吹かれて水たまり
 風に吹かれて吹きだまり
 おちる下に水たまり

 

 

話題をミートアンドグリートに戻しましょうか。

最高潮に緊張したまま自分の番が終わり、すでに記念撮影を終えたガスラッシュさんと合流。

終わった瞬間に一気に気が楽になりました。

予防接種を終えた学童の気持ちと言えばお分かりになりますでしょうか。

余裕しゃくしゃくで他のグループの様子を眺めておったのですが、とあるグループでのスラッシュの態度が明らかにおかしい。

他のグループよりもひときわ丁寧に対応している様子。

よくよく見たらまゆさんのグループでございました。

しかもまゆさんのグループは全員女性。

あとで出来上がった写真を見たら、デレデレのスラッシュが写っておりました。

気持ちはわかるので何も言わないでおきましょうか。

 

こちらがミートアンドグリートでもらったサイン入り写真。

本当はChinese Democracyにサインを入れてもらいたかったのですが、持参した品にはサインをしないというので仕方ありません。

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これでアクセルを除くガンズのオリジナルメンバー全員のサインが我が家にそろったことになります。

アクセルにサインをもらうという場面がまったく想像できないのですが、次の来日は空港まで行って張り込みをしようと考えております。

全部そろったら神龍を呼び出しましょうかね。

 

 

全グループとのミートアンドグリートが終了し、スラッシュは歓声と拍手の中を颯爽と退場。

我々も会場から外へと出されます。

会場外で興奮さめやらず感想などを述べ合っていると、再びショールーム内にスラッシュが登場。

どうやら壁にサインをしている模様。

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遠目からのショットなのでわかりづらいと思いますが、スラッシュのトレードマークである例の髑髏もちゃんと書き込んでいました。

普段のサイン時にお願いすると「時間かかるから描きたくないんだよなあ」と嫌がられるそうです。

たしかにあれを毎回描いてたらキリがないよね…。

 

壁にサインを入れたスラッシュはスタッフと記念撮影などをした後に再び退場。

おそらくこれから会場を後にするのでしょう。 

さっき会ったばかりだけど、やっぱり出待ちは別腹!

ということで裏口で待機することに。

20人に満たないくらいの人数だったので、もしかしたら全員に対応してくれるのではないかと甘い期待を抱きましたが、スラッシュはさっさと車に乗り込んで会場を後にしてしまいました。

夜の街に繰り出すのか疲れているのか…。

 

出待ちに失敗し、ひどく落胆する一同。

ひとり、またひとりと帰宅していきます。

しかし、我々にはまだ希望の光がありました。

そう。Gunmen Showersギタリスト、ガスラッシュさんの存在であります。

このまま手ぶらで帰りたくないという熱心なファンの方がガスラッシュさんとの記念撮影を熱望。

自前のシルクハットをかぶり、サングラスまで装着して記念撮影の応じるガスラッシュさん。

なんていい人なんでしょうか。

2014年10月7日、ガスラッシュさんがスラッシュの代役となった日として語り継いでいきましょう。

 

 

あのスラッシュと会ったことによって昂ぶってしまった気持ちを抑えられず、有志数名で近くの居酒屋へ突撃。

そこで飲んだビールの美味いこと美味いこと。

ロック好きの方とロックを肴に飲むお酒はなんであんなに美味しいんでしょうか。

ガスラッシュさんのガンズ愛、バンド愛あふれるお話を聞いていたら、なんだか自分までバンドをやりたくなってしまいました。

お話を聞いていると、今後のガンシャはますます面白いバンドになりそうだと期待が高まる一方。

しかし、そこそこの客入りの居酒屋で「ガンシャ」という単語を大声で連呼するグループはさぞかし異彩を放っていたのではないかということに思い至ったのは翌日の話。

我々は怪しいグループではございませんのであしからず。

 

 

えー。1万文字を超えるブログとなってしまいましたが、このイベントを通じて僕が言いたいことはですね…

 

 

Where's Tsuruno?

 

 

結局出てこなかったん。

 

Guns N' Roses祭

来てますね。

なにが。

台風が。

 

毎回書き出しに困っておりまして、前回と同じ手法を採用してみました。

なんのひねりもない男でございます。

台風でスラッシュが来日できなくなると非常に困りますので、どうにか空の便に影響が無いような方向で手打ちにできないか考えております。

台風、ダメ、ゼッタイ。

 

 

こんな愚にもつかないブログを書いて人生を浪費しているわたくしですが、いま猛烈な首の痛みと格闘しております。

泣きながら七転八倒し、「疼痛コントロール!疼痛コントロール!」などと喚き散らしている有様であります。

 

それはなぜか?

 

それは昨日10月4日、Guns N' Roses祭なる宴に参加して来たからであります。

会場はかの有名な目黒鹿鳴館

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ガンズのトリビュートバンドが5組も出演する一大イベント。

これはもう喜び勇んで観に行かせていただくしかないでしょう。

観たことがあるのはTwitter等でもお世話になっているGunmen Showersさんだけですが、他のバンドもガンズナンバーだけを演奏する訳ですから、これが楽しめないはずがないので、期待に胸膨らませて会場へ向かいました。

 

ガンズ関連のライヴではほぼ100%相棒になってくれるくりこさんと目黒駅で合流。

人見知りかつ方向音痴のふたりなのでお約束のように道に迷ったりしましたが、地図を頼りになんとか会場へ。

ちなみにくりこさんも当ブログを読んでくださっており、「ブログで自分を登場させる時は、もっと人格者であるように記述するように」という半ば恫喝に近いような要求をされましたが、ブログに嘘偽りを書きたくないので丁重にお断りいたしました。

真実を追求するブログ『セックス、ドラッグ、うがい、手洗い、ロックンロール』を今後ともご愛顧くださいませ。

 

会場前にいらっしゃったTwitterのフォロワーさん数名にご挨拶をして、いよいよ会場へ潜入。

ドリンクは350mlの缶ビールをチョイス。

これが600円っていうのは普通に考えると明らかに高いのだけれど、ライヴ会場に入った途端、なぜか金銭感覚が麻痺してバカスカ購入してしまうから不思議ですよね。

誰か科学的に説明してください。

 

なぜかヌンチャクを振り回しているお客さんなどを眺めながらビールを飲んでいると、ほどなくして場内暗転。

いよいよ世紀の大イベントGuns N' Roses祭開幕であります。

 

はじめにお断りしておきますが、バンドとバンドの合間に必ずビールをおかわりしていたため、記憶がかなり曖昧になっている部分がございます。

事実誤認等がございましたらご容赦ください。

ビールが止まらなくなるような空間を提供したGuns N' Roses祭が悪いのさ。

責任転嫁。まさに社会の屑。

それではしばしライヴレポートにお付き合いください。

 

 

〇 Hooligan's Holiday

 

トップバッターは女性ドラマーを擁するHooligan's Holidayさん。

バンド名からお察しになった方もいらっしゃると思いますが、普段はMotley Crueのコピーバンドとして活動しているそうです。

たしかにギターの方はミックみたいだし(アンディ・マッコイも入ってる)、ベースの方はニッキーみたいだった。

そんな彼らがGuns N' Roses祭のオープニングナンバーとして演奏し始めたのは…

 

Since I Don't Have You!!!!!! 

 

さすがにこれは予想できなかった。

ていうか、この曲が演奏されているのを聴くこと自体が初めてだったん。

この曲に限らず、いわゆる定番曲をあえて外したセットリストを組んでくれていて、観ててすごい楽しかったです。

Black LeatherやNew Roseといったスパゲッティ曲が嬉しかったナー。

特にBlack Leatherは大好きな曲なのでイントロが始まった瞬間、思わず叫びました。

ベースの方がNew Roseでカンペをガン見だったのはご愛嬌。

初期の隠れた名曲Shadow Of  Your Loveまで披露してくださり、1組目の時点でもう大満足ですよ。楽しすぎる。

ヴォーカルの方が「またガンズバンドやろう」とおっしゃっていたので、次はさらにレア曲を披露してくださるのではないかと期待しております。

 

 

〇 Jun & 8Balls

 

ガンズ本家の名作ライヴビデオ『Use Your Illusion World Tour 1992 In Tokyo』のオープニング場面がスクリーンに映し出され、ビデオとシンクロするようにしてNightrainがスタート。

この演出は最高だと思ったので、次はビデオに合わせて「バンザーイ!!マザーファッカーズ!!」を絶叫したいと考えております。

 

初めて観るバンドだったので普段の様子は存じ上げないのですが、この日は完全に1992年の東京ドームをベースにしたライヴでした。

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この画像を見れば雰囲気は察して頂けるのではないでしょうか。

ピンボケなのは当方の腕の無さによるものであります。

 

このバンド、どうやら単なるコピーバンドではなく、自らを「コスプレバンド」と称しているようで、衣装まで1992年東京ドームを再現しておりました。

ガンズのコピーバンドといえば普通はオリメンを想像しますが、Jun & 8Ballsさんはギルビー・クラーク、マット・ソーラム、ディジー・リードまで揃えたこだわりの編成。

マットおじさんやギルビー役がいるバンドを観れるとは思わなかったので感激しました。

ヴォーカルのJunさんは本当にアクセルが大好きのようで、表情やステージアクションまでアクセルを完コピ。

あの歌ってない時の口の開け方とかそっくりだったなー。

しかも何度も何度もお色直しをするところまで再現していて、東京ドームのビデオを観ているような気持ちになってきたん。

 

正直な話、歌が上手いとか声が似ているとかそういうヴォーカルじゃないんだけど、表情と動きがあまりにもアクセルで、途中からアクセルにしか見えなくなってきたんだよね。

身長150cmくらいの恐山のイタコにアクセルの生霊を憑依させてステージに送り出したらあんな感じなんだろうナーと思ったり。(褒めてます)

隣りで観ていたくりこさんも終始笑顔。

なんていうか本当に愛があるライヴで、ヴォーカルのJunさんを抱きしめたくなった。

愛が歌唱力を超える瞬間というのを初めて目の当たりにしました。

また絶対に観たいバンドがひとつ増えてしまった。

 

ちなみにヴォーカルのJunさんは、出番終了後はこのアクセルで会場内をウロウロ。

驚異の再現力に涙が滲みました。

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〇 Gunmen Showers

 

今年はついにサマソニックにも出演を果たしたGunmen Showersさん。

この日はドラマーのマドラーさんが欠席ということで、アコースティックセットという初めての試みでの出演。

しかも、ヴォーカルのナクセルさんはアメリカから帰国して、本番20分前に会場に到着するという超綱渡り的なスケジュール。

間に合ってくれて本当によかった。

 

ライヴはLiesバージョンのYou're Crazyからスタート。

本番ギリギリに到着するという悪条件を微塵も感じさせないナクセルさんのヴォーカルには惚れ惚れしました。

この人はアクセルに似てる似てないという以前に本当に歌が上手い。

アコースティックセットというごまかしの利かない状況でそれが改めてよくわかりました。

 

ちょっと危うい場面もあったPatienceは、最後の「just a little patience yeah yeah」のパートが本当に心地よかった。

ベースのダッフィーさんのコーラスも温かみがあってよかったです。

イジー役のイジリーさんは本当にアコギ姿がハマっていて、そのままPatienceのPVに出演できそうなクオリティ。

 

個人的にもっとも感動したのは、アコースティックバージョンのCivil War。

ギターのガスラッシュさんがイントロのアルペジオを弾き始めた時は戦慄が走りました。

ナクセルさんの衣装チェンジが上手くいかなかったのは微笑ましいハプニングとして記憶に留めておきましょう。

アメリカ帰りのナクセルさん、Peace is closerパートもサラリと歌い上げる語学力の高さを披露。女子の心を鷲掴み。

まさに名演といえる演奏で、最後まで緊張の糸を途切れさせない集中力には脱帽しました。

この日の演奏の映像があったらなんとしても手に入れたいです。

 

そして、このアコースティックセットのあまりの素晴らしさに最前列の女性ファン3名が順繰りに泣き始めるという大ハプニング。

なんて素敵なイベントなんでしょうか。

貸して差し上げたハンカチのびしょ濡れ具合がGunmen Showersさんの演奏の素晴らしさを物語っておりました。

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アコースティックセットにチャレンジ中のGunmen Showersさん。

くりこさんから「股間中心に撮って!」という指示が飛びましたが黙殺しました。

くりこさんのちんこ好きには困ったものです。 

 

 

〇 Guns N' Rise

 

少なくとも感涙者3名を出すという伝説的なセットを終えたGunmen Showersさんに続いて登場したのは、普段は福生を中心に活動しているというGuns N' Riseさん。

他の出演バンドと比べてかなり若い印象のバンドでした。

こんな若者がガンズのトリビュートバンドをやっているなんて日本の将来も明るいのではないでしょうか。

 

彼らはオリジナルラインナップの時期を下敷きにしているようで、伝説の1988年Ritz公演などで聴けるようなテンポの速い荒々しい演奏を披露してくれました。

ラウドでダイナミックなMy Michelleは死ぬほどかっこよかった。

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相変わらず写真の腕前がアレですが、アクセル役の方はグラム時代を彷彿とさせるような色気のあるルックス。

スラッシュ役の方はダイエットに大成功したとのことで、その鍛え上げられた腹筋に筋肉大好き女子たちが大騒ぎ。

わたくしも絶対に腹筋を割ってやろうと決意いたしました。

 

ベースの方は短髪黒髪で、その見た目にダフっぽい部分はなかったのですが、Duff McKagan's Loadedのティーシャーツをしっかり着てくるあたり、筋金入りのダフファンだとお見受けしました。

日本一のダフファンであるじょのさんに引き合わせたい。

 

 

〇 (有)石井商会

 

Guns N' Roses祭のトリを飾るのは(有)石井商会さん。

開演前からジミー・ペイジばりの白髪の紳士が客席にいるなーと思っていたら、なんとその方がリードギタリストとしてステージに立っていて驚愕しました。

白髪のスラッシュというのも斬新ですね。

 

そんな(有)石井商会さん、なんとあの大作バラードNovember Rainからライヴをスタート。

この曲から始まるなんて誰が予想できたでしょうか。

あの感動的なソロを目の前で観ることができて俺は幸せであります。

またしても感涙者を出す始末。

さすがにヴォーカルの方もピアノを弾きながら…という訳にはいかず、ディジー役の可愛らしい女の子がキーボードをプレイしておられました。

 

ガンズ本家ではほとんど演奏されたことのないHair Of The Dogには思わずガッツポーズ。

こんなにサノバビッチと叫んだ日は今までありませんでした。

さらには複雑な展開を持つ名曲Estrangedまで披露してしまう(有)石井商会さんの驚異の演奏力。

もしかしたらガンズの楽曲すべてを持ち歌にしているのではないでしょうか。

Crash Dietとかも是非お願いしたい。

 

(有)石井商会さんのガンズ愛は留まるところを知らず、なんとあのバケットヘッドをステージに呼び込み、ヌンチャクパフォーマンスを披露させるという暴挙へ。

なんですかこれは。2001年Rock In Rioですか。2002年サマソニックですか。

そしてついに『Chinese Democracy』からタイトル曲を披露。

いやー!ついにチャイデモ曲をプレイしてくれバンドにめぐり合うことができました!

The BluesやRhiadもレパートリーにしているということなので、次は是非その2曲も聴いてみたいです。

せっかくバケツさんがいるならOh My Godも…と思うのは贅沢でしょうか。

 

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ちなみにショルキーに持ち替えたディジー役の女の子がこちら。

ふとももが眩しすぎて気が付いたら激写しておりました。

このふとももだけで入場料2500円の元が取れたようなものです。

 

最後は出演バンドすべてのアクセル役が登場し、5アクセルという浅田真央ちゃんのような異空間がステージに誕生。(スケートのことよく知りません)

あのDon't CryのPVでアクセルが次々と登場する意味不明の場面を超えるカオスでございました。

「やはり祭りの最後はかくあるべし」と言いたくなるような大騒ぎで大団円。

最高のイベントをありがとうございました。

 

 

会場を後にする前にGunmen Showersのガスラッシュさんやダッフィーさんにご挨拶していると、見覚えのない紳士から「りょうさん」と名前を呼ばれ驚愕。

慌てて脳みそをフルスキャンしましたが、やはり見覚えがなく絶望するわたくし。

失礼を承知で「えっと…どなたでしたっけ?」と尋ねようと思った時、先方から「Gunmen Showersのマドラーです」と自己紹介してくださり、すべての謎が氷解。

ステージ用のヅラもかぶってないし、まったくわかりませんでした。

当たり前ですけど、普段はどこにでもいるような普通の方なんですよね。

 

マドラーさんから「Summer Sonicのブログありがとうございました。読ませていただきました」と言っていただいて大感激。

楽しいライヴを観せてもらって活力をもらってるのはこっちなのに、ブログを読んでいただいた上にお礼まで言われるなんて…。恐縮しきり。

僕は物書きでもなければ評論家でもない、ただガンズが好きなだけの男なのだけれど、自分が書いたものを読んでくださる方がいて、その感想を直接頂ける機会があるなんて本当に幸せなことだと思いました。

更新ペースの遅い当ブログですが、ライヴの翌日にこうやって更新できたのはマドラーさんのおかげです。

この場を借りてお礼を申し上げます。

 

 

次はスラッシュの来日イベント。

無事にスラッシュが来日できますように。

つるの祭りの悲劇が繰り返されませんように。

 

苦悩するスラッシュ

 ついに来ますね。

誰が。

スラッシュが。


ライヴコンサートではなくファンイベントという形式のようですが、先日リリースされた新作『World On Fire』のプロモーションの一環で来日するとの発表がありました。

しかしながら生のスラッシュを拝めるのは厳正な抽選によって選ばれた幸運なファン20名だけ。

これは狭き門すぎるでしょう。

当たる気がしません。


そしてスラッシュのファンイベントと聞いて思い出すのが、1stソロアルバムリリースに伴うプロモーション来日の際に開催された通称 つるの祭りの悪夢。

あれに参加された方の中には、未だにあの針の筵のような光景を夢に見てうなされるという気の毒な後遺症に苦しんでおられる方も多数いらっしゃると聞いております。

あのような悲劇を二度と繰り返してはいかんのです。


ストップつるの祭り。


今回はスラッシュのため、そして我々スラッシュファンのためにmixi日記からつるの祭りの回を転載したいと思います。

前置きが長いですが(これがわたくしのmixi日記の特徴でした)、そのうちつるのが出て来ますのでご安心ください。

ちなみにつるの祭りは2010年4月22日に開催されておるようです。

もう4年も前の話なのに未だに怒りがくすぶっているのは何故でしょうか。



【以下、mixi日記より加筆修正の上転載】



来たる4月25日。

いよいよ後輩の結婚式ということで色々と準備をしております。

とりあえずピン札を確実に手に入れる方法を募集中です。



教会で執り行われる結婚式ということで、讃美歌を歌うんだって。
しかも、新婦から「でっかい声で歌ってください」とのリクエスト付き。
讃美歌なんて歌ったことないですよ俺。
普段聴かないよね讃美歌なんて。


歌詞は当日もらえるので、とりあえずメロディだけでも把握しないといかん。
というわけでyoutubeで讃美歌をチェックすることに。
が、どういうわけか讃美歌とゴスペルを完全に勘違いしていた俺。
「天使にラヴソングを」のウーピー・ゴールドバーグ的な動画を検索しまくってました。


「オー!ハッピーデイズ オー!ハピィーデェーイズ」とえらくソウルフルに歌いあげる黒人シンガー。
こんなん結婚式で歌わないと思った。
あー。早めに気付いてよかった。
完全に気分はウーピーで参列するところでしたよ。


俺のバイブルである「冠婚葬祭マニュアル」。
冠婚葬祭がある時は熟読しております。
そこに書かれていた媒酌人についての記述に驚愕。
一般的に新郎新婦側から媒酌人への謝礼は、媒酌人が包んだ金額の1.5~2倍が相場なんだとか。


ということはですよ。
もしも100万円包んだとしたら、150~200万が戻ってくるということに。
これはおいしい。
ローリスク・ハイリターンですよ媒酌人というヤツは。
俺も媒酌人やりたい。

週末のスケジュールは可能な限り空けておきたい。


もしも俺が媒酌人を依頼されたら、ありったけの貯金をご祝儀で包もうと思った。
これを何回か繰り返せば、あっという間に金持ちですよ。
ヤミ金で借金してでも大金を包みたいと思った。


ていうかこんな考えのヤツに媒酌人は絶対に依頼したくないと思った。
なによりも媒酌人は夫婦で担当するらしいので俺には権利すらないと思った。
みなさん、媒酌人を引き受ける際は無欲でいきましょう。
お祝いとして全財産を包んでおきながら、謝礼を受け取る前に音信不通になるくらいの無欲で。


まあ、そんな金銭にまつわる薄汚い話はさておき。
これからが本題ですよ。
長すぎる前置きを読んでうんざりした人はエロサイトへ飛んでください。
家族にバレたら困る人は、観終わった後には履歴を消してください。


というわけで行ってきました。
我らがスラッシュのイベントへ。
「超プレミアイベント」と銘打つだけあって、150組300名に対して
2000通以上の応募があったんだとか。
ちなみにくり子さん(カラオケ屋の店員を恫喝するご婦人)は見事に落選しました。
可哀そうなので誘ってあげたら、わざわざ現代の秘境である山梨からやって来ました。
果てしないガンズ愛を感じた。


今回の超プレミアイベント。
会場は山手線随一のお洒落タウン恵比寿。
俺みたいなケミカルウォッシュ野郎にはLiquid Room以外ではまず行かない街ですよ。
だって建物が基本的に煉瓦造りなのだもの。
3匹のこぶたかっ!


開場時間の30分前に恵比寿駅改札に集合。
当選ハガキの地図によれば、会場までは徒歩2分だとか。
これは30分もあれば楽勝で着いちゃって時間が余っちゃってしょうがないですよ。
10分前に待ち合わせればよかったんじゃないかっつーくらいの。
こんだけ近いんだから適当に歩いたって着いちゃうっつーくらいの。


が、そこは稀代の方向音痴である我々。
極寒の恵比寿で見事に路頭に迷う。
恵比寿ガーデンプレイスというクソ分かりやすい目印があるにも関わらず楽勝で反対方向へ突き進み、わりと恵比寿らしからぬ寂しい道に出てみたり。
結局、会場に着いたのは開場時間ギリギリ。
あぶなかったー。

あやうかったー。
30分前の待ち合わせを提案したくり子さんの大ファインプレイ。
日頃の行ないが悪いせいで落選して可哀そうだから誘ってやった甲斐がありました。


会場は恵比寿MBL Cafeというスポーツバー。
英国風(たぶん)の庭園が付いてて若者が喜びそうなお洒落スポット。
しかし、降りしきる雨の中、その庭園で待たされている我々には恵比寿という街の小洒落っぷりに感心できるような余裕は皆無。
むしろ「なんで屋根がないんだろうなー。不思議だなー。こわいなー。やだなー。やだなー」と俺の中の稲川淳二がえらく嫌がってました。


いい感じに身体が冷え切ってきたところでようやく開場。
イベント会場となるのは2階フロア。
某テーマパークの某ホーンテッドマンションを彷彿とさせる円形の会場でした。
とりあえず前から4列目の椅子をキープする我々。
わりと右手の方だけど、まあステージは普通に見えそうな感じ。
この位置でスラッシュが拝めるならいいか。


座ってビールなんぞを飲んでいると(ワンドリンク制だったのです)、爆音で流れていたスラッシュのアルバムがフェイドアウトしていき、ステージ上には高級そうなスーツを着た恰幅の良い紳士が登場。
なんかね夜な夜な高そうなワインとか飲んじゃってるような感じ。
くり子さんが「ファンファン大佐に似てるね」って呟いたけど
一瞬誰のことかわかんなかったよ。
それが岡田真澄のことだと気付いたのは約5秒後。
久々に仮面ノリダ―のことを思い出した。
まあ岡田真澄を思い出した俺のリアクションが「死んだよね」という身も蓋もないものだったことは秘密にしておこうか。


レコード会社のお偉いさんだという岡田真澄
ひとしきりお礼やら注意事項やらをしゃべってステージから退散。
いかにも「業界人」て感じのお方でした。


岡田真澄氏と入れ替わりでステージに登場した金髪の男子。

見覚えあるなー。誰だっけなー。

と頭の中のタレント名鑑をめくってみると…



つるの剛士でした。



あんまりテレビを観ない俺ですが、さすがにこの人は知っている。
山田まりやと付き合っていたことで有名な人ですよね。
会場も「あ。この人知ってる」「あの山田まりやの」的なほどほどのリアクション。


つるの氏に続いてステージに登場したのは、日本が生んだ世界のメタルゴッド、「六本木ハードロックカフェ―」の名フレーズでお馴染みの音楽評論家 伊藤政則氏。
大先生が登場した瞬間、会場は割れんばかりの歓声に包まれました。
いやー。生で見ると怪しさ倍増。
「どこで売ってるんだよっ!」と言いたくなるような素敵な服をお召しでした。
しかも異様にテンションが高く、話が受けようがすべろうがお構いなし。
大声でしゃべりまくってました。


さあ、次はいよいよスラッシュかっ!
と思いきや、まずはその前に「なりきりスラッシュ大会」の開始。
その名の通り、スラッシュになりきった一般参加者がギターを弾きまくるだけの企画。
優勝者には豪華景品が贈呈されるんだとか。


「出る人いるのかなー」と思ってたけれど、実に50名以上の応募があったそうな。
その中から会場に来ているのは、厳しい審査を通過した4名の精鋭。
さっきから会場の右端の方で一心不乱にギターの練習をしまくっております。


審査員は伊藤政則先生、ギター雑誌の編集者2名に加え、なんと! スラッシュと一緒に来日している奥様のパーラさん。
パーラさんはいかにもロックスターと結婚しそうな豊満なお身体が眩しい美女。
物静かなスラッシュとは対照的にえらく元気な方でした。
ちなみに会場後方にはスラッシュの御子息がおふたり。
まだちっちゃくてすげー可愛かったなー。
やっぱり将来はもじゃもじゃになっちゃうんだろうか。
遺伝子の壁をぶち破って欲しいと願わずにはいられません。


熾烈なギターバトルが繰り広げられた「なりきりスラッシュ大会」。
見た目完全にスラッシュな人。
ギター歴2年の女の子(ジャングルのエンディングを1分ジャストで完奏!)
自称「世界一小さいスラッシュ」な人(スラッシュの手癖フレーズをかなりマスター)
大分からはるばるやって来たというスラッシュフリークな人。
上手い下手はあれど、スラッシュファンの前でスラッシュのフレーズを弾くなんて
相当な度胸がないと出来ることじゃない。
俺にはできん。技術的にも度胸的にも。


優勝したのは大分からやってきた平山さん。
スラッシュ風ヅラは奥さん手作りだとか。
理解のある奥さんで素晴らしい。
頭の後ろでSweet Child O' Mineのイントロを弾くという荒業まで披露。
さすがにスラッシュでもそれはやってないんじゃ…。


優勝賞品はギブソン社提供のエピフォン・レスポール(スラッシュモデル)。

Epiphone by Gibsonという訳ですな。
ギブソンのスラッシュモデルじゃないところがミソ。

そして、そのプレゼンターとしてギター片手にステージに登場したのが…



スラッシュ! 



なりきりじゃない本物のスラッシュ!
それまでのぬるま湯感が一変。

一気に熱を帯びる場内の空気。
あのもじゃもじゃも腕のタトゥーも紛れもなく本物。
おなか周りも分厚くて、他の出演者より一回り大きい感じだったなー。
なにはともあれ俺のヒーローの一人を目の前で見れて感激しきりですよ。


大分のスラッシュ(平山さん)にギターを手渡し、サインまで入れてくれる本物のスラッシュ。
微笑ましいくらいに感激しまくる大分のスラッシュ(平山さん)。
いいなー。これは一生の宝だ。
「子供にも渡しませんっ!」って叫んでたな、大分のスラッシュ。
棺桶の中に入れてくれってことか。
ていうか大分までギター2本背負って帰ったのかしら。
それも大変な話だな。


さあ、本番はここからですよ。
ついにスラッシュが、本物のスラッシュが登場したわけですから。
これはもう大変な盛り上がりを見せるに違いない。

生涯忘れ得ぬ素晴らしい思い出の一夜に。
これはもう参加できなかった人は一生後悔する伝説の一夜ですよ。


…と期待を煽っておいてアレなんですが、主役のスラッシュを差し置いてつるの氏がしゃべりまくり、挙げ句の果てにはギターまで弾いてしまうという「つるの祭り」としか言いようがないイベントでした。
百歩譲ってギター弾くのは許すとしても、蝉の物真似は完全に要らないだろ。


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(写真:スラッシュを差し置いてギターを弾くつるの)


スラッシュの表情を窺い知る事は出来ませんでしたが、例のもじゃもじゃの向こう側では般若になっていたのではないでしょうか。
わざわざLAから長時間かけて日本までやってきた挙げ句、初対面に近いような日本人にセミの物真似を披露されてるスラッシュの気持ち。
それを想像するだけで日本人代表として切腹してスラッシュに詫びたくなる。


結局、スラッシュのギター演奏は無し。
まあ、元々演奏の予定は無かったんだと思うけど。
バンドはおろかシンガーも連れて来てないんだからね。

途中で伊藤政則先生が仕切る質問コーナーがあったのが救いか。
とりあえず今回の収穫としては…


・来年日本ツアーをやる予定
・VRは新ヴォーカリストを探して活動再開する予定
・スラッシュの子供は可愛い


そんなところでしょうか。
とりあえず、つるの氏がレコード会社のイチオシだってことはわかった。
サマソニに出演したり、スラッシュと対談したり。
レコード会社的には「あの元ガンズのスラッシュと共演したつるの剛士!」っていう事実が欲しかったんだろうなあ。
芸能界って嫌だなあ。


スラッシュは客席に手を振って逃げるように退散。

最後は故・岡田真澄が再び登場し、関連グッズが当たる大抽選会。
スラッシュのサイン入りピックアップやらワウペダルやらが賞品なのだけど、もう本人は帰った後だし、観客の大半はつるの祭りで虚脱放心絶望しているので、大した盛り上がりもなく淡々と終了。


この抽選会もスラッシュがやってくれたら嬉しいなあ、と思ったのだけど、
よくよく考えたらあのガンズ・アンド・ローゼズのスラッシュですよ。
かつて「世界一危険なバンド」の看板ギタリストだった人ですよ。
そんな抽選会なんてやるわけないじゃんか。
アクセルだったら絶対やらないだろ。
下手に愛想ふりまかない方がロックスターらしくて逆にいいかもしれん。


こんな素敵なイベントのために山梨からやってきたくり子さん。
やるせない。

やりきれない。

ふがいない。


が、一番の被害者は、くり子さんを恵比寿に行かせるためにわざわざ有給休暇を取って子供の面倒を見ていた彼女の旦那さんだな。
とりあえず彼にはサマソニでつるの氏のステージを観てもらいたいと思った。


ちなみに受付で「今日の資料が入っております」と手渡された封筒。
中にはつるの氏関連の資料。
どんだけイチオシなんだよっ!と思った。
これはスラッシュのイベントやぞっ!
カッチカチやぞっ!
悔しいですっ!
何故かザブングルの物真似をして悔しがりたいと思った。



【以上、mixi日記より加筆修正の上転載】



まあ、こんな訳なんですが、改めてふつふつと怒りが込み上げてきますね。

今回のイベントはみんなが満足するような構成になっていますように。

つるの、ダメ、ゼッタイ。

俺、ギルビー・クラークに借りがあるんだ

9月も中旬に入り、陽もすっかり短くなった今日この頃。

みなさまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

婦人服売り場などを徘徊する日々でしょうか。

 

さて、私事ですが、すっかりブログのネタが尽きております。

ネタが尽きている時は過去のmixi日記からのリサイクルが定石。

という事で、今回は2008年に誰も気付かないうちに粛々と執り行われた元Guns N' Rosesの雇われギタリスト、ギルビー・クラークの来日公演を転載いたします。

ギルビーに興味が無いという奇特な方は、すぐにこのページを閉じて旅に出てください。

 

 

【以下、mixi日記より加筆修正の上転載】

 

2008年3月15日 土曜日。

ついに目撃しました。

ギルビー・クラーク日本ツアー’08初日を!

これでめぼしいガンズメンバーは完全制覇。

オリジナルメンバーではないとは言え、一度は観ておかねばと思ってましたよ。

だって、あの黄金期のガンズのツアーでギター弾いていた人ですよ。

あのアクセルがイジーの後任として一度は認めた人ですよ。(のちにアクセル自身の手によって解雇)

なによりもソロ作品の出来が異常に良いので、仮にガンズの楽曲をやらなかったとしても十分に楽しめるはず。


会場は高田馬場ESPホール。

音楽専門学校の校舎内にあるライヴスペースが会場となってます。

ちょうど2年前にスティーブン・アドラーを観たのと全く同じシチュエーション。

出待ちしてサインを貰ったという一生の思い出がある会場です。

まあ、あまりの音のラウドさに一発で難聴になったという苦い思い出も付いてくるのだけど。

生まれて初めて耳鼻科で聴力検査を受けて、突発性難聴という診断を頂戴しました。

無事に治って良かった。

16時半開場というロックンロールのライヴらしからぬ時間設定だったのだけど、仕事終わらせて駆け付けましたよ。

相棒はくり子さん。

ガンズ関連のライヴがある時は相棒率100%。頼りになります。

カラオケ屋の店員を恫喝するという悪癖が無ければ更に良い人なのだけれど…。


高田馬場駅で待ち合わせして一路会場へ。

…と思ったら、会場までの行き方が全く分からない我々。

2年前はどうやって行ったんだよ!って話ですが。

分からないんだから仕方ないじゃないの。

辺りを見回すと「NO MUSIC NO LIFE」とプリントされたオレンジ色のパーカーを着た若者を発見。

こいつは音楽好きに違いない。

ギルビー観に行くに違いない。

なんか地図みたいの持ってるし。

なによりもギルビーを観に行きそうな顔をしている。

これは間違いない。

即座に若者の尾行を開始する我々。

そんな我々の存在には微塵も気付かず、ずんずん高田馬場を突き進む若者。

うむ。こいつに付いて行けば迷う事なんてありえない。

…と思ったのもつかの間。

おもむろに足を止める若者。

しばし逡巡した末、牛丼の松屋へ突入。

なぬー!!

ここまで来て我々を見捨てる気なのかっ!?

この非国民がっ!

絶望的な気分になりましたが、ここで突如として2年前の記憶が甦るという奇跡が起こり、なんとか会場まで無事に到着。

まさに全米が号泣するであろうレベルの奇跡体験。

いやー。よかった。人間やれば出来る。

あまりの嬉しさに抱き合って号泣する社会の屑がふたり。



という訳で近くのコンビニでビールを調達して会場前のベンチで乾杯。

やはりライヴ前にはアルコールの補給が重要ですよ。

ほろ酔い気分でまだ見ぬギルビーに想いを馳せる。最高だ。

…と上機嫌になったのもつかの間。

会場の人に「一応学校なんでお酒は…」とやんわり注意されちゃいました。

やんわりってとこが音楽専門学校だね。

わりと寛容。

きっちり飲み干しました。

ほどなく開場しフロアへ突撃する我々。

チケットには「スタンディング」とバッチリ書かれていたのだけど、我々の眼前には椅子が並べられたフロアが…。

なんじゃこりゃ。

スタンディングじゃないのかい。

仕方なく2列目の座席に腰を下ろす。

なんだよー。ちょっと騒げると思ったのにさー。

チケットあんまり売れてなくてスタンディングにしちゃうと後ろがスカスカになっちゃうから、仕方なく椅子席にしたんじゃないかと勝手に邪推しております。


フロアの端っこには物販コーナー。

グッズを買うとギルビーのサイン会に参加できるとの事。

すわっ!これはチャンス。

ライヴ盤はちょうど持ってなかったので、これ幸いとばかりに即購入。

サインは持参したギルビーの1stアルバムに入れてもらうつもりだけれど。


今宵の前座はCheap Trickのコピーバンドで、その名もCheap Track。

内容は割愛しますが、リック・ニールセン役の方が投げたピックを頂きました。

ちゃんとCheap Trackって入ってんの。

こだわるなー。

あ。サレンダーは名曲ですね、やはり。


わりと長いインターバルの後、ついにギルビー登場。

他のメンバーはアフロな髪形のベーシストと太ったグラムロック系のドラマーだけ。

リズムもリードも一人でこなすつもりなのかギルビーは。


メンバーが定位置につき、いよいよ演奏開始!

…と思いきや、おもむろにチューニングを始めるギルビー。

微調整とかいうレベルではなく全面的にやり直してる感じ。

ステージに出る前にやっとけよ!

わりと間抜けなオープニングになってしまい実に残念。


気を取り直してライヴ開始。

いやー。思った以上に良いわ。

さすがに良い曲を書くね、ギルビーって男は。

バンドも上手い。

適当な人選でお茶を濁さない辺りにギルビーの誠実さを感じるね。

「歌えること」が条件なんじゃないかと思うくらい歌が上手いメンバー。

的確なバッキングヴォーカルがビシバシ決まる。

歌えるって素晴らしい。


ギルビーの「初めて日本に来た時に戻ろう」みたいなMCで始まったのは、Knockin' On Heaven's Door。

イントロで早くもテンション上がってしまう場内。

ギルビーのコードストロークをうっとりと眺めてましたよ。

やはりかっこいい。

繰り返し観たガンズの東京ドームのビデオで演奏している人が目の前にいるんだもんなあ。

だがしかし、初めて来た時はドームだったのに、いまやこんな箱でプレイしている彼。

人生って厳しい。

イントロが終わりいよいよ歌い出し。

ギルビーのバージョンはどんなだろうと期待していたら…

「Mama take this…」と歌い出したのはなんとベーシスト。

お前が歌うのかよ!

あの場にいた全員が心の中でツッコミを入れたこと間違いなし。

が、やっぱり上手い。

ふつーに感動してしまった。

お約束のコール&レスポンスもやってくれたし。

 

ちなみに翌日のライヴでSweet Child O' Mineを演奏したのですが、ギルビーのSCOMはどんな感じなんだろうという観客の期待をよそに「She's got a smile...」と歌い出したのはドラマーだったそうです。
2日連続の「ずこー!」ですね。

セットは割とカバー曲が多め。

ストーンズやらガンズやらビートルズやら。

It's So Easyってギター1本でやっちゃえるんだね。

いつ聴いても燃える。

場内「FUCK OFF!!!」の大合唱。


ライヴとは直接関係ないのだけど、我々の目の前に神がいました。

その神は、アクセルの顔写真がプリントされたTシャツを着込み、その上かParadise CityのPVでアクセルが着ているような白いライダースジャケットを羽織った青年。

最初はいたって普通のガンズファンかと思っていたのだけど、演奏が始まった瞬間に様相が一変。

いきなりアクセルばりの横揺れを繰り出してくる青年。

最初は上半身だけだったのだけど、次第に下半身も揺れ出す。

まさにスイチャイのPVで見れるようなアクセルステップですよ。

しかもすげー似てんの。

だんだんアクセルに見えてきたから怖い。

ガンズ関連のライヴがあったら彼を探してみてください。


チューニングの問題とかありつつも無事にライヴ終了。

いよいよ待望のサイン会ですよ。

ギルビーだけかと思ったら、バンド全員出席。

どうしよう。名前とか知らないけど。


何を言おうか迷ってるうちにくり子さんの番に。

一生懸命に名前のスペルを説明してる姿がキュートでした。

そんなこんなで遂にわたくしの順番に。

ドラマーと握手して「素晴らしいショーでした」とお決まりのヨイショを一発。

持参したギルビーのソロアルバムにサインを入れてもらう事に。

スペルを確認してサインしてくれるドラマー。

ありがとうありがとう。

いよいよギルビーと御対面。

名前を呼んでくれようとしたのだけど、ドラマーが書いたスペルが「TYO」に見えたらしく「トヨ?」とか言われる始末。

「R・Y・O!」と説明したら、書き直してくれました。

親切な男だ、ギルビーってヤツは。

何を言おうか迷っていたのだけど、苦し紛れに「This is one of my favorite record!」とか口走ったら喜んでくれました。

よかったよかった。

上機嫌なギルビーに「明日もここでやるから観においでよ!」って言われたけど、あいにく翌日は仕事があるので観に来れない。

本来であれば「いやー。本当は明日もすっごく来たいんだけど、残念ながら仕事があるんだ。また日本に来てくれたら次は全部行くよ!」とか言えればいいのだけれど、非常に残念な英語力しか持ち合わせていないわたくし。

もごもごした挙げ句、その口から飛び出して来たのは「ノー!」というド直球な一言。

とても悲しげなギルビーの顔が今でも忘れられません。

(※ ギルビーはこの時を最後に来日しておらず、もしかしたら自分のせいではないかと夜な夜な自分を責めております)

出てはいけない場面で出てしまったNOと言える日本人。

後でくり子さんに「嘘でもいいから行くって言いなさい」と叱責されましたよ。

本当にごめんなさい。

ていうかさ、ライヴ終了後にサイン会なんて、すげードサ回り的な空気があるよね。

演歌歌手的な。

 

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ちなみにこれがギルビーバンド一同のサイン。

シルバーでTYOと書かれたのをギルビーがゴールドでRYOに訂正してくれました。

こんなナイスガイの心を俺は…。

 

個人的には後味の悪い結末となってしまいましたが、ライヴの内容はすごく良かったので、また来日してくれたら是非観に行ってあげてください。

僕も必ず会場に足を運んで、この日の無礼を謝るつもりです。

ギルビーがいまだに覚えていて、「あれはお前だったのか!」と首を締められない事を祈るばかり。

 

【以上、mixi日記より加筆修正の上転載】

 

えー。みんな大好きなギルビー・クラークのライヴレポでございました。

あれを観た方はほんのひと握りかとは存じますが、ギルビーのソロは本当に良い曲が多いので、「どうせ雇われだろ」とか言わずに聴いてみてください。

まずはガンズメンバーがこぞって参加している『Pawnshop Guitars』がオススメです。

中古盤なら激安で手に入ると思いますので是非。

Rumbo Tapes

巷ではデング熱の感染拡大に沸いておりますが、みなさまにおかれましてはいかがお過ごしでしょうか。

気が付けば学生たちの夏休みも終わり、快適だった通勤電車の乗車率も赤丸急上昇中でございます。実に不愉快。

 

一口に学生と言っても小学生から大学生まで幅広い訳でありますが、やはり一番楽しかったのは将来への不安など微塵も感じていなかった小学校時代。

とりわけ給食の時間が好きだった人も多いのではないでしょうか。

 

わたくしの小学校時代のクラスメイトに吉井君という男の子がおりまして、給食を実によく食べる児童でした。

食べるスピードもさる事ながら、2度3度とおかわりに行くその旺盛な食欲。

間違いなく給食費の元は取れているであろうと思わせるような食べっぷりを日々披露していました。

 

その豪快な食べっぷりを大いに気に入った当時の担任教師。

颯爽とおかわりに向かう吉井君を呼び止め、「今日からお前はクラスの給食大臣だ!」と唐突に大臣ポジション任命を宣言。

かくして吉井君は我がクラスの給食について、全権限を一手に握る事となったのです。

 

最初のうちはいただきますの挨拶を給食大臣が担当するなど取るに足らない役割を担っているだけでしたが、いつの間にか「おかわりに行く前には給食大臣の承認を得る」という規則を作るなど徐々に増長。

さらには休みの生徒の分のプリンを給食大臣が優先的に獲得する職権乱用まで見受けられる事となり、クラスの不満は日に日に高まっていきました。

 

そんなある日、給食大臣の横暴ぶりはついに頂点へ。

配膳前の給食が入った鍋の蓋を開け、そこにおのれの箸を突っ込み、鍋からダイレクトに給食を食べるという前人未到の暴挙に出た給食大臣。

さすがにその大胆すぎる行動には女子生徒から「先生!吉井君が!」という悲鳴が上がり、現職大臣がまさかの現行犯逮捕。

給食大臣、任期途中での緊急更迭となりました。

 

まあ、わたくしのこの話を通じて何が言いたいかと申しますと、知恵の浅い者に権力を与えてはいけない、という事であります。

あなたの周りにもいないでしょうか。

馬鹿なのに何故か権力を持っている人間。

そんな人間がいない世の中を目指して頑張っていきましょう。

 

どうでもいい昔話にスペースを使ってしまいましたが、今日も懲りずにGuns N' Rosesのブートレビューでございます。

今回は定番タイトルについて書いていきたいと思います。

そのタイトルとは…

 

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ド定番スタジオデモ集、『Rumbo Tapes』です。

我が家にあるのは『Rumbo Tapes』ですが、タイトル違いが多数出回っており、『In The Studio』や『Slashin' Pumpkins』などのタイトルで所有されている方も多いのではないでしょうか。

近年ではデジタルリマスターを施したという触れ込みの『Wanderin' In Sunset』なるタイトルも登場しております。

個人的にはこのブートで初めてガンズの完全未発表曲に触れ、道を踏み間違えブート収集を始めるきっかけとなった思い出深いタイトルです。

また、大学時代にガンズ好きの先輩に貸したところ、そのまま借りパクされるという苦い思い出もあり、いまだに返却をお待ちしているところであります。

Y尾さん、これをお読みでしたら速やかにご返却ください。

 

手に入れた当初は、Rumbo Studioで録音されたUse Your Illusion制作時のデモ音源集という認識で聴いておりましたが、調べてみると必ずしもそうとは限らず、色々な時期の音源が入っているようです。

音源の出処などはよくわかりませんが、ガンズのブートを収集する上では避けて通れない1枚ですので、1曲ずつレビューしていきたいと思います。

クレジットなどよくわからない部分もありますので、事実誤認がございましたらご指摘くださると非常にありがたいです。

まずは収録曲の紹介から。

 

1.  The Garden

2.  Don't Cry

3.  Yesterdays

4.  Sentimental Movie

5.  Bad Obsession

6.  Crash Diet

7.  Anything Goes

8.  Bring It Back Home

9.  Back Off Bitch

10.Ain't Goin' Down

11.Move To The City

12.Too Much Too Soon

13.Just Another Sunday

14.Welcome To The Jungle

 

以上、全14曲が収録されています。

ライヴの隠し録り音源と違い、デモ音源なので音質は概ね良好。

未発表曲はもちろん、既発曲についてもオフィシャル音源との違いを聴き比べる楽しみがあります。

では、早速1曲ずつ聴いていきましょう。

 

1. The Garden

 

Use Your Illusion収録曲のデモ音源。

チープなアコギの音がいかにもデモという印象。

注目すべきはオフィシャルではアリス・クーパーが担当していたパートを歌うアクセルでしょう。

あの禍々しいパートを歌うアクセルの歌唱も新鮮で悪くないのですが、オフィシャル版の「これぞショックロックの帝王!」と言いたくなるようなアリスのパフォーマンスを聴いてしまうと、この勝負はアリスの勝ちだと言わざるを得ません。

 

2. Don't Cry

 

Use Your Illusion収録曲のデモ音源。

この『Rumbo Tapes』収録曲の中で唯一オフィシャルリリースされている音源です。

Don't CryのシングルB面で「Don't Cry(demo)」として入手可能。

 

このバージョン最大の特徴はアクセルのヴォーカル。

意識的に高音を抑えた優しい歌い方をしています。

オフィシャルとのあまりの違いに、初めて聴いた時は「これって…イジー?」などと思ってしまいました。(ちゃんと聴けば完全にアクセルなのですが…)

そして、ギターソロにところに「Don't you cry cause I'll be comin' back home to you..」といった語りが入っています。

これはアクセルの声に聞こえないのですが、誰の語りなのでしょうか…。

後半はオフィシャルに近い高音ヴォーカルを聴かせるアクセル。

前半の歌い方との対比が楽しめます。

 

3. Yesterdays

 

Use Your Illusion収録曲のデモ音源。

他のブートで聴けるアクセルとウエスト・アーキーンの弾き語りではなく、ちゃんとデモとして録音されたもの。

チープなドラムトラックはリズムマシーン使用でしょうか。

出だしから「When I was young...」と歌っていたりして、歌詞や歌いまわしがオフィシャルと異なっていて面白いです。

 

 

4.  Sentimental Movie

 

完全未発表曲。

「ダフとスラッシュのデュエット曲」などと紹介しているサイトがありますが、その真偽については定かではありません。

今回のレビューをするにあたり、インターネットで関連資料を検索したところ、スラッシュ自身がファンから質問に対して、「俺はSentimental Movieって曲については、なにひとつやってないんだよね。アクセルとウエスト・アーキーン、それにもしかしたらイジーも加わって、ヘルハウスでつるんでる時に録音したんじゃないかな。俺がそれにソロか何かを加えたかどうかは…ちょっとわからないな」と答えている記事を発見したので、おそらくスラッシュは歌っていないと思われます。

 

スラッシュが歌っているかどうかはともかく、ダフらしいけだるい曲調に女々しい歌詞、そして素晴らしいギターワークが聴ける一曲なので、これが好きだという方も多いのではないでしょうか。

実はこの曲には88年1月のライヴバージョンが存在していて、かなり以前からあった曲だという事が判明しています。

ちなみにその時にダフと一緒にヴォーカルを取ったのは、バンドの腰巾着古くからの友人であるDel Jamesだったそうです。

興味のある方はライヴバージョンも探してみてください。

 

5.  Bad Obsession

 

Use Your Illusion収録曲のデモ音源。

ここで歌っているのはアクセルではなく、イジーの朴訥としたヴォーカルが聴けるので、イジーファンは要チェック。

全体的にかなりチープな雰囲気のデモです。

インタビューなどでスラッシュやダフが口を揃えて「イジーのデモはかなりラフで、俺たちがそれをいじくり回して曲にするんだ」というような事を話していますが、これもそんなイジーデモのひとつなのかもしれません。

 

6.  Crash Diet

 

完全未発表曲。

ガンズの未発表曲の中でも非常に人気が高く、ファンサイトなどでも隠れた名曲として語られる事が多いです。

「6人目のメンバー」として知られるウエスト・アーキーンのペンによる楽曲との事。

かなり完成度を誇り、何故アルバムに収録されなかったのか理解に苦しむほど。

メタリックな曲調がアルバムにそぐわないと判断されたのでしょうか。

 

中間のウエスト・アーキーンが弾いていると思しき無茶弾きのようなソロはいただけませんが、もしもオフィシャルリリースされていたら、あのパートをスラッシュがどのように料理したのか、それが非常に気になります。

ちなみにアメリカのハードロックバンドAsphalt Balletが1993年発表の『Pigs』というアルバムの中で同曲をカバーしており、アルバム自体は現在では中古でしか手に入らないようですが、興味のある方はYoutubeなどでチェックしてみてください。

 

7.  Anything Goes

 

Appetite For Destruction収録曲のデモ音源。

歌詞とメロディがAppetite For Destructionで聴けるものと全く違います。

Hollywood Rose時代にMy Way Your Wayという曲名で演奏していたバージョンに近いもので、とにかく言葉を矢継ぎ早に畳み掛けていく攻撃的なヴォーカルです。

個人的には、こちらの方がオフィシャルリリースよりも好き。

 

8.  Bring It Back Home

 

完全未発表曲。

かなりレイドバックした曲調で、初めて聴いた人は「え?これがガンズ?」と驚いてしまうのではないでしょうか。

ガンズの楽曲の中でどれに一番近いか考えてみましたが、強いて言うならばChinese Democracy収録のThere Was A Timeかもしれません。

何故か冒頭にJust Another Sunday(後述)の音源の一部がサンプリングされています。

また、メインリフがVelvet Revolverのヒット曲Slitherのそれと酷似しており、スラッシュはここでボツになったリフを大切に取っておいた事がわかります。

もしもBring It Back HomeがUse Your Illusionに入っていたらVelvet RevolverのSlitherは生まれなかった訳で、スラッシュ的には「ボツ曲をリサイクルして一儲けしたぜ!」とホクホクなのではないでしょうか。

 

9.  Back Off Bitch

 

Use Your Illusion収録曲のデモ音源。

オフィシャルリリースは1991年ですが、デビュー前から演奏していた楽曲だけあって、ほぼ完成されている印象です。

イントロにハンドクラップが入っているのがオフィシャルとの違いでしょうか。

また、アクセルのヴォーカルは随所にオーヴァーダブが施されており、オフィシャルでは聴けないフレーズもいくつかあります。

 

10.Ain't Goin' Down

 

アルバム未収録曲のインストバージョン。

『Rumbo Tapes』の裏ジャケにはHeartbreak Hotelと記載されていますが、それは誤りで、実際にはAin't Goin' Downです。

この曲はCDやレコードという形態では手に入らないのですが、ガンズのピンボールマシンで使用されており、完全な未発表曲という訳ではありません。

他のデモ音源とは異なり、こちらは正式にレコーディングされたものの、なんらかの理由でアルバムには収録されなったようです。

ここで聴けるのはインストバージョンですが、アクセルのヴォーカルが入った物も出回っていますので、興味のある方はそちらもどうぞ。

 

ストレートでノリの良いハードロック曲で、悪い言い方をすればとても単純な曲。

そのあたりがUse Your Illusionから漏れた理由でしょうか。

ちなみに1986年頃から存在している楽曲で、アクセルが「これは新曲だ」と紹介しているライヴ音源も出回っており、そちらは歌詞や歌い回しが若干違います。

 

 

11.Move To The City

 

Lies収録曲のデモ音源。

正確にはデモ音源というよりも、スタジオでのアコースティックセッションという感じでしょうか。

大人数でバカ騒ぎしながら演奏しています。

冒頭には「I'm a West Cost junkie, an East Coast monkey, got another dick under my arm!!!」という合唱があり、そこから曲が始まるバージョンです。

 

12.Too Much Too Soon

 

完全未発表曲。

60年代っぽい雰囲気を持った楽曲で、ビール片手に踊るのにピッタリなノリの良さがあります。

ベースラインがとて心地よく、ベースを聴いているだけでも楽しくなります。

ガンズの楽曲としては異色ですが、イジーのソロアルバムあたりになら違和感無く収まりそうな楽曲。

アクセルもすごくのびのびと歌っていて、アルバムから漏れはしたものの、実はメンバーのお気に入りだったのではないかと思います。

シンプルな曲のわりにエンディングは若干しつこい印象。

曲終わりに機関銃掃射のような音とセリフが入っています。

 

13.Just Another Sunday

 

完全未発表曲。

アクセルの好み丸出しの王道ポップス曲です。

誰か名のあるポップ歌手のヒット曲のカバーだよ、と言われても納得してしまいそうな出来となっています。

後半では女性ヴォーカルとのデュエットが聴けるのですが、このヴォーカルが誰のものかは不明。

おそらくゲストヴォーカルを迎える予定だったのだと思いますが、アクセルが誰を候補として考えていたのか非常に興味があります。

 

14.Welcome To The Jungle

 

 Appetite For Destruction収録曲のデモ音源。

言わずと知れたガンズの代表曲です。

 一説によると1985年頃のデモ音源だそうです。

テープの劣化からか音が不安定になる場面もあり、確かに他の音源よりも時代が古そうな感じがあります。

 

このジャングル、とにかくテンポが遅いです。

もしもこのテンポで正式リリースされていたとしたら、スリリングなバンドという印象は受けないでしょう。

アクセルは代名詞となっている「シャナナ」ではなく、ここでは「ナナナ」と歌っています。(一部のみ「シャナナ」あり)

ギターワークもまだこなれていない感じで、発展途上の段階の音源だと思われます。

 

 

以上、全14曲を駆け足でレビューしてみましたがいかがだったでしょうか。

ガンズのスタジオデモ集は結構な種類が出回っていますが、未発表曲をまとめて聴けるという点では、この『Rumbo Tapes』(同一音源別タイトル含む)が一番ではないでしょうか。

定番タイトルという事もあり、入手も比較的容易ですので、興味を持たれた方はしかるべき街へ足を運んでみてください。

では、またの機会にお会いしましょう。

Fenders Ballroom 1986

充実していた8月も終わり、気が付けば9月になっておりました。

今年はまだ野球観戦にもビアガーデンにも行っていないというのに、このまま俺の夏が終わってしまうのでしょうか。

可愛い売り子さんに可愛いバドガール

それを横目にビールをガブガブと飲んでアイアン酩酊するまでは夏に去って欲しくはないものですね。

夏よ、もうしばらく俺のそばにいておくれ。

 

まあ、そんな話はどうでもいいとして、今回はガンズのおブートレビューです。

今宵のネタはこちらでございます。

 

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ジャケット写真が無いので、ライヴ当日のバックステージ写真で失礼いたします。

1986年3月21日、カリフォルニア州ロングビーチにあるFenders Ballroomという会場でのライヴをオーディエンス撮影したブートDVDでございます。

ダフが敬愛するジョニー・サンダースの前座として出演したライヴで、どうやら不完全収録のようですが、デビュー前のGuns N' Rosesの荒々しい姿を確認できる貴重な1枚。

 

1986年といえば、RoxyやMusic Machine、それにTroubadourなどが定番アイテムですが、このDVDは知名度としてはそれらと比べると遥かに劣ります。

西新宿にあるブートDVDの老舗A店のサイトでも「レアアイテム!」という位置付けになっていました。

そもそも当映像が発掘され、ファンの間で出回り始めたのはそれほど昔の話ではありません。

それまではガンズ音源の収集家として有名なJohn.M氏のサイトでもこのライヴの事は紹介されていませんでした。

発掘されたのは今から約10年ほど前でしょうか。

当時ガンズの音源トレードをしていた某氏から、「最近発掘された1986年のライヴ映像です」というコメント付きでDVDを頂戴し、こんなライヴが存在した事を初めて知りました。

1986年の映像という事で個人的には非常に嬉しかったのですが、

 ・画質がそれほど良くない

 ・演奏時間も短く、セットリストもそれほど珍しくない

 ・演奏内容も凡庸

などの理由からかそれほど話題にはなりませんでした。

Youtubeなどに僕が所有している物よりも画質が良好なバージョンがアップされているので、興味がある方はご覧になってください。

西新宿で売買されているブツのクオリティは定かではありませんが、実際に購入するかどうかはYoutubeなどで確認してからでも遅くはありません。

正直な話、「マストバイ!」と高らかに叫べるようなDVDではありませんので…。

 

とりあえずセットリストなぞを紹介しておきましょうか。

今までのレビューでも当然やるべき事だったのですが、今更ながらそれに気付いて赤面しております。

 

1. Out Ta Get Me

2. Welcome To The Jungle

3. Nightrain

4. My Michelle

5. Rocket Queen

6. Don't Cry

7. Back Off Bitch

 

こんな感じになっております。

ラスト2曲が1986年っぽい部分でしょうか。 

研究家のサイトによると不完全収録との事で、この続きが存在するのかどうかが気になるところです。

 

映像は会場後方からのオーディエンスショット。

スタッフによる撮影なのか一段高くなっている場所から撮っているようで、観客の頭が画面のほとんどを占めるような場面は見受けられません。

メンバーの下半身およびドラムのスティーヴンの姿は前方の観客の頭で写っておりませんが、ズームも的確で手ブレによるストレスも皆無です。

画面は暗く粗い印象で、テープの劣化のせいか乱れる部分が幾度か見受けられます。

某A店の評価ではYでしたが、まあ1986年の映像だという事を加味すれば十分に合格ラインでしょう。

音質に関してはスラッシュの音が大きく収録されており、非常に生々しいサウンドが聴けます。

スラッシュファンの方はそれだけで嬉しいのではないでしょうか。

 

ちなみに映像では確認できないアクセルの下半身ですが、バックステージ写真などを見ると例のお尻丸出し衣装を着ているようで、もしかしたらジョニー・サンダースに「お前はホモのバイク乗りか?」と暴言を吐かれたのはこの日なのではないかと妄想をたくましくしてしまいます。

繰り返しになりますが、映像ではアクセルの生尻は確認できません。

それを目当てに購入するような行為は絶対におやめください。

薄目で見てもアクセルのお尻は見えません。

 

DVDはOut Ta Get Meで始まります。

右側の前髪を後ろに撫で付けたアクセルが歌い踊る姿は非常にかっこいいのですが、いかんせんテンポが遅いのが残念。

この曲は相手の喉笛を噛みちぎるくらいの勢いで演奏してもらいたいものです。

この日はOut Ta Get Meに限らずテンポが遅めの演奏となっており、個人的にはそこが非常に不満の残る部分となっております。 

途中でアクセルとスラッシュのマイクシェアがありますので、その筋のマニアの方にとってはその辺りが注目ポイントでしょうか。

 

アクセルの「Welcome to the fuckin' jungle!!!」という叫びで始まるWelcome To The Jungle

最後のパートでは何故か「シャナナナ」をやらないアクセルに違和感を覚えます。

そして唐突に出しゃばって来たスラッシュのスクリームでエンディング。

なんなんでしょうか、あの叫びは。

 

続くNightrainの演奏前、いそいそと寄り添ってきたスラッシュのほっぺたになんとアクセルがキスのプレゼント!(にように見える)

今となっては天地がひっくり返っても見られないであろう衝撃シーン。

興味のある方はYoutubeなどでご確認の上、各自の自己責任においてお買い求めください。

ちなみのこのライヴはアクセルとスラッシュの仲が非常に良く、ふたりでベタベタしているシーンが目立ちます。

この蜜月がずっと続いていれば…と思わずにはいられません。

 

Nightrainの後半ではアクセルが「I'm on the...I'm on the...I'm on the...」という謎のアドリブも披露。

初期のライヴはアレンジがしっかり固まっていないところが面白いです。

特にNightrainはMusic Machineでは別のイントロが付いていたり、色々と試行錯誤している部分が見受けられます。

 

Nightrain終わりのMCでは、アクセルの「俺、もう48時間ばかり寝てないんだよね」という寝てない自慢が炸裂。

「だから?」という空気が場内を支配します。

さすがにファンといえどもイラっとしてしまう瞬間をご堪能ください。

 

寝てない自慢からのMy Michelleで、ようやくアクセルが上半身裸に。

下半身は見えませんが、お尻丸出し&上半身裸だったのでしょうか。

なんたるいかがわしさ。

CCガールズのライバルとして登場したTバックスというセクシーグループを思い出したのは僕だけでしょうか。

 

ガンズ随一のダンスチューンとしてグルーヴィーにフロアを揺らすRocket Queenは…

アクセルが出だしからいきなりトチります。

Rocket Queenの歌い出しはアクセルにとってはまさに鬼門。

このライヴ以外でも盛大にトチっているシーンが多々見られます。

さらにスラッシュの音だけで馬鹿デカく、残念ながら演奏がスべっているように聴こえてしまい、Rocket Queenの持ち味であるグルーヴが感じられません。

やはりこの曲はベースとドラムがキモなんだナーと思い知らされます。

 

Don't Cryではイントロが上手くいかずやり直し。

集中力を失っている証でしょうか。

91年以降、スタジアムバンドへ成長したガンズでは見られないような凡ミス。

良くも悪くも初々しさを感じます、

 

最後はレア曲Back Off Bitch。

後にUse Your Illusionに収録される楽曲ですが、91年以降は数えるほどしか演奏されておらず、これが普通にセットに入っているのは86年のライヴならでは。

個人的にとても好きな曲なので、これが聴けるのは素直に嬉しい。

この曲のギターソロは名演だと思っております。

しかし、間奏でアクセルが「うぉーおおおーおー」と歌うパートにダフ(イジー?)が調子っぱずれにコーラスをかぶせてくるところでは思わず脱力。

これに心を揺らさないガンズファンがいたら、すでに悟りを開いていると判断しても差し支えないと思われます。

 

鬼気迫る演奏を聴きたい!という方にはオススメできませんが、先輩ミュージシャンの前座として悪戦苦闘するガンズの姿も見てみたいというマニアの方は持っておいても損は無いでしょう。

定番タイトルを一通り制覇した後にでもコレクションに加えてみてはいかがでしょうか。

収録時間が短い関係からか、ボーナス映像が付いて販売されているケースが多いようです。

僕が譲ってもらった時は、同じく86年のアコースティックライヴをオマケに付けてもらいました。

このライヴもなかなか貴重なのでいずれご紹介できればと思っております。

 

では、今宵もマニアックかつどうでもいい話にお付き合い頂いてありがとうございます。

素敵なブートライフをお過ごしくださいませ。